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新しい生活
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当然の如く却下され、結婚式についてもミューズが産気づく前にと日取りも決められ、場所もこちらの屋敷でと決められた。
まぁ、結婚についての希望も持ってなかったし、むしろ結婚できると思ってなかったから拘りもないわけで。
ミューズ様が居るという事は嬉しいのだけど、もはや主役はミューズ様では? と思わなくもなかった。
一番キレイな方を間近で見られるのだから、あたしはそれでいいのだけど。
拘りを見せたのはルドとマオだ。
遅くまでドレスのデザインや装飾品の案を話し合い、最終決定が持ち込まれる。
そこそこの予算でそこそこのデザインでいいよと言ったのに、
「「そうは行きません」」
とダブルで言われた。
誰を呼ぼうかという話で仲良くなった他家の侍女の事を考えていた時に、あの失礼な三人組を思い出した。
ルドに聞くと、
「マリアベル様はきちんと隣国へ嫁がれましたよ、幸せかどうかはわかりませんが。慣れた侍女を全て置いていく羽目になったそうです。新たな侍女と仲良くなるのは大変そうですね、夫となる人はだいぶ倫理関係に厳しい方のようですし」
司法の役についている人らしい、嘘や噂は大嫌いだそうだ。
侍女達はリバーフェイル公爵家を辞めさせられ、結婚はしたものの婚家で大変なようだ。
今は公爵とはいえ、ティタンは王族。
目をつけられたくないだろう。
式の前にうちの実家にも一緒に行ったが、いやぁ恥ずかしかった。
同じ子爵家でもランクが違いすぎる。
始終ルドはニコニコしていたが、父からのあたしを後妻とか愛妾にやるつもりだった話をわざわざ言うものだから、怒ったルドに危うく実家を燃やされるところだった。
ルドって火の魔法も使えるなんて知らなかったわ。
そう言えばルドが戦うところなんて一度も見たことないわね。
見に行くのは……怖すぎるから止めとこう。
式には兄夫婦と母だけ呼ぶことにしたわ、父が来たら危ないもの。
こんなにお金使って大丈夫かと心配になったが、ルドはなかなか良い給料をもらっていた。
手当の額はその都度違っていたが、陞爵のチャンスもあったらしい。
そちらを断り、代わりに資金にして貰って受け取ったようだ。
ティタンに仕えらればそれでいいと。
「いつか何かの役に立つだろうと貯めていました。愛しい人の為に使えるのは嬉しいです」
あたしの為に使ってくれるのは申し訳なく思うが、幸せそうなので何も言えなかった。
ルドとライカの実家への仕送り額も大幅に見直しされた。
ルドとライカはもうあの屋敷に住むことはないので、大きな屋敷を維持しなくていいように、今よりもこじんまりとした邸宅に移るよう手配されたようだ。
茶会やパーティも厳選してもらって支出を抑え、過剰な仕送りはしないように決めた。
今までどんぶり勘定だった実家の支出をしっかり管理させ、それをきちんと報告させるように指導してくれたのは、スフォリア家のお抱え会計士だ。
ティタン様達には本当に頭が上がらない。
クレア様には今後は子どものためではなく、自分の人生に目を向けて生きてほしいものである。
会計士の人は、こちらにも子どもの為にきちんと貯めるようにアドバイスしてくれた。
さすがお金のプロ。
ウェディングケーキ、他、デザートや手土産用の焼き菓子は、あの初デートしたカフェが申し出てくれた。
結婚の話を聞きつけ、向こうから打診をしてくれたのだ。
「あんな大金受け取れないから、少しでもこうして返せたらと思って」
との事。
店長、ありがとう!
初デート先から更に思い出深い店になったわ。
他にも変わった事といえば、祝いの手紙が意外なところから来た。
ルドの母国、シェスタの王太子からだ。
冤罪事件の際の数少ない味方だったそうで、アドガルムに情報を提供し協力してくれたそう。
いつか遊びに来てほしいと、手紙の最後は締め括られていた。
たくさんの祝いの品も届いている。
「会うのは構いませんが、その時は俺の側から離れてはいけませんよ」
なかなかのナンパ男らしい。
人生って思いもがけない時に一気に動き出すわよね。
無縁だと思ってた結婚が決まったり、新居を構えたり、大親友が出来たり、可愛くない義弟が出来たりと。
何をしても温かく見守ってくれる旦那さまが出来たのが一番のビックリだ。
マオとライカのイタズラに耐えかねて箒をぶん回して追いかけてたら、
「今日も元気いっぱいですね」
と言われたから、少々目が節穴なのかもしれないと感じたが。
街へ一緒に買い物に行った際に巫山戯て、
「あたしを護衛するつもりでエスコートして」
と頼んだら、チラシを受け取ろうとしただけで防御壁を発動させてしまって、チラシ配りのお兄さんを吹き飛ばしてしまったりと、まぁまぁお茶目な一面を見たり。
慌ててお兄さんに平謝りしたわ。
そんなこんなで楽しくも最高な日々になっているわ。
ミューズ様の可愛いお子様も生まれ、もう幸せの絶頂よ!
薄紫の髪をした、可愛らしい女の子。
目がくりくりしててミューズ様に激似!ちっちゃな女神!
仕える主君が増え、夫婦二人、仕事に精を出して頑張っていくわよ!
まぁ、結婚についての希望も持ってなかったし、むしろ結婚できると思ってなかったから拘りもないわけで。
ミューズ様が居るという事は嬉しいのだけど、もはや主役はミューズ様では? と思わなくもなかった。
一番キレイな方を間近で見られるのだから、あたしはそれでいいのだけど。
拘りを見せたのはルドとマオだ。
遅くまでドレスのデザインや装飾品の案を話し合い、最終決定が持ち込まれる。
そこそこの予算でそこそこのデザインでいいよと言ったのに、
「「そうは行きません」」
とダブルで言われた。
誰を呼ぼうかという話で仲良くなった他家の侍女の事を考えていた時に、あの失礼な三人組を思い出した。
ルドに聞くと、
「マリアベル様はきちんと隣国へ嫁がれましたよ、幸せかどうかはわかりませんが。慣れた侍女を全て置いていく羽目になったそうです。新たな侍女と仲良くなるのは大変そうですね、夫となる人はだいぶ倫理関係に厳しい方のようですし」
司法の役についている人らしい、嘘や噂は大嫌いだそうだ。
侍女達はリバーフェイル公爵家を辞めさせられ、結婚はしたものの婚家で大変なようだ。
今は公爵とはいえ、ティタンは王族。
目をつけられたくないだろう。
式の前にうちの実家にも一緒に行ったが、いやぁ恥ずかしかった。
同じ子爵家でもランクが違いすぎる。
始終ルドはニコニコしていたが、父からのあたしを後妻とか愛妾にやるつもりだった話をわざわざ言うものだから、怒ったルドに危うく実家を燃やされるところだった。
ルドって火の魔法も使えるなんて知らなかったわ。
そう言えばルドが戦うところなんて一度も見たことないわね。
見に行くのは……怖すぎるから止めとこう。
式には兄夫婦と母だけ呼ぶことにしたわ、父が来たら危ないもの。
こんなにお金使って大丈夫かと心配になったが、ルドはなかなか良い給料をもらっていた。
手当の額はその都度違っていたが、陞爵のチャンスもあったらしい。
そちらを断り、代わりに資金にして貰って受け取ったようだ。
ティタンに仕えらればそれでいいと。
「いつか何かの役に立つだろうと貯めていました。愛しい人の為に使えるのは嬉しいです」
あたしの為に使ってくれるのは申し訳なく思うが、幸せそうなので何も言えなかった。
ルドとライカの実家への仕送り額も大幅に見直しされた。
ルドとライカはもうあの屋敷に住むことはないので、大きな屋敷を維持しなくていいように、今よりもこじんまりとした邸宅に移るよう手配されたようだ。
茶会やパーティも厳選してもらって支出を抑え、過剰な仕送りはしないように決めた。
今までどんぶり勘定だった実家の支出をしっかり管理させ、それをきちんと報告させるように指導してくれたのは、スフォリア家のお抱え会計士だ。
ティタン様達には本当に頭が上がらない。
クレア様には今後は子どものためではなく、自分の人生に目を向けて生きてほしいものである。
会計士の人は、こちらにも子どもの為にきちんと貯めるようにアドバイスしてくれた。
さすがお金のプロ。
ウェディングケーキ、他、デザートや手土産用の焼き菓子は、あの初デートしたカフェが申し出てくれた。
結婚の話を聞きつけ、向こうから打診をしてくれたのだ。
「あんな大金受け取れないから、少しでもこうして返せたらと思って」
との事。
店長、ありがとう!
初デート先から更に思い出深い店になったわ。
他にも変わった事といえば、祝いの手紙が意外なところから来た。
ルドの母国、シェスタの王太子からだ。
冤罪事件の際の数少ない味方だったそうで、アドガルムに情報を提供し協力してくれたそう。
いつか遊びに来てほしいと、手紙の最後は締め括られていた。
たくさんの祝いの品も届いている。
「会うのは構いませんが、その時は俺の側から離れてはいけませんよ」
なかなかのナンパ男らしい。
人生って思いもがけない時に一気に動き出すわよね。
無縁だと思ってた結婚が決まったり、新居を構えたり、大親友が出来たり、可愛くない義弟が出来たりと。
何をしても温かく見守ってくれる旦那さまが出来たのが一番のビックリだ。
マオとライカのイタズラに耐えかねて箒をぶん回して追いかけてたら、
「今日も元気いっぱいですね」
と言われたから、少々目が節穴なのかもしれないと感じたが。
街へ一緒に買い物に行った際に巫山戯て、
「あたしを護衛するつもりでエスコートして」
と頼んだら、チラシを受け取ろうとしただけで防御壁を発動させてしまって、チラシ配りのお兄さんを吹き飛ばしてしまったりと、まぁまぁお茶目な一面を見たり。
慌ててお兄さんに平謝りしたわ。
そんなこんなで楽しくも最高な日々になっているわ。
ミューズ様の可愛いお子様も生まれ、もう幸せの絶頂よ!
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目がくりくりしててミューズ様に激似!ちっちゃな女神!
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