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番外編 サミュエル
②
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ナディアからもらったハンカチをポケットに入れて持ち歩くようになってから二か月ほど経ったある日。
俺は精鋭部隊を率いて王都の外れにある古い一軒家を包囲していた。
騎士団は以前から違法薬物や盗品が出品されるという闇オークションの捜査を行っていた。
そしてついにそれが開催される場所と日時をつきとめ、こうして摘発に乗り出したのだ。
部下たちが一軒家になだれこんでいく。
中には悪徳貴族も含む多くの人々がいるはずだが、完全に包囲されている敷地内から逃げるのは不可能だ。
犯罪組織も、それを助長する輩も、一気に叩ける絶好の機会だ。
もう真夜中ながら、俺も部下たちもやる気に満ちていた。
「制圧が完了しました!中のものたちは全員捕縛してあります」
「よし。よくやった。俺も中に入る」
古い一軒家ではあるが、元は貴族の邸宅だったとのことで、かなりの広さがある。
その廊下や玄関ホールに、手枷についた鎖で数珠繋ぎにされた逮捕者が並べられている。
身形のいい逮捕者のなかに口枷までつけられているものがいるのは、往生際悪く喚き散らしたものだろう。
目元を覆う仮面で顔を隠しているが、そのうちの一人は某侯爵家の次男のようだ。
気乗りがしないまま参加した夜会で、尊大な態度ながら媚びを売ってきたので印象に残っていたのだ。
なんとなく嫌な感じだったのでこちらから接触することはなかったのだが、こんなところに出入りしていたのか。
父である侯爵は真面目な文官なのに、どうやらその資質は次男には遺伝しなかったようだ。
なんとも残念なことである。
優秀な部下たちの働きにより、闇オークションを運営していた組織はあっさりと全員捕縛された。
もちろん、参加者たちも同様だ。
今夜参加しておらず難を逃れたヤツらも、押収した書類や帳簿などから明らかになるだろう。
真夜中の捕物劇は部下たちの尽力により大成功に終わった。
これからしばらく忙しい日々が続くであろうが、久々に清々しい気分を味わうことができた。
だが、それに浸る前に、部下の一人が俺を呼びに来た。
「将軍!こちらにお願いします!」
部下に先導されて向かった部屋は、どうやらオークションに出品される商品がまとめて保管されている部屋だったようだ。
元平民の俺にはなにがいいのかわからない美術品や、こんなのつけたら肩がこるのではないかと無駄な心配をしてしまうくらい重そうな宝石がついた首飾りなど、値が張りそうなものがたくさん並んでいる。
だが、部下が俺に見せたかったのはそれではないことは部屋に入ってすぐにわかった。
部屋の片隅に、騎士団が持ってきたのとは違う手枷をつけられた人々が蹲っていたのだ。
「オークションに商品として出品される予定だったそうです」
「なんと……人身売買まで行っていたのか」
俺は思わず顔を顰めた。
「手枷の鍵がみつかりました!」
「よし。外してやれ」
どこかから鍵を見つけてた部下が手枷を手早く外した。
ぱっと見たところ、怪我をしている人はいないし、健康状態もそう悪くはなさそうだ。
弱らせたら商品としての価値が下がってしまうのだから、当たり前か。
人数は、ちょうど十人。
いや、十一人だ。
最後の一人は、小さな子供だったので見えなかったのだ。
可哀想に、怖かったことだろう。
淡い色の金髪をした男の子は、五歳くらいだろうか。
母親らしい同じ色の髪の女性にしがみついている。
女性は薄汚れたドレスを着ているが、背筋がしゃんと伸びていて姿勢がいい。
女性が顔を上げて俺を正面から見た。
その瞳を見て、俺はどきりと心臓が跳ねるのを感じた。
乱れた金髪の間から覗いていたのは、懐かしい誰かを思わせる菫色の瞳だったのだ。
「皆さんは、騎士団本部で保護します。
そこで医師の診察を受けた後、個別に証言をしていただくことになります」
思わずその女性に歩み寄りかけたが、バーナードの事務的な声ではっと正気に戻った。
ぞろぞろと出ていく人々を見送り、俺は気持ちを切り替えて仕事に集中した。
「例の女性と子供。まだ行先が決まらないそうです」
バーナードがそんな報告をしてきたのは、闇オークション摘発から五日後のことだった。
保護された人々は、それぞれに家族や頼れる縁者の元に引き取られていったのだが、あの母子だけは引き取り先がなく、まだ騎士団本部に留まっているらしい。
「そうか……気の毒なことだ」
脳裏に菫色がよぎる。
俺にとっては、思い出すたびに後悔で胸が焼かれる色だ。
「はい、これがあの母子の供述調書です」
「……なぜ、これを俺に渡す」
「だって、気になっているんでしょう?」
なんでもお見通しといった顔のバーナードにイラっとしたが、言い返したところで口で敵うわけがないので黙って差し出された書類を受け取った。
目を通して、なかなかに酷い内容に顔を顰めた。
女性の名はサリナ・トバイアス。二十七歳。
一緒にいた息子はリアム・トバイアス。六歳。
サリナの夫であるトバイアス子爵家の三男は、ギャンブルに溺れて借金で首が回らなくなり、妻と息子を売り飛ばした。
しかも、あの夜の逮捕者の中にこの夫もいたというのだから、なお質が悪い。
オークションの客席から、妻子に値がつけられ売られていくのを眺めるつもりだったようだ。
悪趣味極まりない。
「会いに行ってはいかがです?」
「俺が会ったところで、どうにもならないだろう」
「そんなことはありませんよ。なんだったら、身元引受人になったらいかがですか。
将軍なら、なにも問題ないでしょう」
「なにを言っている。問題しかないじゃないか」
「なにも結婚しろなんて言ってるわけじゃありませんよ。
将軍の邸で住み込みのメイドとして雇ってあげたらどうか、と提案しているのです」
将軍になり伯爵位を賜った俺は、一応それらしい邸を構えている。
ただ、俺は家族がいないので、使用人は必要最低限しか雇っていない。
それで十分ではあるのだが、追加でメイドを一人雇ったところで困ることはない。
「このままずっと騎士団本部にいてもらうわけにもいきません。
引き取り先もなく放り出されたら、あの母親は娼婦にでもなるしかないでしょうね」
流石にそれは気の毒すぎる。
「……わかった。一度、話をしてみようか」
バーナードに上手く誘導された感はあるが、俺は母子に会ってみることにした。
母子がいるという居室に顔を出すと、母親は慌てて礼をとった。
「サリナ・トバイアスと申します。ギャラガー将軍でいらっしゃいますね」
「ああ、そうだが、畏まる必要はない。楽にしてくれ」
恐る恐るといった様子で顔を上げた女性に、男の子がまたしがみついている。
リアムという名の男の子は、俺に好奇心と怯えが入り混ざった瞳を向けてきた。
「行先がないと聞いたのだが」
「はい、お恥ずかしながら、その通りです……実家はもうありませんし、婚家からも絶縁されてしまいましたので」
三男が身を持ち崩したのは嫁のせいだとして、縁を切られたのだそうだ。
なんとも酷い話である。
子連れで住み込みできる働き先など、簡単には見つからないだろうに。
サリナは憔悴してはいるが、背筋を伸ばして俺を正面から見ている。
その菫色の瞳に、俺はやはり放ってはおけないという気持ちになってしまった。
バーナードの言った通りになるのは癪ではあるが、しかたがない。
「だいたいのことは、調書を読んだからわかっている。
それで、その……もしよければ、俺の邸で、メイドとして働かないか。
もちろん住み込みで、その子も連れて来て構わないから」
サリナは目を瞠った。
「将軍のお邸で?」
「ああ。俺の邸は、使用人が少なくてな。メイドの一人くらい増えても問題ない」
「ですが、わたくしのようなものを雇ってよろしいのですか?」
「今いる使用人は、全員退役軍人だ。
細かいことを気にするようなやつはいないから、大丈夫だ。
というか、きみたちは完全に被害者ではないか。
”ようなもの”などと卑下する必要はない」
「……はい……ありがとうございます……」
サリナは泣きそうに顔を歪めて顔を伏せた。
「それで、どうする?考える時間が必要なら、また後ででも」
「いいえ、時間は必要ございません。
どうか、わたくしを雇ってくださいませ。よろしくお願いいたします」
サリナは息子と一緒に頭を下げた。
こうして、母子は俺が引き取って面倒を見ることになった。
俺は精鋭部隊を率いて王都の外れにある古い一軒家を包囲していた。
騎士団は以前から違法薬物や盗品が出品されるという闇オークションの捜査を行っていた。
そしてついにそれが開催される場所と日時をつきとめ、こうして摘発に乗り出したのだ。
部下たちが一軒家になだれこんでいく。
中には悪徳貴族も含む多くの人々がいるはずだが、完全に包囲されている敷地内から逃げるのは不可能だ。
犯罪組織も、それを助長する輩も、一気に叩ける絶好の機会だ。
もう真夜中ながら、俺も部下たちもやる気に満ちていた。
「制圧が完了しました!中のものたちは全員捕縛してあります」
「よし。よくやった。俺も中に入る」
古い一軒家ではあるが、元は貴族の邸宅だったとのことで、かなりの広さがある。
その廊下や玄関ホールに、手枷についた鎖で数珠繋ぎにされた逮捕者が並べられている。
身形のいい逮捕者のなかに口枷までつけられているものがいるのは、往生際悪く喚き散らしたものだろう。
目元を覆う仮面で顔を隠しているが、そのうちの一人は某侯爵家の次男のようだ。
気乗りがしないまま参加した夜会で、尊大な態度ながら媚びを売ってきたので印象に残っていたのだ。
なんとなく嫌な感じだったのでこちらから接触することはなかったのだが、こんなところに出入りしていたのか。
父である侯爵は真面目な文官なのに、どうやらその資質は次男には遺伝しなかったようだ。
なんとも残念なことである。
優秀な部下たちの働きにより、闇オークションを運営していた組織はあっさりと全員捕縛された。
もちろん、参加者たちも同様だ。
今夜参加しておらず難を逃れたヤツらも、押収した書類や帳簿などから明らかになるだろう。
真夜中の捕物劇は部下たちの尽力により大成功に終わった。
これからしばらく忙しい日々が続くであろうが、久々に清々しい気分を味わうことができた。
だが、それに浸る前に、部下の一人が俺を呼びに来た。
「将軍!こちらにお願いします!」
部下に先導されて向かった部屋は、どうやらオークションに出品される商品がまとめて保管されている部屋だったようだ。
元平民の俺にはなにがいいのかわからない美術品や、こんなのつけたら肩がこるのではないかと無駄な心配をしてしまうくらい重そうな宝石がついた首飾りなど、値が張りそうなものがたくさん並んでいる。
だが、部下が俺に見せたかったのはそれではないことは部屋に入ってすぐにわかった。
部屋の片隅に、騎士団が持ってきたのとは違う手枷をつけられた人々が蹲っていたのだ。
「オークションに商品として出品される予定だったそうです」
「なんと……人身売買まで行っていたのか」
俺は思わず顔を顰めた。
「手枷の鍵がみつかりました!」
「よし。外してやれ」
どこかから鍵を見つけてた部下が手枷を手早く外した。
ぱっと見たところ、怪我をしている人はいないし、健康状態もそう悪くはなさそうだ。
弱らせたら商品としての価値が下がってしまうのだから、当たり前か。
人数は、ちょうど十人。
いや、十一人だ。
最後の一人は、小さな子供だったので見えなかったのだ。
可哀想に、怖かったことだろう。
淡い色の金髪をした男の子は、五歳くらいだろうか。
母親らしい同じ色の髪の女性にしがみついている。
女性は薄汚れたドレスを着ているが、背筋がしゃんと伸びていて姿勢がいい。
女性が顔を上げて俺を正面から見た。
その瞳を見て、俺はどきりと心臓が跳ねるのを感じた。
乱れた金髪の間から覗いていたのは、懐かしい誰かを思わせる菫色の瞳だったのだ。
「皆さんは、騎士団本部で保護します。
そこで医師の診察を受けた後、個別に証言をしていただくことになります」
思わずその女性に歩み寄りかけたが、バーナードの事務的な声ではっと正気に戻った。
ぞろぞろと出ていく人々を見送り、俺は気持ちを切り替えて仕事に集中した。
「例の女性と子供。まだ行先が決まらないそうです」
バーナードがそんな報告をしてきたのは、闇オークション摘発から五日後のことだった。
保護された人々は、それぞれに家族や頼れる縁者の元に引き取られていったのだが、あの母子だけは引き取り先がなく、まだ騎士団本部に留まっているらしい。
「そうか……気の毒なことだ」
脳裏に菫色がよぎる。
俺にとっては、思い出すたびに後悔で胸が焼かれる色だ。
「はい、これがあの母子の供述調書です」
「……なぜ、これを俺に渡す」
「だって、気になっているんでしょう?」
なんでもお見通しといった顔のバーナードにイラっとしたが、言い返したところで口で敵うわけがないので黙って差し出された書類を受け取った。
目を通して、なかなかに酷い内容に顔を顰めた。
女性の名はサリナ・トバイアス。二十七歳。
一緒にいた息子はリアム・トバイアス。六歳。
サリナの夫であるトバイアス子爵家の三男は、ギャンブルに溺れて借金で首が回らなくなり、妻と息子を売り飛ばした。
しかも、あの夜の逮捕者の中にこの夫もいたというのだから、なお質が悪い。
オークションの客席から、妻子に値がつけられ売られていくのを眺めるつもりだったようだ。
悪趣味極まりない。
「会いに行ってはいかがです?」
「俺が会ったところで、どうにもならないだろう」
「そんなことはありませんよ。なんだったら、身元引受人になったらいかがですか。
将軍なら、なにも問題ないでしょう」
「なにを言っている。問題しかないじゃないか」
「なにも結婚しろなんて言ってるわけじゃありませんよ。
将軍の邸で住み込みのメイドとして雇ってあげたらどうか、と提案しているのです」
将軍になり伯爵位を賜った俺は、一応それらしい邸を構えている。
ただ、俺は家族がいないので、使用人は必要最低限しか雇っていない。
それで十分ではあるのだが、追加でメイドを一人雇ったところで困ることはない。
「このままずっと騎士団本部にいてもらうわけにもいきません。
引き取り先もなく放り出されたら、あの母親は娼婦にでもなるしかないでしょうね」
流石にそれは気の毒すぎる。
「……わかった。一度、話をしてみようか」
バーナードに上手く誘導された感はあるが、俺は母子に会ってみることにした。
母子がいるという居室に顔を出すと、母親は慌てて礼をとった。
「サリナ・トバイアスと申します。ギャラガー将軍でいらっしゃいますね」
「ああ、そうだが、畏まる必要はない。楽にしてくれ」
恐る恐るといった様子で顔を上げた女性に、男の子がまたしがみついている。
リアムという名の男の子は、俺に好奇心と怯えが入り混ざった瞳を向けてきた。
「行先がないと聞いたのだが」
「はい、お恥ずかしながら、その通りです……実家はもうありませんし、婚家からも絶縁されてしまいましたので」
三男が身を持ち崩したのは嫁のせいだとして、縁を切られたのだそうだ。
なんとも酷い話である。
子連れで住み込みできる働き先など、簡単には見つからないだろうに。
サリナは憔悴してはいるが、背筋を伸ばして俺を正面から見ている。
その菫色の瞳に、俺はやはり放ってはおけないという気持ちになってしまった。
バーナードの言った通りになるのは癪ではあるが、しかたがない。
「だいたいのことは、調書を読んだからわかっている。
それで、その……もしよければ、俺の邸で、メイドとして働かないか。
もちろん住み込みで、その子も連れて来て構わないから」
サリナは目を瞠った。
「将軍のお邸で?」
「ああ。俺の邸は、使用人が少なくてな。メイドの一人くらい増えても問題ない」
「ですが、わたくしのようなものを雇ってよろしいのですか?」
「今いる使用人は、全員退役軍人だ。
細かいことを気にするようなやつはいないから、大丈夫だ。
というか、きみたちは完全に被害者ではないか。
”ようなもの”などと卑下する必要はない」
「……はい……ありがとうございます……」
サリナは泣きそうに顔を歪めて顔を伏せた。
「それで、どうする?考える時間が必要なら、また後ででも」
「いいえ、時間は必要ございません。
どうか、わたくしを雇ってくださいませ。よろしくお願いいたします」
サリナは息子と一緒に頭を下げた。
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