ゲームの世界に来たけど私はアイスが心配です

まちは

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本編

5話

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「こちらが勇者様のお部屋になります。お困りの際には扉の隣にある凸部分に手を翳していただくと騎士団の誰かが向かいますので、どうぞご活用ください。それでは失礼いたします。」

「あ、ちょっと待ってください!!」

優しい笑みを浮かべたまま騎士ちゃんは私の静止をガンスルー。
静かに扉を閉めるとどこかに行ってしまった。
ちゃんとした会話ができないとこんなに不安になるなんて知りたくなかったな。

それに買ったアイスってどうなったんだろう。
美味しそうだったんだけど玄関に落ちてたら絶対溶けちゃってるよね…。
もう一回冷蔵庫に入れればセーフかな?
棒アイスじゃなくてカップのアイスだったし。

「コンコン」
感傷に浸ってると扉のノックされる音がした。
騎士ちゃんが戻って来たのかなと不思議に思いつつ扉を開けると、知らない男の人が立っていた。
私は何も見なかったかのように扉を閉めようとしたら、無言で男の人が足を隙間に挟んでそれを止めた。
全力で扉を閉めにかかるけど男の人の方も全力で開けようとしてくる。
二人とも無言だからすごい怪しい。

暫くその攻防は続いたけどやっぱり男の人の力には勝てず、ついに扉がすべて開けられてしまった。

「お前色々馬鹿だろ」

「第一声がそれって酷くない!?」

背が高く線が細い男の人が私に対して小馬鹿にしたような態度を取った。
初対面なのに!ムカつく!!

「大体知らない人ばかりのところに飛ばされてるのに警戒心が薄過ぎなんだよ。俺がヤバイやつだったら殺されて終わってるぞ?」
「うっ…。」

あれ?会話が…

「続いてる」
「はぁ?何が??」
「あなたと私で会話が繋がってる!!」
「いやお前何言ってんだ??」

いや、そんな可哀想なやつを見る目で見ないでよ。
元の場所では友達多い方なんだからね!

「今まであった人とかは選択肢にある答え以外は会話が進まなかったのにあなたとは進んでる!!」

小躍りしながら喜んだら睨まれた、何故?

「はぁ、だって俺賢者だし。」
「??」
「この世界は全部0と1だけでできてるわけだから一度きっかけを掴むと簡単に全部わかるぞ??」
「全部って??」
「お前少しは自分の頭使えよ」

呆れられた。
それだけ言われてわかる人のほうがすごいよ…。
私別にすごく馬鹿な訳じゃないから!
偏差値とか50くらいだし!!
平均平均。

「頭の悪いお前にも分かるように言うとここがどんな場所かとかなんでお前がここにつれて来られたのか、元の世界への帰り方も分かるってことだ。」
「帰り方がわかるの!?」
「あぁ。分かるぞ。」

この人実はめっちゃすごい人か!!

「そこまで期待させて帰り方教えてくれないとか無いよね?」
「流石にそこまで鬼畜じゃねぇよ。お前もただ巻き込まれただけなんだからな。てか、ずっといられても邪魔なだけだし。」
「最後小声で言ってるんだろうけど聞こえてますよ。一言多いって言われない??」
「んぁ?言われねーよ。というかまともに会話ができないことなんてお前もよくわかってるだろ?」

この人多分私より長い間ここにいるみたいだし絶対辛いだろうな。
友達なんてできないだろうし、可哀想。

「今、友達なんてできないだろうから可哀想とか思っただろう。」

え??この人実はエスパー??
この世界の人ってそういう能力を持ってるの??

「お前がわかりやすいだけだ。」

聞けば答えてくれるしこの人結構優しい。
まあ、ズルズル引きずって?の黒いローブ?は正直どうかと思うけど。

「お前なんか失礼なこと考えただろう。」
「いえいえ!滅相もございません。」

やべ、バレてる。

「はぁ…。別にいいけどな。あー、お前と喋ってると先に進まねぇ。今必要なことだけ言うからよく聞いとけよ。」

自称賢者は乱暴に自分の髪の毛をかき混ぜると説明を始めてくれた。
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