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05白夜叉
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「勇者?」
「はい。たしか、辺境のドラゴンを討伐したらしくて。その凱旋を今日、広場でやると聞きました。話に聞いたところだと、凱旋が終わった後にそのまま新たなクエストに出かけるようですよ」
「へぇ、その勇者ってそんなに凄いのか?」
「もちろんですよ! 彼女のLvは99……この国、初めてのLv.100到達まであともう少しなんです」
鼻息を荒くしながらシャルルは顔を近づける。どうやら、この世界においてLv.100というのは珍しいらしい。
リストもシャルルの反応につられて少し興奮し出した。
「Lv.99、俺より全然上じゃないか。そんなに経験があるって事は相当な高齢なのか?」
「いえ。彼女は……あ、もう来ますよ。早く行きましょう」
シャルルはそう言うと広場の方に走り出した。後を追うリストも追いつけないぐらい速く。
2人が広場に近づくと歓声がまたたくまに大きくなっていく。
「リストさん。あの人ですよ!」
「おぉ……白いな」
「はい。あの白い剣、白い防具で身を包んでいる事から、白夜叉とも言われていますよ」
シャルルは人混みの中でジャンプをすると、群衆の視線と同じ向きに指を指す。
その先には、高齢な女性ではなく、歴戦の勇者と言った風貌でもない、白馬に跨る美しい女性がいた。
腰に長細い剣を携えて白い鎧に身を包みながら、周囲の人々に手を振っている。
年齢は20歳……いや、10代後半と言ったところだろうか。
それを見て男は驚いている様子だ。
「てか、俺より年下じゃないか」
「そうですよ。彼女は幼い頃から英才教育を受けてきたんです、それでも、あの年齢で99レベルは異常ですけどね」
「だよな。ん?」
リストが勇者の凱旋を見ていると異変に気付いた。
目の前の勇者の取り巻きの中に、真っ白な大剣を大事そうに抱えている男がいる。
勇者が武器を携えているのに他に装備があるのが不可解だったのだ。
「あの大剣はなんだ?」
「あれですか。噂によると伝説の大剣らしいです、Lv.100の剣士が装備できると言われている……」
「そんな武器あるのかよ」
「ふふっ。あまり気にしないで下さいよ」
リストが呆然としているとシャルルがクスッと笑いながら、袖を引っ張った。
「さ! 私達は私達ですよ。一緒にクエストに行きましょう」
「あぁ……そうだな。行くこうか!」
2人は広場から離れると、クエストに向かうため王国の出入り口……大きな城門へと向かった。
「はい。たしか、辺境のドラゴンを討伐したらしくて。その凱旋を今日、広場でやると聞きました。話に聞いたところだと、凱旋が終わった後にそのまま新たなクエストに出かけるようですよ」
「へぇ、その勇者ってそんなに凄いのか?」
「もちろんですよ! 彼女のLvは99……この国、初めてのLv.100到達まであともう少しなんです」
鼻息を荒くしながらシャルルは顔を近づける。どうやら、この世界においてLv.100というのは珍しいらしい。
リストもシャルルの反応につられて少し興奮し出した。
「Lv.99、俺より全然上じゃないか。そんなに経験があるって事は相当な高齢なのか?」
「いえ。彼女は……あ、もう来ますよ。早く行きましょう」
シャルルはそう言うと広場の方に走り出した。後を追うリストも追いつけないぐらい速く。
2人が広場に近づくと歓声がまたたくまに大きくなっていく。
「リストさん。あの人ですよ!」
「おぉ……白いな」
「はい。あの白い剣、白い防具で身を包んでいる事から、白夜叉とも言われていますよ」
シャルルは人混みの中でジャンプをすると、群衆の視線と同じ向きに指を指す。
その先には、高齢な女性ではなく、歴戦の勇者と言った風貌でもない、白馬に跨る美しい女性がいた。
腰に長細い剣を携えて白い鎧に身を包みながら、周囲の人々に手を振っている。
年齢は20歳……いや、10代後半と言ったところだろうか。
それを見て男は驚いている様子だ。
「てか、俺より年下じゃないか」
「そうですよ。彼女は幼い頃から英才教育を受けてきたんです、それでも、あの年齢で99レベルは異常ですけどね」
「だよな。ん?」
リストが勇者の凱旋を見ていると異変に気付いた。
目の前の勇者の取り巻きの中に、真っ白な大剣を大事そうに抱えている男がいる。
勇者が武器を携えているのに他に装備があるのが不可解だったのだ。
「あの大剣はなんだ?」
「あれですか。噂によると伝説の大剣らしいです、Lv.100の剣士が装備できると言われている……」
「そんな武器あるのかよ」
「ふふっ。あまり気にしないで下さいよ」
リストが呆然としているとシャルルがクスッと笑いながら、袖を引っ張った。
「さ! 私達は私達ですよ。一緒にクエストに行きましょう」
「あぁ……そうだな。行くこうか!」
2人は広場から離れると、クエストに向かうため王国の出入り口……大きな城門へと向かった。
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