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アーレンは呪いをかけられて殺されかけたという精神的ショックと疲労以外は外傷もなく、家にあったもので簡単な食事を作って食べさせてあげるとすぐに元気になった。
誰かと食事をするのも、私が作ったものを美味しいと言ってくれる人がいるのも久しぶりのことで、私はそれだけでも心が温かくなるのを感じた。
アーレンは長い爪の扱いに苦労しながらもカトラリーを器用に扱い、口に運ぶ仕草はなんだか洗練されているように見えた。
とても空腹だったと言いながらも、掻きこんだりガッついたりしない。
食事のマナーをしっかり躾けられている階級の人なのだろう。
そう思いつつも、私はアーレンのことを詮索しないことにした。
その代わり、私のことはほとんど洗いざらい話した。
私はもうずっと、誰かに話を聞いてほしくて仕方がなかったのだ。
「私は孤児なの。父は誰かわからない。母は……娼婦だった。私を産んですぐに亡くなってしまったけど」
私は食後のお茶を淹れて、床に胡坐をかいて座ったアーレンの膝に座って漆黒の羽を撫でながら話した。
アーレンは私にべったりとくっつかれて戸惑ったようだけど、『飼い主を癒すのもペットの役目でしょ』と言うと抵抗するのを諦めたようだった。
「母は、どこか別の町で娼婦をしてて、メルカトに来た時はもう私をお腹に抱えていたんだって。母が亡くなって、よそ者の上に娼婦の娘を引き取りたいなんて人は誰もいなくて、もう少しで森の中に捨てられそうになってたところを、この家に一人で住んでたおばあちゃんが助けてくれたの」
おばあちゃんはナディアの育ての親であり、命の恩人だ。
血のつながらないナディアを心から慈しんで育ててくれた。
おばあちゃんは森で採れる薬草から薬を作り、それを町で売って生計を立てていた。
薬の調合に特化した魔法使いだったおばあちゃんの薬は、素朴ながら薬効が高く、それなりに高値で売れたそうだ。
また、ナディアに刺繍を教えてくれたのもおばあちゃんだった。
おばあちゃんは、たくさんの愛情と共にナディアが一人でも生きていけるように知識と技術を授けてくれたのだ。
ナディアを残して先に逝くことを見越して……
「おばあちゃんは、七年前、私が十六歳の時に亡くなったの」
「そうか……辛かったな」
「うん……でも、おばあちゃんとのお別れは、いつか来ることだってわかってたから……」
おばあちゃんが体の不調を訴えることが増え、ついに寝台から起き上がれなくなった時、おばあちゃん本人から覚悟をするように言われたのだった。
体が弱っても、おばあちゃんは最後まで矍鑠としていた。
「おばあちゃんが亡くなった時……悲しかったけど、私は一人じゃなかった。サミーが、一緒に泣いてくれたの。二人だけでお墓を作って、お葬式をして、お祈りをして……私一人だったら、悲しくてなにもできなかったと思う。サミーがいたから乗り越えられたの」
家の裏にあるおばあちゃんのお墓に、私は今でも毎日お祈りをする。
野に花が咲く季節には、花を供えるのも欠かさない。
おばあちゃんは、今でも私の唯一の家族なのだ。
「サミーもね、私と同じような境遇だったの。どこかの行商人が町に置き去りにしたんだって。ただ、サミーは私と違って男の子だったし、もう五歳くらいだったから、すぐに働き手になるってことで鍛冶屋さんに引き取られたの。歳が近い子は他にもたくさんいたけど、この家まで遊びに来てくれるのはサミーだけだった」
宝石のような碧の瞳に赤銅色の髪の男の子だった。
私が他の子たちに虐められていると、必ず庇ってくれた。
私たちは互いに支え合って生きていた。
それがずっと続くものだと信じていた。
「おばあちゃんもサミーを可愛がってて、サミーもおばあちゃんになついてた。サミーは、おばあちゃんの手を握って、絶対に私を幸せにするからって約束して、それでおばあちゃんは安心して息を引き取ったの。おばあちゃんの喪が明けたら、結婚するつもりだった。ここで二人で住むはずだったの。だけど、その前に、サミーは徴兵されてしまって……」
東の方で魔物がたくさん現れたとかで、メルカトからも五人もの若い男性を送り出さなくてはいけなかった。
真っ先に選ばれたのは身寄りのないサミーだった。
サミーは長身で鍛冶の修行もしていたので体格のいい青年に成長しており、戦地に送るに相応しいということになったそうだ。
私は反対したかったけど、私の声など誰も聞いてくれるわけもない。
お針子である私にできるのは、サミーにできる限り上質な服を心を込めて仕立ててあげることだけだった。
服だけでなく、剣帯やリュックなど、私に作れるものは全部作って、控え目ながら心を籠めて刺繍を施した。ただ、サミーの無事を祈って。
「必ず帰ってくるから、それから結婚しようって、約束して……私、信じて待ってた。最初のころはたまに手紙が届いてたんだけど、だんだんと間隔が空いて……最後の手紙が届いたのは、三年くらい前。戦地で活躍したらしくて、将軍になって、サミュエル・ギャラガーっていう名前になったって。もうすぐ迎えに行くって書いてあったけど、それっきりなんの音沙汰もなくなった」
あの手紙を受け取った時から、私はサミーと二度と会えないことを心のどこかでわかっていた。
だけど、それを必死に気づかないふりをして、あれだけ約束したのだからと自分に言い聞かせてきた。
毎週新聞を買うのは、サミーに関する記事を探すためだった。
サミーが将軍を退任し、故郷に帰るという内容の記事をいつか見つけることができるのではないかと期待しながら新聞を開き、そして落胆して畳むということを幾度となく繰り返した。
そしてそれにも疲れ果てた時、ベイカーが言っていた記事を読んだ。
「今日ね、新しく届いた新聞を買ってきたの。それには、サミュエル・ギャラガー将軍と、この国のお姫様が婚約したって大きな記事が載ってた。それでね……もう、なにもかも嫌になっちゃったのよ」
その記事は私の心を砕くには十分だった。
漆黒の羽に包まれた胸に頬を埋めると、アーレンの鼓動が聞こえた。
誰かの鼓動を聞いたのは、サミーを見送った時以来だ。
私が仕立てた真新しい服をとても喜んでくれて、別れを惜しんで私を抱きしめてくれたのに。
あの腕は、今は可愛らしいお姫様のものになってしまった。
ふわりと全身が温かいものに包まれたのを感じた。
アーレンがそっと私の体に腕を回して抱きしめてくれたのだ。
爪を引っ掛けないように慎重に私の頭を撫でながら、腕だけでなく二対の大きな翼も使って私を包み込んでくれた。
「ナディア……そんな不実な男のことは忘れてしまえ。もう一人で泣かなくていい。これからは、俺が側にいるから」
「うん……ありがとう、アーレン」
優しいバリトンの響きに涙が零れた。
漆黒に全身を覆われて、外の世界の辛い出来事から隔絶されたようだった。
アーレンは何歳なんだろう。私よりは年上だと思うけど。
私が知っているメルカトの町の男性たちとは明らかに違う。
こういう人を上品で紳士的だというのだろう。
娼婦の娘で孤児だと打ち明けたのに、金色の瞳には私を見下すような色はない。
自分だって呪いで姿を変えられて大変な目にあっているにも関わらず、私を労り気遣ってくれているのがわかる。
やっぱりアーレンは優しい人なのだ。
会ったばかりだというのに、私は不思議とアーレンにすっかり甘えてしまっている。
おばあちゃんとサミー以外で、私が甘えることができる人というのは初めてだった。
これではどっちが飼い主でどっちがペットだかわかりはしない。
そう思いながらも、溢れる涙でアーレンの羽を濡らしながら目を閉じた。
温かくて心地よくて、ぐずぐず泣いているうちに私は眠ってしまったようだった。
はっと目が覚めた時、私はアーレンの膝に抱かれたまま最初にアーレンにかけてあげた毛布に二人で包まっている状態で朝を迎えていた。
「起きたか」
顔を上げると、金色の瞳が優しく私を見下ろしていた。
「ごめん、アーレン……私ったら、とんだ醜態を」
「いいんだ。気にするな。俺はペットだからな。知り合いの飼っている猫は、冬は湯たんぽ代わりになってくれるそうだ。きみも俺をそうやって使うといい」
「湯たんぽ……」
アーレンは湯たんぽというより……毛布?膝に座らせてくれるから、カウチかな?
それでいいのだろうか?
どちらにしろ、アーレンはすっかり私のペットということを受け入れているようだ。
散々泣いたからか、私の頭も心もなんだかすごくスッキリしていた。
久しぶりに熟睡できた気がする。
昨日は死にそうな気分だったのに、今は死にたいだなんて思えない。
「朝ごはん作るね。それから、家の周りを見せてあげる」
私は元気に立ち上がって、水を汲むために庭の井戸へと向かった。
誰かと食事をするのも、私が作ったものを美味しいと言ってくれる人がいるのも久しぶりのことで、私はそれだけでも心が温かくなるのを感じた。
アーレンは長い爪の扱いに苦労しながらもカトラリーを器用に扱い、口に運ぶ仕草はなんだか洗練されているように見えた。
とても空腹だったと言いながらも、掻きこんだりガッついたりしない。
食事のマナーをしっかり躾けられている階級の人なのだろう。
そう思いつつも、私はアーレンのことを詮索しないことにした。
その代わり、私のことはほとんど洗いざらい話した。
私はもうずっと、誰かに話を聞いてほしくて仕方がなかったのだ。
「私は孤児なの。父は誰かわからない。母は……娼婦だった。私を産んですぐに亡くなってしまったけど」
私は食後のお茶を淹れて、床に胡坐をかいて座ったアーレンの膝に座って漆黒の羽を撫でながら話した。
アーレンは私にべったりとくっつかれて戸惑ったようだけど、『飼い主を癒すのもペットの役目でしょ』と言うと抵抗するのを諦めたようだった。
「母は、どこか別の町で娼婦をしてて、メルカトに来た時はもう私をお腹に抱えていたんだって。母が亡くなって、よそ者の上に娼婦の娘を引き取りたいなんて人は誰もいなくて、もう少しで森の中に捨てられそうになってたところを、この家に一人で住んでたおばあちゃんが助けてくれたの」
おばあちゃんはナディアの育ての親であり、命の恩人だ。
血のつながらないナディアを心から慈しんで育ててくれた。
おばあちゃんは森で採れる薬草から薬を作り、それを町で売って生計を立てていた。
薬の調合に特化した魔法使いだったおばあちゃんの薬は、素朴ながら薬効が高く、それなりに高値で売れたそうだ。
また、ナディアに刺繍を教えてくれたのもおばあちゃんだった。
おばあちゃんは、たくさんの愛情と共にナディアが一人でも生きていけるように知識と技術を授けてくれたのだ。
ナディアを残して先に逝くことを見越して……
「おばあちゃんは、七年前、私が十六歳の時に亡くなったの」
「そうか……辛かったな」
「うん……でも、おばあちゃんとのお別れは、いつか来ることだってわかってたから……」
おばあちゃんが体の不調を訴えることが増え、ついに寝台から起き上がれなくなった時、おばあちゃん本人から覚悟をするように言われたのだった。
体が弱っても、おばあちゃんは最後まで矍鑠としていた。
「おばあちゃんが亡くなった時……悲しかったけど、私は一人じゃなかった。サミーが、一緒に泣いてくれたの。二人だけでお墓を作って、お葬式をして、お祈りをして……私一人だったら、悲しくてなにもできなかったと思う。サミーがいたから乗り越えられたの」
家の裏にあるおばあちゃんのお墓に、私は今でも毎日お祈りをする。
野に花が咲く季節には、花を供えるのも欠かさない。
おばあちゃんは、今でも私の唯一の家族なのだ。
「サミーもね、私と同じような境遇だったの。どこかの行商人が町に置き去りにしたんだって。ただ、サミーは私と違って男の子だったし、もう五歳くらいだったから、すぐに働き手になるってことで鍛冶屋さんに引き取られたの。歳が近い子は他にもたくさんいたけど、この家まで遊びに来てくれるのはサミーだけだった」
宝石のような碧の瞳に赤銅色の髪の男の子だった。
私が他の子たちに虐められていると、必ず庇ってくれた。
私たちは互いに支え合って生きていた。
それがずっと続くものだと信じていた。
「おばあちゃんもサミーを可愛がってて、サミーもおばあちゃんになついてた。サミーは、おばあちゃんの手を握って、絶対に私を幸せにするからって約束して、それでおばあちゃんは安心して息を引き取ったの。おばあちゃんの喪が明けたら、結婚するつもりだった。ここで二人で住むはずだったの。だけど、その前に、サミーは徴兵されてしまって……」
東の方で魔物がたくさん現れたとかで、メルカトからも五人もの若い男性を送り出さなくてはいけなかった。
真っ先に選ばれたのは身寄りのないサミーだった。
サミーは長身で鍛冶の修行もしていたので体格のいい青年に成長しており、戦地に送るに相応しいということになったそうだ。
私は反対したかったけど、私の声など誰も聞いてくれるわけもない。
お針子である私にできるのは、サミーにできる限り上質な服を心を込めて仕立ててあげることだけだった。
服だけでなく、剣帯やリュックなど、私に作れるものは全部作って、控え目ながら心を籠めて刺繍を施した。ただ、サミーの無事を祈って。
「必ず帰ってくるから、それから結婚しようって、約束して……私、信じて待ってた。最初のころはたまに手紙が届いてたんだけど、だんだんと間隔が空いて……最後の手紙が届いたのは、三年くらい前。戦地で活躍したらしくて、将軍になって、サミュエル・ギャラガーっていう名前になったって。もうすぐ迎えに行くって書いてあったけど、それっきりなんの音沙汰もなくなった」
あの手紙を受け取った時から、私はサミーと二度と会えないことを心のどこかでわかっていた。
だけど、それを必死に気づかないふりをして、あれだけ約束したのだからと自分に言い聞かせてきた。
毎週新聞を買うのは、サミーに関する記事を探すためだった。
サミーが将軍を退任し、故郷に帰るという内容の記事をいつか見つけることができるのではないかと期待しながら新聞を開き、そして落胆して畳むということを幾度となく繰り返した。
そしてそれにも疲れ果てた時、ベイカーが言っていた記事を読んだ。
「今日ね、新しく届いた新聞を買ってきたの。それには、サミュエル・ギャラガー将軍と、この国のお姫様が婚約したって大きな記事が載ってた。それでね……もう、なにもかも嫌になっちゃったのよ」
その記事は私の心を砕くには十分だった。
漆黒の羽に包まれた胸に頬を埋めると、アーレンの鼓動が聞こえた。
誰かの鼓動を聞いたのは、サミーを見送った時以来だ。
私が仕立てた真新しい服をとても喜んでくれて、別れを惜しんで私を抱きしめてくれたのに。
あの腕は、今は可愛らしいお姫様のものになってしまった。
ふわりと全身が温かいものに包まれたのを感じた。
アーレンがそっと私の体に腕を回して抱きしめてくれたのだ。
爪を引っ掛けないように慎重に私の頭を撫でながら、腕だけでなく二対の大きな翼も使って私を包み込んでくれた。
「ナディア……そんな不実な男のことは忘れてしまえ。もう一人で泣かなくていい。これからは、俺が側にいるから」
「うん……ありがとう、アーレン」
優しいバリトンの響きに涙が零れた。
漆黒に全身を覆われて、外の世界の辛い出来事から隔絶されたようだった。
アーレンは何歳なんだろう。私よりは年上だと思うけど。
私が知っているメルカトの町の男性たちとは明らかに違う。
こういう人を上品で紳士的だというのだろう。
娼婦の娘で孤児だと打ち明けたのに、金色の瞳には私を見下すような色はない。
自分だって呪いで姿を変えられて大変な目にあっているにも関わらず、私を労り気遣ってくれているのがわかる。
やっぱりアーレンは優しい人なのだ。
会ったばかりだというのに、私は不思議とアーレンにすっかり甘えてしまっている。
おばあちゃんとサミー以外で、私が甘えることができる人というのは初めてだった。
これではどっちが飼い主でどっちがペットだかわかりはしない。
そう思いながらも、溢れる涙でアーレンの羽を濡らしながら目を閉じた。
温かくて心地よくて、ぐずぐず泣いているうちに私は眠ってしまったようだった。
はっと目が覚めた時、私はアーレンの膝に抱かれたまま最初にアーレンにかけてあげた毛布に二人で包まっている状態で朝を迎えていた。
「起きたか」
顔を上げると、金色の瞳が優しく私を見下ろしていた。
「ごめん、アーレン……私ったら、とんだ醜態を」
「いいんだ。気にするな。俺はペットだからな。知り合いの飼っている猫は、冬は湯たんぽ代わりになってくれるそうだ。きみも俺をそうやって使うといい」
「湯たんぽ……」
アーレンは湯たんぽというより……毛布?膝に座らせてくれるから、カウチかな?
それでいいのだろうか?
どちらにしろ、アーレンはすっかり私のペットということを受け入れているようだ。
散々泣いたからか、私の頭も心もなんだかすごくスッキリしていた。
久しぶりに熟睡できた気がする。
昨日は死にそうな気分だったのに、今は死にたいだなんて思えない。
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