欲望

♚ゆめのん♚

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2話 はじまり

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大我の脇腹事件を聞いたあの日から1ヶ月。
特に代わり映えもしない、いつも通りの日常を過ごしていた。

フェスのTシャツを着て、黒のロングスカートを履いて
その上から緑のエプロンを着ている凛。

窓から見えるのは、ホストの出勤姿ばかりだ。

凛の祖母が二階からわざわざ降りてくる。

凛の祖母「新しいクッキー、凛ちゃん食べるかい?」
凛「おばぁちゃん!!食べる!!」

凛は祖母からクッキーを貰い、食べる。
凛の祖母は、また二階に上がってしまう。

クッキーを焼くのが好きな私の祖母。
おばぁちゃんは、the女子。可愛いものが大好きで
一ヶ月に一回、必ず祖父の為にクッキーを焼く。
そのクッキー、、、おじいちゃんにあげるんでしょ。
恋する乙女だよなぁ。

と、思っていると...

喫茶店「和」のバイトくん、凛の幼なじみでもあり
凛の好きな人でもある
ツーブロで黒のタンクトップを着て
ジーンズを履いている
赤松幹人(あかまつ みきと)【21】がドアを開けて入ってくる。

幹人「凛!変な紙が店の前に落ちてたぞ!」
凛「変な紙?」

幹人は手に持っている2つ折りに折ってある紙を凛に渡した。

凛は、その紙を開けてみる。

『 橘 凛 さんへ。
    トラウマは克服されましたか。
    あなたを近々、取りにいきます。
    では、またお会いしましょう   』


そう、ワードで打った文章が書かれていた。

ふぁ。怖すぎだろ。

それを隣で見ていた幹人はその紙を奪い、くしゃくしゃに丸めた。

凛「え?」
幹人「見なかったことにしろ」
凛「でも。私、狙われるかもしれないんだよ」
幹人「変なイタズラかもしれないし、本当だとしても恐怖を煽るだけだ」
凛「そうだけど...」
幹人「忘れろ。さぁ、仕事戻ろうぜ」

幹人はそう言ってコーヒーゼリーの仕込みを始めている。


きっと幹人くんなりの優しさなのだろう。
少しキュンとした凛は顔を赤らめながら仕事に戻る。



~翌日~
〇     喫茶店「和」

店内に暑いぐらいの日差しがさしている。

胸にリボンの飾りがついているピンクのシャツに
黒いスカートを履いている
絵梨花がアイスカフェオレを飲んで凛と喋っている。

絵梨花「それでそれで!
              好きぴが忘れろとか格好いいこと言ったの?」
凛「そうなのよね。でも...
       仮に上手くいったとしても結婚はしたくないのよな」
絵梨花「それな!共感だわ!」

実は、、絵梨花も家庭複雑子ちゃん。
高校生の時に新宿・歌舞伎町に捨てられたという話を昔聞いたことがある。


絵梨花「確かに大我には惚れてるけど
              結婚ってなると難しいよなあ」
凛「そうなのよな
      まぁ、まだ上手くいってないから分からないけどね」
絵梨花「いやいや絶対それ脈アリ確定演出じゃん」
凛「そうなのかなぁ」
絵梨花「そうだよ!
             にしても、あの脅迫文みたいな手紙怖すぎ」
凛「本当に怖い...
       大我さんの事件もそうだし、私、狙われてるんだろうなぁ」
絵梨花「何かあったらすぐ言ってね!駆けつけるから!」
凛「ありがと」

絵梨花がアイスカフェオレを一気にストローで飲みほす。

絵梨花「今日も美味しいカフェオレをありがと。
              私もうそろ大我のとこいってくるね!」
凛「ほーい!楽しんで!」

絵梨花は、テーブルにアイスカフェオレ代の700円を置き、
飛び出すようにお店を出ていく。

絵梨花は本当に元気な女の子だ。




〇絵梨花の家

絵梨花が家に変えると...玄関に男性の革靴が置いてある。

それを見て絵梨花は深いため息をつく。

その靴の持ち主は、
絵梨花が小学生に上がる時に母と再婚した
新宿・歌舞伎町キャバクラ界隈No.2のお店「JEWEL」の田中 真司だ。
絵梨花はこの人が嫌いで父として認めてない。

絵梨花「真司さん。来ていたんですね」
     真司「絵梨花ちゃん。ママにそっくりでべっぴんさんだ」
絵梨花「スカウトは結構です。」
      真司「またまた。今日も忙しいからまた落ち着いたら顔出すよ」
絵梨花「あんまり来なくても...」

真司はテーブルに置いてあった手帳を手にして玄関に向かう。
そのとき、手帳から1枚の紙が落ちた。

絵梨花は1枚の紙の中身を開けた。衝撃が走る。

絵梨花「え、これって」
思わず声が漏れる。

玄関の方から真司が扉を閉める音がした。

絵梨花は、自分のスマホをスマホショルダーから取り出し慌てて凛へ電話をかける。

絵梨花「凛!やばい!今から「和」向かうね!」
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