草食系なんて言わせない

こつぶ

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意を決して

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「あ、綾芽。トワくんまたいるよ。」
「本当だ…いいよ、気にしないで行こ。」

「毎日立ってるだけだもんねー。
 さすがにこんだけ続くとちょっと怖いよね。」

「…そんなことより、授業始まるから急ごっ♪ほら、おいてくよー!」
「あ、ちょっと待ってよ!」


パタパタパタ…



まただ。いつもそう。
彼女は俺を避けるかのようにいつも走り去る。


だけど、今日こそは、言わなきゃ…。



「あのっ!!」
「えっ!?」


急に大きい声を出したせいで周りの視線が一気に俺に集まったのが分かった。



「あの、綾芽先輩。話があるんですけど…。」


少し声のボリュームを落として俺がそう言うと、
綾芽先輩は少しびっくりしたような表情をしながらも、
俺の方に体の向きを変え改まって話した。


「どうしたの、佐藤くん。」



【佐藤くん】


その響きに少し胸がキュッと締め付けられた。
そんな風に呼んだことなんて一度もなかったのに。


「今からちょっといいっすか?」
「…授業サボるってことになるけど…?」
「やっぱだめっすか?」

「…ちょっと待ってて。」


そう言って綾芽先輩は先に行こうとする友だちを追いかけて、
なにやら両手を自分の顔の前に合わせてペコペコお辞儀していた。

友だちはチラッと俺の方をみて、
また綾芽先輩に視線を戻すと笑って手を振っていた。
そんなやりとりをぼーっと見ていた俺のもとへまた綾芽先輩がやってきた。


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