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英雄エドゥアールの場合

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銀髪の俺はみそっかすだった。騎士を志していたが、姉にいつも負けていたしいじめられていた。でも騎士団長の父のことをとても尊敬していたし、いっぱい励ましてもらった。エドならできるって、でも父が魔族との戦いで怪我をして帰ってきた時、俺は絶望していた。あの、逞しい父が瀕死であり怖くなった。姉とその婚約者がその後騎士団をまとめ上げていた14歳の頃、1人の女の子にあった。彼女は2つ年下で、菫色の瞳が凛として多くの負傷した騎士を慰問していた。痛みで苦しんでいた父に痛み止めを与えて、父は徐々に笑顔を取り戻していった。俺は父を取られた気持ちになってつっかかってしまった。しかし、彼女の身のこなしは軽く、負けてしまったのだ。でもふわりと笑って「私、負けそうになったの初めてだわ」と。そして、今度魔族との視察・交渉の歳に騎士見習いとして一緒に来てほしいと言われてた。屈辱だったがなけなしのプライド振り絞って参加した。
 その際に王様のいる交渉の席で魔族の不意打ちがあった。すぐに動いた俺はその魔族を偶然に負かすことができた。その魔族は残兵の将軍で子供に対応できなかったようだ。しかし、死をかけた戦闘で油断や戸惑いのあるなか俺に負けた彼は俺の顔を見てすっきりとした表情で死んでいった。
 俺の父とやり合った騎士だった。王を守った功績で勇者と呼ばれた。その場にいて震えてる俺を抱きしめたのは彼女だった、そして死んでしまった騎士に敬意と慈しみの魔力で包んだ彼女のことをとても綺麗だと思った。
 どうしても、彼女を欲しくなった。慰問の際には彼女をエスコートする。俺と同じくらい強い彼女のスキを見つけてはいるんなところにキスをする。俺のものだとわかるようにマーキングするんだ。
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