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4.南のゴーストタウン
南の墓場、セイユ
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クォーツから移動を続けた私達は今、帝国の南部に位置するセイユという街に来ていた。このセイユについて、以前護衛の一人に話を聞いたことがある。
「南のゴーストタウンとはセイユのことです」
彼は声を潜めてそう語った。ゴーストタウンと言う割りに街には人がいるそうだが、そこに暮らしているのは、戦争で大きな怪我を負った者らしい。彼らの中には、自身のままならない身体に絶望して、精神を病んだ者も多い。
夜に足を引きずりながら街を徘徊する住人を、周囲の者は「ゴースト」と呼んだ。そこから、この街は「ゴーストタウン」と称されるようになったのだ。その街は昼間の静けさと夜の不気味さから、「南の墓場」とも呼ばれているらしい。
私達がここに辿り着いたのは昼で、村人の姿は見当たらない。
目の前に広がるのは、壊れかけた大きな神殿に、ボロボロの荷馬車、やせ細った犬…。
草木もところどころに見られるが、元々この辺りは日があまり当たらないようで、その成長は微々たるものである。途中で枯れているものも多々ある。
そして極めつけは、街から漂う強い異臭だ。前回のクォーツでも甘い匂いがあったものの、それがまだ優しいものだったと知る。ここの匂いは、何かが腐った様な匂いだ。街の中では、生ゴミもそのまま捨てられていたから、その影響だろう。衛生的にもかなりひどい。これでは、健康な人でも病になりかねない。
あまりの惨状に私は口を抑える。ここまでひどいものを見たのは初めてで、吐き気を必死に堪えた。白い塔にいては一生見られなかったであろう現実だ。私はこれを受け止めなければいけない。
リヒトもまた、街の様子に顔を歪めていた。彼の美しさとこの街の退廃ぶりが、ある意味真逆で変に目立つ。
しかし、それを指摘する人すらいない。
「…夜になると、ゴーストタウンの真骨頂発揮ということかしら…?ともかく、人に会わないと何も始まらないわね」
「取り敢えず、適当に家を訪ねてみようか?」
こうして、私はリヒトと一緒に手当たり次第、家を尋ねて回ることにした。
「南のゴーストタウンとはセイユのことです」
彼は声を潜めてそう語った。ゴーストタウンと言う割りに街には人がいるそうだが、そこに暮らしているのは、戦争で大きな怪我を負った者らしい。彼らの中には、自身のままならない身体に絶望して、精神を病んだ者も多い。
夜に足を引きずりながら街を徘徊する住人を、周囲の者は「ゴースト」と呼んだ。そこから、この街は「ゴーストタウン」と称されるようになったのだ。その街は昼間の静けさと夜の不気味さから、「南の墓場」とも呼ばれているらしい。
私達がここに辿り着いたのは昼で、村人の姿は見当たらない。
目の前に広がるのは、壊れかけた大きな神殿に、ボロボロの荷馬車、やせ細った犬…。
草木もところどころに見られるが、元々この辺りは日があまり当たらないようで、その成長は微々たるものである。途中で枯れているものも多々ある。
そして極めつけは、街から漂う強い異臭だ。前回のクォーツでも甘い匂いがあったものの、それがまだ優しいものだったと知る。ここの匂いは、何かが腐った様な匂いだ。街の中では、生ゴミもそのまま捨てられていたから、その影響だろう。衛生的にもかなりひどい。これでは、健康な人でも病になりかねない。
あまりの惨状に私は口を抑える。ここまでひどいものを見たのは初めてで、吐き気を必死に堪えた。白い塔にいては一生見られなかったであろう現実だ。私はこれを受け止めなければいけない。
リヒトもまた、街の様子に顔を歪めていた。彼の美しさとこの街の退廃ぶりが、ある意味真逆で変に目立つ。
しかし、それを指摘する人すらいない。
「…夜になると、ゴーストタウンの真骨頂発揮ということかしら…?ともかく、人に会わないと何も始まらないわね」
「取り敢えず、適当に家を訪ねてみようか?」
こうして、私はリヒトと一緒に手当たり次第、家を尋ねて回ることにした。
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