婚約者を選ぶことができるみたいです

はちみつ好きのあらいぐま

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高位貴族の諸事情

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とくに取り巻きといわれる友人はいないが、比較的どんなグループの女性とも仲良くはなれる。婚約者のいない年下からやっかみはあるが、年上や同学年の女性も婚約者がいる女性からはとくに嫉妬などもなく過ごしている。そう、婚約制度は学生生活を恋愛から遠ざけ余計なトラブルを避ける意味合いもある。 
 日本だとそういった恋愛の問題で女の子同士仲良くなったり、男の子同士でもいじめいたいなことがあった。余裕があるため平和になるのだ。特に家同士のつながりもあり滅多なことは問題として起きないため、物を隠したりするいじめなどは品がないと思われ、まず起きない。しかし、下位貴族のクラスでは婚約者が決まっていないことも多く、教育も行き届いていないこともあり問題が浮上することがある。
 それらのことは学生時代の黒歴史としておもしろおかしく語り継がれる。そして、比較的能力主義な面もあり女性でも官吏や魔術部門や研究もできる。家が判断すれば結婚や婚約もしないことがあるのだ。中央はそれによって力を得るし、他領や他国との交流もある。国内で足を引っ張り合うのは比較的人材の少ない下位貴族である。高位貴族は余裕もあり下位貴族のやっかみも気にしない。そんな風潮もあり、イケイケのグループの女性達も年上のダンディーな独身男性に夢中であり既婚女性も演劇の俳優をパトロンで推したりと比較的私の状況を咎められることはない。
 やっかみがあるのは特に年下の下位貴族だ。割と距離も近く、伯爵令息が下位貴族の女性にひっかかったり逆に恋の駆け引きを楽しんだりする。嫡男でない伯爵あたりの令息は婚約せず卒業した後も遊んだりすることも多いのだ。しかし、公爵の嫡男が過去に婚約を破棄して下位貴族や平民(とても裕福)と結婚した例もあるため、夢をみる少女も多いのが事実なのだ。そのため、体を預けて痛い目をみる人が多い。ここは他国と違って働くことは恥ずかしいとはならない価値観であり、比較的貧乏貴族でも生きていけるので没落はあまりない平和な国である。
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