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第4章 神殿を目指して森を行く
おまけ:きぃちゃんの初めてのおつかい
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アタシはきぃちゃん、ブルシズの3歳の女の子よ。
でもただのブルシズじゃないの、女神さまの神獣として天界に暮らす、うんと優秀なブルシズなんだから!
女神さまにお仕えするきっかけはね、沙世ちゃんっていう異世界から来た女の子と旅をしたこと。もともとはある宿で警備の仕事をしてたんだけど、沙世ちゃんの護衛をするために特別優秀だったアタシをルリが引き抜いたの。
ルリっていうのは、女神さまの召使いよ。食いしん坊でケチなヤツ。アタシがオヤツをねだっても、「食べ過ぎです!」とか言ってなかなかくれないのよ。自分は牛丼10人前とか食べる癖に!
でもまあ、アタシの才能を見抜いた眼力は褒めてあげるわ。
沙世ちゃんと森のなかを旅をしたアタシは、しっかり護衛の役目を果たしたの。クッサスギーチャーが出たときは吠えて知らせたし、ワラバーアガチーとも勇敢に戦った。アイツの尻尾に食いついてやったら、キャンキャン言いながら逃げて行ったんだから。本当よ。
そして無事に沙世ちゃんを神殿まで守り通した。その腕を見込まれて、アタシは女神さまのそばにお仕えすることになったの。
そしてさっき、アタシは龍神さまにおつかいを頼まれた。
龍神さまっていうのは女神さまの旦那さまね。すごく男前で優しいの。アタシを見かけるといつも優しく撫でてくれるし、「妻には内緒だよ」と言ってオヤツもくれる。
その龍神さまがアタシを呼んでこう言ったのよ。
「きぃちゃん、この手紙をあるところに届けて欲しいんだ。妻やルリには内緒だよ」
唇に人差し指をあててウインクをする龍神さまは、とっても素敵だったわ。アグル肉のジャーキーもたくさんくれたから、より男前に見えたっけ。
「ばふっ!」
もちろん二つ返事で承知したわ。
アタシはここに来てからはずっと天界の食べ物を食べてるから、人間界にいるときよりずっと頭が良くなってる。難しい言葉も分かるようになったし、地図も読めるの。手紙を届けるなんて朝飯前ってもんよ。
「いいかい、妻たちに見つからないように、そーっと、そーっと出て行くんだよ?」
アタシの首に手紙をくくりつけながら、龍神さまは言い聞かせるように言った。
「ばふ」
アタシが小さく答えると、「お前はお利口だね」ってまたジャーキーをくれたわ。
そのまま言いつけどおりにそーっとお屋敷を出て、今は手紙の届け先に向かって走っているところ。
ああ、あそこね。
とか言ってるうちに目的の家を見つけたわ。何故かこのところ体が重くて、思ったより時間がかかっちゃったけど。
アタシは言われたとおり、裏口にある呼び鈴の紐を咥えて引いた。神界の食べ物を食べているアタシは体が大きくなって、前なら届かなかった場所にも届くのよ。
しばらく待っていると、裏口のドアが開いてひとりの女が顔を出したわ。女は胸もお尻も大きくて、女神さまとは正反対。いわゆる悪女タイプね。
「あんた、龍神さまの使いで来たの?」
気だるそうに聞く女に、アタシは「ばふ!」と元気よく返事をし、手紙が取りやすいようにお座りをする。こういうときにはお行儀よくしなくちゃね。ご褒美にオヤツがもらえるかもしれないし。
女は手紙を取ろうと、アタシの首元に手を伸ばした。そのとき、あり得ないものが視界に入ったの。
へ、へ、ヘビィイイイイ!!
なんと、女の髪の毛は生きたヘビだったのよ!冗談じゃないわ。アタシは当然逃げ出した。
「あっ、待ちなさい!」
女は叫んだけど、蛇女の言うことなんか聞くもんですか。アタシは一目散に女神さまのお家へ帰ったわ。
ハッハッハッ!
帰りついて荒い息をしていると、女神さまがやって来た。
「あらきぃちゃん、そんなに息を荒くしてどうしたの?」
「ばふぅううう」
アタシは女神さまの足に体をこすりつけて甘えた。だってあんな蛇女に会って恐かったんだもの。
「あらあら、甘えん坊さんね」
女神さまは優しく言うと、私のまえに山盛りのお皿を差し出した。
「さあご飯の時間よ、たくさんお食べ」
やったー!!
モグモグモグ、うまうまうま!
「あら、首に何をつけてるの?」
一生懸命に食べていると、女神さまが気づいて首に手を伸ばした。そして手紙を開く。
「チッ!あんのヤローぉおおおおおお!!」
女神さまが血相を変えて奥へ走っていったけど、どうしたのかしら?
それにしても天界のご飯は美味しいわ。
うまうまうまうま!!
FIN.
最後までお読みいただいた皆さま、ありがとうございました。
心よりお礼申し上げます。
でもただのブルシズじゃないの、女神さまの神獣として天界に暮らす、うんと優秀なブルシズなんだから!
女神さまにお仕えするきっかけはね、沙世ちゃんっていう異世界から来た女の子と旅をしたこと。もともとはある宿で警備の仕事をしてたんだけど、沙世ちゃんの護衛をするために特別優秀だったアタシをルリが引き抜いたの。
ルリっていうのは、女神さまの召使いよ。食いしん坊でケチなヤツ。アタシがオヤツをねだっても、「食べ過ぎです!」とか言ってなかなかくれないのよ。自分は牛丼10人前とか食べる癖に!
でもまあ、アタシの才能を見抜いた眼力は褒めてあげるわ。
沙世ちゃんと森のなかを旅をしたアタシは、しっかり護衛の役目を果たしたの。クッサスギーチャーが出たときは吠えて知らせたし、ワラバーアガチーとも勇敢に戦った。アイツの尻尾に食いついてやったら、キャンキャン言いながら逃げて行ったんだから。本当よ。
そして無事に沙世ちゃんを神殿まで守り通した。その腕を見込まれて、アタシは女神さまのそばにお仕えすることになったの。
そしてさっき、アタシは龍神さまにおつかいを頼まれた。
龍神さまっていうのは女神さまの旦那さまね。すごく男前で優しいの。アタシを見かけるといつも優しく撫でてくれるし、「妻には内緒だよ」と言ってオヤツもくれる。
その龍神さまがアタシを呼んでこう言ったのよ。
「きぃちゃん、この手紙をあるところに届けて欲しいんだ。妻やルリには内緒だよ」
唇に人差し指をあててウインクをする龍神さまは、とっても素敵だったわ。アグル肉のジャーキーもたくさんくれたから、より男前に見えたっけ。
「ばふっ!」
もちろん二つ返事で承知したわ。
アタシはここに来てからはずっと天界の食べ物を食べてるから、人間界にいるときよりずっと頭が良くなってる。難しい言葉も分かるようになったし、地図も読めるの。手紙を届けるなんて朝飯前ってもんよ。
「いいかい、妻たちに見つからないように、そーっと、そーっと出て行くんだよ?」
アタシの首に手紙をくくりつけながら、龍神さまは言い聞かせるように言った。
「ばふ」
アタシが小さく答えると、「お前はお利口だね」ってまたジャーキーをくれたわ。
そのまま言いつけどおりにそーっとお屋敷を出て、今は手紙の届け先に向かって走っているところ。
ああ、あそこね。
とか言ってるうちに目的の家を見つけたわ。何故かこのところ体が重くて、思ったより時間がかかっちゃったけど。
アタシは言われたとおり、裏口にある呼び鈴の紐を咥えて引いた。神界の食べ物を食べているアタシは体が大きくなって、前なら届かなかった場所にも届くのよ。
しばらく待っていると、裏口のドアが開いてひとりの女が顔を出したわ。女は胸もお尻も大きくて、女神さまとは正反対。いわゆる悪女タイプね。
「あんた、龍神さまの使いで来たの?」
気だるそうに聞く女に、アタシは「ばふ!」と元気よく返事をし、手紙が取りやすいようにお座りをする。こういうときにはお行儀よくしなくちゃね。ご褒美にオヤツがもらえるかもしれないし。
女は手紙を取ろうと、アタシの首元に手を伸ばした。そのとき、あり得ないものが視界に入ったの。
へ、へ、ヘビィイイイイ!!
なんと、女の髪の毛は生きたヘビだったのよ!冗談じゃないわ。アタシは当然逃げ出した。
「あっ、待ちなさい!」
女は叫んだけど、蛇女の言うことなんか聞くもんですか。アタシは一目散に女神さまのお家へ帰ったわ。
ハッハッハッ!
帰りついて荒い息をしていると、女神さまがやって来た。
「あらきぃちゃん、そんなに息を荒くしてどうしたの?」
「ばふぅううう」
アタシは女神さまの足に体をこすりつけて甘えた。だってあんな蛇女に会って恐かったんだもの。
「あらあら、甘えん坊さんね」
女神さまは優しく言うと、私のまえに山盛りのお皿を差し出した。
「さあご飯の時間よ、たくさんお食べ」
やったー!!
モグモグモグ、うまうまうま!
「あら、首に何をつけてるの?」
一生懸命に食べていると、女神さまが気づいて首に手を伸ばした。そして手紙を開く。
「チッ!あんのヤローぉおおおおおお!!」
女神さまが血相を変えて奥へ走っていったけど、どうしたのかしら?
それにしても天界のご飯は美味しいわ。
うまうまうまうま!!
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最後までお読みいただいた皆さま、ありがとうございました。
心よりお礼申し上げます。
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