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第2話 鷹の国 婚約
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「街道で走る馬車を見た。あれはあなたの乗っていたものか?」
エリックの問いかけに、女性は返答に困ってしまった。
「そう、かもしれません」
歯切れの悪い言葉だった。
置いて行かれた可能性が高く、それを言うのが気恥ずかしい。
このような身分のある男性に、虐げられている自分を知られたくないという思いが芽生える。
「では戻ろう。もしかしたらまだいるかもしれないからな」
数台走り去ってしまっていたが、女性の帰りを待つ者がいる可能性もある。
女性の沈んだ顔を見て詳細を聞くのはやめた。
ただでさえ怪我をしているのに余計な心労を与えるのは避けたかったからだ。
もしも馬車が見当たらなければ近くの街まで送っていくつもりだ。
(或いは居城まで連れて行くか)
どちらにせよ怪我した女性をこのままにしてはおけない。
女性を抱き抱え、先程の馬車を見たところに戻る為、エリックは翼を広げる。
「あの、わたくし自分で飛べますから」
「怪我をしているし、この方が早い」
女性が暴れようと下ろされることはなく空に浮かんでしまう。
見た目よりも腕力もあり、抗議の声もひと睨みで黙らされてしまった。
女性はとうとう諦めてしまう、これ以上暴れて本当に落ちたら大変だ。
「僕がおんぶして走ってもいいですよ」
「却下だ」
見かねた従者がそう提案するものの、即座に拒否されてしまう。
木々を避けるため上空高くに上がると、馬車を最後に見た方向に向けて真っ直ぐに飛んだ。
その下には、木々を上手くすり抜けつつ付いてくる二コラが見えた。
風の抵抗を少しでも軽減するためか、女性は強く抱きしめられている。エリックの顔が近くにあって、落ち着かない。
(綺麗な顔立ちだわ)
長い睫毛と切れ長の目、そしてきめ細かい肌。いくら見てても飽きは来ない。
それと同時に不安感が募る。
(こんなところをもしも皆に見られたら、何て説明したらいいのかしら)
命の恩人とは言え、このような美形に抱っこされているのを見られたら、あらぬ誤解をされそうだ。
なんと罵られるだろうと思うと、心穏やかになんていられない。
(せめて森を出る前に下ろしてもらえれば、皆に見つからなくて済むかも)
「あ、あの」
そう頼もうとした時には、もう遅かった。こちらに向かって飛んでくる人影が見える。
「ラフィア!」
近づいてきた人物が信頼出来る侍女であることに安心する。
これが姉の息のかかったものであったならば、詰られること間違いなしの状況だ。
「レナン様?!」
ラフィアは安堵と驚きが入り混じった声と表情で、女性、レナンを見る。
まさかこのような姿で会うとは思ってもいなかった。
「怪しいものではない。魔獣に襲われていたところを助けただけだ」
侍女の目線を感じ、まずは弁明をした。それでもまだエリックはレナンを離そうとはしない。
「主を助けて頂きありがとうございます。私はレナン様の侍女でラフィアと申します、突如魔獣に襲われたところを、身を呈してレナン様は囮になってくれたのです。私もすぐに後を追いかけ探していたのですが、見つからず……本当にありがとうございます」
ラフィアは頭を深く下げた。
「その足、まさか怪我をされたのですか?」
レナンの足に包帯が巻かれてるのを見て、ラフィアは顔を歪めた。
「そこまで酷いものではないから、大丈夫よ」
そうは言うものの顔色は悪いし、じわりと包帯からは血が滲んでいる。
それでもラフィアを悲しませまいと気丈に振る舞う為、エリックが代わりに答えた。
「応急処置はしたが、傷は深く出血も続いている。傷のせいでこれから熱も上がるだろう。少しでも無理をさせないようにと抱えていたが、すぐにでも休ませてあげたい。馬車はどこだ?」
このままエリックが抱えて連れて行った方が早いだろうが、さすがに人前でまでは恥ずかしいだろうし、馬車を置いていくわけにも行かない。
「こちらです」
先導するようにラフィアは飛ぶ。
エリックに対し警戒心を見せることなくレナンを任せてくれている、信用してくれているようだ。
「レナン、というのか」
ラフィアのそう呼ばれたので改めて名前呼んだ。そういえば名乗るのも忘れ、ここまで来てしまった。
「はい」
家名については名乗っていいか分からず、取り合えず言わない事にする。
馬車まで行けばお別れだとも思ったからだ。
「俺はエリックだ。下のは二コラ」
しっかりとついてきてくれてる彼は時折こちらを見上げて手を振ってくれている。
眼鏡の下の表情は笑顔だ。
ようやく馬車のあるところまで着いたが、御者以外いないことに眉をひそめる。
「護衛もいないのだな。そんな危ない中で彼女を探してくれていたのか」
エリックの問いに侍女は俯く。
「私達を助ける為にレナン様は囮になってくださったのですもの、置いて逃げるなんて出来ませんでした」
だがそんなレナンを置いて他の馬車はすぐに出発してしまった。
レナンを助けてもらえるようにと他のものにも頼んだが、聞く耳も持たずに逃げるように走り去ってしまう。
あまりの薄情っぷりに怒りを覚えたが、一刻を争うものだ。自分だけでもレナンを助けに行こうと探していた時に、たまたまエリック達と相対したのだ。
馬車の前まで来て、ようやくエリックはレナンをおろしてあげた。
ラフィアはすぐにレナンに抱き着いた。
「無事で良かったです、本当にありがとうございます」
ラフィアは涙を浮かべている。主従関係以上の親しみを感じられた。
ひとしきり二人で生きている事への喜びを伝えあった後、改めてエリックに向き直る。
「エリック様。本当に何とお礼を伝えたらいいのか……こうして生きてラフィアと会う事が出来てとても嬉しいです。」
レナンはハンカチで涙を流しつつもゆっくりとおれいの言葉を伝えた。
「礼には及ばん。しかし護衛もなく女性だけで旅をするわけにはいかないよな。どこへ向かっていたのだ?」
先程走っていった馬車の事も気になる。
「わたくし達はファルケへと向かう所だったのです。姉の婚約があるため、付き従うようにと言われましたので」
「親族による顔合わせのためか」
しかしそれで妹を置いていくなど、何と薄情は家族なのだろうか。
確かに魔獣は厄介だし、死人が出ることもある。
「せめて護衛を雇おうとはしなかったのか? この辺りで会うのは少ないとはいえ、近年数を増やしていると聞く。用心のためにでも雇うべきだと思うが、レナン嬢の父上は何を考えているのやら」
護衛がいたのなら、レナンを囮にする必要などなかったはずだし、こんか怪我をすることもなかったはずだ。
「……そうですね。次は父にもそう進言します」
少し悲しそうな表情で微笑むレナンを見て、ラフィアは声を荒げた。
「実は、護衛はいたのです! ですが、いち早く逃げ出し、先に行った馬車に全てついていってしまったのです!!」
「何?!」
あのような魔獣が出たのに、仕事を放棄して女性を置いて逃げるとは。
「仕方ないのです。わたくしよりもお姉様を優先して守らないといけませんから。本日婚約をする予定なのに、あちらにつく事も出来ないとあれば。不興を買ってしまいますので」
慌ててレナンは弁解する。
「人の命よりも大事なものなのか?」
「はい。ファルケの国の王太子様との婚約ですもの。国と国とを繋ぐ大事なものですから、わたくしの命よりも大切な事ですわ」
その言葉にエリックは項垂れた。
(まさか、この女性の姉とだとは)
エリックは恋の芽生えと失恋を経験する。
自分はこの女性を好きになってはいけないのだと痛感した。
エリックの問いかけに、女性は返答に困ってしまった。
「そう、かもしれません」
歯切れの悪い言葉だった。
置いて行かれた可能性が高く、それを言うのが気恥ずかしい。
このような身分のある男性に、虐げられている自分を知られたくないという思いが芽生える。
「では戻ろう。もしかしたらまだいるかもしれないからな」
数台走り去ってしまっていたが、女性の帰りを待つ者がいる可能性もある。
女性の沈んだ顔を見て詳細を聞くのはやめた。
ただでさえ怪我をしているのに余計な心労を与えるのは避けたかったからだ。
もしも馬車が見当たらなければ近くの街まで送っていくつもりだ。
(或いは居城まで連れて行くか)
どちらにせよ怪我した女性をこのままにしてはおけない。
女性を抱き抱え、先程の馬車を見たところに戻る為、エリックは翼を広げる。
「あの、わたくし自分で飛べますから」
「怪我をしているし、この方が早い」
女性が暴れようと下ろされることはなく空に浮かんでしまう。
見た目よりも腕力もあり、抗議の声もひと睨みで黙らされてしまった。
女性はとうとう諦めてしまう、これ以上暴れて本当に落ちたら大変だ。
「僕がおんぶして走ってもいいですよ」
「却下だ」
見かねた従者がそう提案するものの、即座に拒否されてしまう。
木々を避けるため上空高くに上がると、馬車を最後に見た方向に向けて真っ直ぐに飛んだ。
その下には、木々を上手くすり抜けつつ付いてくる二コラが見えた。
風の抵抗を少しでも軽減するためか、女性は強く抱きしめられている。エリックの顔が近くにあって、落ち着かない。
(綺麗な顔立ちだわ)
長い睫毛と切れ長の目、そしてきめ細かい肌。いくら見てても飽きは来ない。
それと同時に不安感が募る。
(こんなところをもしも皆に見られたら、何て説明したらいいのかしら)
命の恩人とは言え、このような美形に抱っこされているのを見られたら、あらぬ誤解をされそうだ。
なんと罵られるだろうと思うと、心穏やかになんていられない。
(せめて森を出る前に下ろしてもらえれば、皆に見つからなくて済むかも)
「あ、あの」
そう頼もうとした時には、もう遅かった。こちらに向かって飛んでくる人影が見える。
「ラフィア!」
近づいてきた人物が信頼出来る侍女であることに安心する。
これが姉の息のかかったものであったならば、詰られること間違いなしの状況だ。
「レナン様?!」
ラフィアは安堵と驚きが入り混じった声と表情で、女性、レナンを見る。
まさかこのような姿で会うとは思ってもいなかった。
「怪しいものではない。魔獣に襲われていたところを助けただけだ」
侍女の目線を感じ、まずは弁明をした。それでもまだエリックはレナンを離そうとはしない。
「主を助けて頂きありがとうございます。私はレナン様の侍女でラフィアと申します、突如魔獣に襲われたところを、身を呈してレナン様は囮になってくれたのです。私もすぐに後を追いかけ探していたのですが、見つからず……本当にありがとうございます」
ラフィアは頭を深く下げた。
「その足、まさか怪我をされたのですか?」
レナンの足に包帯が巻かれてるのを見て、ラフィアは顔を歪めた。
「そこまで酷いものではないから、大丈夫よ」
そうは言うものの顔色は悪いし、じわりと包帯からは血が滲んでいる。
それでもラフィアを悲しませまいと気丈に振る舞う為、エリックが代わりに答えた。
「応急処置はしたが、傷は深く出血も続いている。傷のせいでこれから熱も上がるだろう。少しでも無理をさせないようにと抱えていたが、すぐにでも休ませてあげたい。馬車はどこだ?」
このままエリックが抱えて連れて行った方が早いだろうが、さすがに人前でまでは恥ずかしいだろうし、馬車を置いていくわけにも行かない。
「こちらです」
先導するようにラフィアは飛ぶ。
エリックに対し警戒心を見せることなくレナンを任せてくれている、信用してくれているようだ。
「レナン、というのか」
ラフィアのそう呼ばれたので改めて名前呼んだ。そういえば名乗るのも忘れ、ここまで来てしまった。
「はい」
家名については名乗っていいか分からず、取り合えず言わない事にする。
馬車まで行けばお別れだとも思ったからだ。
「俺はエリックだ。下のは二コラ」
しっかりとついてきてくれてる彼は時折こちらを見上げて手を振ってくれている。
眼鏡の下の表情は笑顔だ。
ようやく馬車のあるところまで着いたが、御者以外いないことに眉をひそめる。
「護衛もいないのだな。そんな危ない中で彼女を探してくれていたのか」
エリックの問いに侍女は俯く。
「私達を助ける為にレナン様は囮になってくださったのですもの、置いて逃げるなんて出来ませんでした」
だがそんなレナンを置いて他の馬車はすぐに出発してしまった。
レナンを助けてもらえるようにと他のものにも頼んだが、聞く耳も持たずに逃げるように走り去ってしまう。
あまりの薄情っぷりに怒りを覚えたが、一刻を争うものだ。自分だけでもレナンを助けに行こうと探していた時に、たまたまエリック達と相対したのだ。
馬車の前まで来て、ようやくエリックはレナンをおろしてあげた。
ラフィアはすぐにレナンに抱き着いた。
「無事で良かったです、本当にありがとうございます」
ラフィアは涙を浮かべている。主従関係以上の親しみを感じられた。
ひとしきり二人で生きている事への喜びを伝えあった後、改めてエリックに向き直る。
「エリック様。本当に何とお礼を伝えたらいいのか……こうして生きてラフィアと会う事が出来てとても嬉しいです。」
レナンはハンカチで涙を流しつつもゆっくりとおれいの言葉を伝えた。
「礼には及ばん。しかし護衛もなく女性だけで旅をするわけにはいかないよな。どこへ向かっていたのだ?」
先程走っていった馬車の事も気になる。
「わたくし達はファルケへと向かう所だったのです。姉の婚約があるため、付き従うようにと言われましたので」
「親族による顔合わせのためか」
しかしそれで妹を置いていくなど、何と薄情は家族なのだろうか。
確かに魔獣は厄介だし、死人が出ることもある。
「せめて護衛を雇おうとはしなかったのか? この辺りで会うのは少ないとはいえ、近年数を増やしていると聞く。用心のためにでも雇うべきだと思うが、レナン嬢の父上は何を考えているのやら」
護衛がいたのなら、レナンを囮にする必要などなかったはずだし、こんか怪我をすることもなかったはずだ。
「……そうですね。次は父にもそう進言します」
少し悲しそうな表情で微笑むレナンを見て、ラフィアは声を荒げた。
「実は、護衛はいたのです! ですが、いち早く逃げ出し、先に行った馬車に全てついていってしまったのです!!」
「何?!」
あのような魔獣が出たのに、仕事を放棄して女性を置いて逃げるとは。
「仕方ないのです。わたくしよりもお姉様を優先して守らないといけませんから。本日婚約をする予定なのに、あちらにつく事も出来ないとあれば。不興を買ってしまいますので」
慌ててレナンは弁解する。
「人の命よりも大事なものなのか?」
「はい。ファルケの国の王太子様との婚約ですもの。国と国とを繋ぐ大事なものですから、わたくしの命よりも大切な事ですわ」
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