カウンター越しの片思い

こつぶ

文字の大きさ
上 下
1 / 7

頼れる後輩

しおりを挟む
「丸山くん、ここ品出しよろしく~。」
「うぃっす。」


大学生になってから始めた近所のコンビニのアルバイト。
もともとお小遣い稼ぎ程度に働きたかったことと、
ゆるい環境で働きたかったこともありなんとなくここに決めた。


もう働き始めてから二年が経ちバイト仲間ともすっかり打ち解け
それなりに楽しく過ごせている。
今は、最近入ってきた四個下の高校一年生、堀 ツバサの教育係を任されている。


教育係と言っても大した世話などはせず、
シフトが一緒になった時にこれはこうやってね~とゆる~く教えている程度だ。



「あ、丸山さんおはようございます。今日もお願いします。」
「堀ちゃんおはよ~。よろしくね~。
 とりあえず、店長に頼まれた品出し、やっといてくれる?」
「え、あ、はい(笑)」
「ありがと♪さすが堀ちゃん、できる女だね♪」
「もう~。丸山さんいつもそうやって仕事あたしに押し付けるんですから。」
「ん?俺は教育係だからいいの~。」
「まぁ、仕事早く覚えられるのでいいですけど。」
「いつも感謝してます。今度俺のおごりで飯連れてったげるから~♪」
「絶対ですからね!」
「はいはい~。」



自分でも調子がいいやつだとは思う。
堀ちゃんは俺とは違って後輩だけど、しっかりしてて頼りになる。

だから店長にも堀ちゃんと
なるべくシフトをかぶせて欲しいとお願いしているくらいだ。
(自分が楽にバイトできるから(笑))
しおりを挟む

処理中です...