絶対零度の悪役令嬢

コトイアオイ

文字の大きさ
35 / 57
5.ヒロイン登場!

女子のヘイト上昇率

しおりを挟む
 ヒロインこと、マリンが編入してきた。それからといったら、女子のイライラもとい、殺気が凄まじい。人間の情念の激しさを好む悪魔、セパルから見ても、食あたりしそうだと称するレベルだ。マリン、ある意味凄いぞ。


何故、ここまで女子を敵に回したのか?その原因となった出来事を、私は思い出すーー。


ーーー


始まりは授業の時からだった。


 「ごめんなさぁい、私まだ教科書持ってないから、机付けちゃうね!」


隣の男子生徒はイケメンで、女子からの人気も高く、3組のリーダー的存在である女子の彼氏だったらしい。しかし、そんなことを知らないマリンは、授業中その男子に引っ付きまくっていた。それを嫌がらなかった男子も男子なのだが、女子の怒りはマリンに集中した。


 また、ある時には掃除の際に、マリンが持っていたバケツを派手にぶちまけた。中に入っていた水は勢いよく、3組の貴族の女子に降り注いだ。マリンも悪いと思って謝った。そこまでは良かった。

問題はその後だった。


「私も水被るから許して!」と言い放つやいなや、ご丁寧にバケツの水を汲み直して頭から被ったそうだ。


まるで意味が分からない。当然、その女子も怒り心頭だったようだが、何せ服が濡れたままではいられず、一旦その場を走り去ったらしい。その女子が居なくなった後で、マリンは男子の前でポロポロ泣き始めた。


「私、謝ったのに…」


美少女がさめざめと泣いている姿に、惚れっぽい男子生徒が構い出した。そしてこのエピソードは、男子の態度に女子が激昴し、男子を教室から締め出したという結末に至った。


ーーー



まだまだマリンのとんでもエピソードはあるのだが、一つ分かることは彼女が疫病神だということだ。漫画の登場キャラだとか、そういうのを抜きにしても半径1m以内に近づきたくない。

ナチュラルドジ…恐ろしい。ほんと、同じクラスじゃなくて良かった。

 ところが、安心していた私もついにマリンと接触してしまうことになる。


それは、体育祭実行委員に選ばれてしまったことによる。あれは、人望や能力などで選ばれるはずなのだが、何と3組の女子の怒りを甘く見ていた。彼女達は、その仕事をマリンに押し付けたのである。
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

悪役令嬢だったので、身の振り方を考えたい。

しぎ
恋愛
カーティア・メラーニはある日、自分が悪役令嬢であることに気づいた。 断罪イベントまではあと数ヶ月、ヒロインへのざまぁ返しを計画…せずに、カーティアは大好きな読書を楽しみながら、修道院のパンフレットを取り寄せるのだった。悪役令嬢としての日々をカーティアがのんびり過ごしていると、不仲だったはずの婚約者との距離がだんだんおかしくなってきて…。

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました

kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」 王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

婚約破棄のあと、あなたのことだけ思い出せない

柴田はつみ
恋愛
伯爵令嬢セシリアは、王宮の舞踏会で王太子レイヴンから公開の場で婚約破棄を言い渡され、その場で倒れた。 目覚めた彼女は、礼儀も常識も覚えているのに――ただ一つ、レイヴンだけを思い出せない。 「あなたは、どなたですか?」 その一言に、彼の瞳は壊れた。 けれどレイヴンは何も語らず、セシリアを遠ざける。彼女を守るために、あの日婚約を捨てたのだと告げられないまま。 セシリアは過去を断ち切り、王宮の侍女として新しい生活を始める。 優しく手を差し伸べる護衛騎士アデルと心を通わせていくほど、レイヴンの胸は嫉妬と後悔で焼けていった。 ――守るために捨てたはずなのに。忘れられたまま、他の男に笑う彼女を見ていられない。 一方、王宮では“偽聖女”の陰謀と、セシリアの血に眠る秘密が動き出す。 記憶を取り戻せば、彼女は狙われる。取り戻さなければ、二人は永遠に届かない。 これは、忘れてしまった令嬢と、忘れられてなお愛を捨てられない王太子が、もう一度“選び直す”恋の物語。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

処理中です...