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第二幕
42 フラワーズ・ネバー・ベンド・ウィズ・ザ・レインフォール.3◇
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「……そんなことがあったのか」
二番兄様の研究室で、私は全てを話した。
「はい……お兄様」
「父上は間に合わなかったんだね……」
「間に合わなかった?……それはどう言う意味ですか?」
「どうやら、知らないフリをする必要は、もうなさそうだね……いいかい?父上は、マナの為にああしていたんだ」
「それは……」
「僕がここにいるのは、機海獣の研究、そしてフカミルが眠る、海の底のアドリア大陸を調べる為だ……それを命じたのは父上なんだよ」
「えっ?」
当たり前ように、フカミルのことを話す二番兄様。
「これまで君が知らなかったことを教えよう」
そうして、彼は語り始めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「父上は、マナが人間でない事を知っていた。何故なら……本来の第一王女は……生まれる前に亡くなっていたから。敵国の刺客に第一王妃が襲われたんだ……幸い、王妃は無事で済んだけど、お腹の中の子はダメだった」
「皇帝は娘を生き返らせる為に、"あらゆる傷をも治す力"を求め、女神を召喚しようとしたんだ」
「だが……失敗した。呼び出されたのはもっと得体の知れない何かだった。その得体の知れない何かは、この世界の全ての魔力と引き換えに、召喚され、祭壇にとどまり続けた。……結果として、この世界から魔術・魔力は消え、戦乱は鎮まった。皮肉なものだけどね」
「結局、父上の望みは叶えられなかった。だけど、ある時、第一王妃が言い出したんだ。海が私を呼んでいると」
「そうして、一度行方不明になり、発見された時に抱いていた赤子がマナ、そして彼女を乗せていたのが……オルキヌスなんだ。まあ、装甲は無かったらしいけど」
「第一王妃は言っていた。"得体の知れないもの"が、願いを叶えたんだと。そしてそれは、神であったと」
「父上は喜んだ。自分達の願いが神に届いたんだとね。そして、オルキヌスを調べていた頃、ケトス──機海獣の原型が現れ始め、空を泳ぎ始めた。魔力を無くした代わりに現れたそれを皆躍起になって研究して、生まれたのが機海獣だ。その力で帝国は覇権を得た」
「何もかも、父上の思い通りになった。父上はその得体の知れないものを神として信仰してすらいた。……だけど、そんな都合の良いだけの話は無かった」
「第一王妃が、失踪した。いくら探しても見つからなかった」
「そして、得体の知れない疫病で人が次々と倒れた始めた。それは発狂し、頭から枝のようなものが突き出して死ぬ病だった」
「元凶は分からないままだったが、父上はマナを連れていると、不可思議な事が起こる事に気がついた」
「一人で遊んでいたマナの周りを小人のような者達が歩き回り、それらが現れた後に珊瑚のようなものが生えていた」
「マナは……君はそれをフカミルと呼び、得体の知れない言葉を喋った」
「言葉をなかなか覚えなかったマナが、その時ばかりは流暢に別の言語を喋ったらしい」
「そして、疫病で死んだ人間で一番多かったのは宮殿でマナに関わった存在だった事から、父上は原因がマナにあると考えた」
「だから、世話役を接触させないようにして、可能な限り父上が直接マナを世話した……自らも死の危険があるのにね」
「そのお陰で君が寝ている間は不可思議な事が起きない事に気がつき、何かが起こるのは、意識がはっきりしている時だけだとわかった」
「そして、父上はやむおえず、あの薬を使う事にした。少なくとも死ぬことは無いし、正気を奪うには一番簡単だったからだ……だけど、それをずっと使い続けるとどうなるかは、父上達は、よく知らなかった」
「君が白痴のようになってしまってから、それに気がついたときには、もう手遅れだった。……父上が倒れたんだ」
「あとは、マナ、君が知っている通りさ」
「そう……だったんですね、でも何故お父様は何も教えてくれなかったんですか……?」
「父上は君の症状を抑えている間に、僕にケトスと、フカミルの研究をさせることで、マナが普通に生きて行けるように時間を稼いでいたんだ。全てが整うまで、それを言いたくなかったんだろう」
「お父様……」
「マナ、君は捨てられてなんかいない。父上は君のことをずっと愛していたよ」
「…そう、ですか。そう、だったんですね」
◇◇◇◇◇◇◇◇
「それじゃあ、私がここにいると、この街も、お兄様も……」
「いずれ、そうなるかもね。ただ、僕はここでのんびりしていたわけじゃない。フカミルについては分かっている。先ずは疫病だ。あの、脳から枝が飛び出す現象は、フカミルとの共生が上手くいかなかった場合に起こる」
「共生……?それはどうやって分かったのですか?」
「僕自身が、フカミルと共生しているからだ」
「え?それって」
「フカミルは実は元々人間の脳の中にいる。脳の中にある"昇華の種"がそれだ。松の実のような形をしていて、それは、人間が光を感じる為の器官で、第3の目とも言われている」
「……第3の目」
「そして、マナやフカミルに感応すると昇華の種が目覚めてフカミルになる。この時に失敗すると枝が飛び出してしまう。これが疫病の正体だ。けれど、成功すると脳に瞳が開くんだ」
「瞳が開く…….?」
「上位の存在やフカミルの意識を、そして程度は有るけど、あらゆることを認識できるようになる。それこそ"得体の知れないもの"や、君の周りにいた"小人"のようにね。瞳のお陰で、僕は、オルキヌスに乗っていたのが父上では無いと分かった」
「……お兄様はどうやって瞳を開いたんですか?」
「海底のアドリア大陸に行った、そこで巨大なフカミルに出会い、僕は瞳を得た。今起きている事が何なのかも、彼女が教えてくれた」
「彼女……?」
「まあ、会ってみれば分かるさ。君は彼女のことを知っているし、彼女は君のことをもっと知っている」
「なるほど……?」
「そして、僕はこの件の解決方法も知っている」
「どうすれば良いのですか!?」
「それは……多分彼女から直接聞いた方がいい。君はそうするべきだ」
「どうして教えてくださらないのですか、お兄様」
「僕は君の兄であり第二王子のフィリップであると、同時にフカミルの意思の一部でもあるんだ。……フカミルがそれを望んでいるのさ」
「……フカミルがそれを」
「だから、君はアドリア大陸に行かなければならない。そこで選ぶんだ。自らの道を」
「……分かりました」
◇◇◇◇◇◇◇◇
オルキヌスに乗り込もうとした私に、二番兄様が声を掛けてきた。
「マナ、機海獣は人の精神に感応して動く。だから、深海に行きたいと心から願えば応えてくれる。あと、操縦桿とかは、あくまで人間が使う為に意識させる程度のものでしか無い。本当は思い描くだけでいいんだ。僕達に、機海獣の細かい制御を行う技術なんて無いしね」
「なら、この子はなんで自立して動くんですか?」
「それが分からなかったんだ。なんで自立してるのか。再現できなかったからね」
「ねぇ、オルキヌス?」
「◾︎◾︎◾︎◾︎?」
「ほら、ちゃんと返事もしますよ?」
「なんでなんだろうね、瞳を得ても分からないことがあるのはもどかしいよ」
二番兄様は苦笑いした。
「じゃあ、行ってきます」
「ああ、彼女によろしく伝えてくれ」
「はい」
そして、オルキヌスは深い海を目指し、潜航した。
◇◇◇◇◇◇◇◇
私に何が出来るかは分からない、何が真実なのかも分からない。
でも、お父様は諦めていなかった、私を捨ててはいなかった。
ただ、それだけのことでほんの少しの勇気は生まれる。
今、お父様がいつか言っていた言葉を一つ思い出した。
「……花だって、雨に打たれても折れ曲がってしまうことはない」
あの言葉は、自分に言い聞かせていたんだと思う。
私は──雨に打たれても曲がらないでいられるだろうか、お父様のように。
二番兄様の研究室で、私は全てを話した。
「はい……お兄様」
「父上は間に合わなかったんだね……」
「間に合わなかった?……それはどう言う意味ですか?」
「どうやら、知らないフリをする必要は、もうなさそうだね……いいかい?父上は、マナの為にああしていたんだ」
「それは……」
「僕がここにいるのは、機海獣の研究、そしてフカミルが眠る、海の底のアドリア大陸を調べる為だ……それを命じたのは父上なんだよ」
「えっ?」
当たり前ように、フカミルのことを話す二番兄様。
「これまで君が知らなかったことを教えよう」
そうして、彼は語り始めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「父上は、マナが人間でない事を知っていた。何故なら……本来の第一王女は……生まれる前に亡くなっていたから。敵国の刺客に第一王妃が襲われたんだ……幸い、王妃は無事で済んだけど、お腹の中の子はダメだった」
「皇帝は娘を生き返らせる為に、"あらゆる傷をも治す力"を求め、女神を召喚しようとしたんだ」
「だが……失敗した。呼び出されたのはもっと得体の知れない何かだった。その得体の知れない何かは、この世界の全ての魔力と引き換えに、召喚され、祭壇にとどまり続けた。……結果として、この世界から魔術・魔力は消え、戦乱は鎮まった。皮肉なものだけどね」
「結局、父上の望みは叶えられなかった。だけど、ある時、第一王妃が言い出したんだ。海が私を呼んでいると」
「そうして、一度行方不明になり、発見された時に抱いていた赤子がマナ、そして彼女を乗せていたのが……オルキヌスなんだ。まあ、装甲は無かったらしいけど」
「第一王妃は言っていた。"得体の知れないもの"が、願いを叶えたんだと。そしてそれは、神であったと」
「父上は喜んだ。自分達の願いが神に届いたんだとね。そして、オルキヌスを調べていた頃、ケトス──機海獣の原型が現れ始め、空を泳ぎ始めた。魔力を無くした代わりに現れたそれを皆躍起になって研究して、生まれたのが機海獣だ。その力で帝国は覇権を得た」
「何もかも、父上の思い通りになった。父上はその得体の知れないものを神として信仰してすらいた。……だけど、そんな都合の良いだけの話は無かった」
「第一王妃が、失踪した。いくら探しても見つからなかった」
「そして、得体の知れない疫病で人が次々と倒れた始めた。それは発狂し、頭から枝のようなものが突き出して死ぬ病だった」
「元凶は分からないままだったが、父上はマナを連れていると、不可思議な事が起こる事に気がついた」
「一人で遊んでいたマナの周りを小人のような者達が歩き回り、それらが現れた後に珊瑚のようなものが生えていた」
「マナは……君はそれをフカミルと呼び、得体の知れない言葉を喋った」
「言葉をなかなか覚えなかったマナが、その時ばかりは流暢に別の言語を喋ったらしい」
「そして、疫病で死んだ人間で一番多かったのは宮殿でマナに関わった存在だった事から、父上は原因がマナにあると考えた」
「だから、世話役を接触させないようにして、可能な限り父上が直接マナを世話した……自らも死の危険があるのにね」
「そのお陰で君が寝ている間は不可思議な事が起きない事に気がつき、何かが起こるのは、意識がはっきりしている時だけだとわかった」
「そして、父上はやむおえず、あの薬を使う事にした。少なくとも死ぬことは無いし、正気を奪うには一番簡単だったからだ……だけど、それをずっと使い続けるとどうなるかは、父上達は、よく知らなかった」
「君が白痴のようになってしまってから、それに気がついたときには、もう手遅れだった。……父上が倒れたんだ」
「あとは、マナ、君が知っている通りさ」
「そう……だったんですね、でも何故お父様は何も教えてくれなかったんですか……?」
「父上は君の症状を抑えている間に、僕にケトスと、フカミルの研究をさせることで、マナが普通に生きて行けるように時間を稼いでいたんだ。全てが整うまで、それを言いたくなかったんだろう」
「お父様……」
「マナ、君は捨てられてなんかいない。父上は君のことをずっと愛していたよ」
「…そう、ですか。そう、だったんですね」
◇◇◇◇◇◇◇◇
「それじゃあ、私がここにいると、この街も、お兄様も……」
「いずれ、そうなるかもね。ただ、僕はここでのんびりしていたわけじゃない。フカミルについては分かっている。先ずは疫病だ。あの、脳から枝が飛び出す現象は、フカミルとの共生が上手くいかなかった場合に起こる」
「共生……?それはどうやって分かったのですか?」
「僕自身が、フカミルと共生しているからだ」
「え?それって」
「フカミルは実は元々人間の脳の中にいる。脳の中にある"昇華の種"がそれだ。松の実のような形をしていて、それは、人間が光を感じる為の器官で、第3の目とも言われている」
「……第3の目」
「そして、マナやフカミルに感応すると昇華の種が目覚めてフカミルになる。この時に失敗すると枝が飛び出してしまう。これが疫病の正体だ。けれど、成功すると脳に瞳が開くんだ」
「瞳が開く…….?」
「上位の存在やフカミルの意識を、そして程度は有るけど、あらゆることを認識できるようになる。それこそ"得体の知れないもの"や、君の周りにいた"小人"のようにね。瞳のお陰で、僕は、オルキヌスに乗っていたのが父上では無いと分かった」
「……お兄様はどうやって瞳を開いたんですか?」
「海底のアドリア大陸に行った、そこで巨大なフカミルに出会い、僕は瞳を得た。今起きている事が何なのかも、彼女が教えてくれた」
「彼女……?」
「まあ、会ってみれば分かるさ。君は彼女のことを知っているし、彼女は君のことをもっと知っている」
「なるほど……?」
「そして、僕はこの件の解決方法も知っている」
「どうすれば良いのですか!?」
「それは……多分彼女から直接聞いた方がいい。君はそうするべきだ」
「どうして教えてくださらないのですか、お兄様」
「僕は君の兄であり第二王子のフィリップであると、同時にフカミルの意思の一部でもあるんだ。……フカミルがそれを望んでいるのさ」
「……フカミルがそれを」
「だから、君はアドリア大陸に行かなければならない。そこで選ぶんだ。自らの道を」
「……分かりました」
◇◇◇◇◇◇◇◇
オルキヌスに乗り込もうとした私に、二番兄様が声を掛けてきた。
「マナ、機海獣は人の精神に感応して動く。だから、深海に行きたいと心から願えば応えてくれる。あと、操縦桿とかは、あくまで人間が使う為に意識させる程度のものでしか無い。本当は思い描くだけでいいんだ。僕達に、機海獣の細かい制御を行う技術なんて無いしね」
「なら、この子はなんで自立して動くんですか?」
「それが分からなかったんだ。なんで自立してるのか。再現できなかったからね」
「ねぇ、オルキヌス?」
「◾︎◾︎◾︎◾︎?」
「ほら、ちゃんと返事もしますよ?」
「なんでなんだろうね、瞳を得ても分からないことがあるのはもどかしいよ」
二番兄様は苦笑いした。
「じゃあ、行ってきます」
「ああ、彼女によろしく伝えてくれ」
「はい」
そして、オルキヌスは深い海を目指し、潜航した。
◇◇◇◇◇◇◇◇
私に何が出来るかは分からない、何が真実なのかも分からない。
でも、お父様は諦めていなかった、私を捨ててはいなかった。
ただ、それだけのことでほんの少しの勇気は生まれる。
今、お父様がいつか言っていた言葉を一つ思い出した。
「……花だって、雨に打たれても折れ曲がってしまうことはない」
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