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第七章 待ちに待った少女、遂にギルド対抗試験が始まる
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「やれっ! お前は俺と約束した! あの時二人で、力を安易に人前で使うなって。でもな、今の状況を見ろ、躊躇っている場合か⁉」
「で、でも……っ!」
「いい! 君が最強の力を有している事は分かった。危険すぎるのも承知だ。だったらその力を人のために使え! 僕は君の事を信じている! 責任は取ってやる! だから、今すぐそいつをぶっ倒せ! 迷うな────ッ!」
アイギスはこぼれるような笑顔を満面に帯びて、親指をびしっと立てた。その瞬間、ツルカの表情は見るもおぞましいような形相に一転し、カマロナを睨みつけた。
「ったく、自信貰ったぜ……。ならやるしかねえ。こいつらを……世界を守るために!」
戸惑いの霧を断ち切り、ツルカは全身に魔力を溜め込んた。すでに、彼女の瞳は烈火の炎のように燃え盛っていた。
「いくぞアイナ……『魔王武装・純』の発動だッ!」
《────承知!》
あらゆる色彩を欺くかのような黒々とした闇がツルカに纏わりつく。それはツルカを覆うと、しばらくして眩いほどに煌いた。そして────
「────ッ⁉」
光が爆発したと同時に、カマロナの魔法が砕け散るかのように消え去っていく。『ディスペル』の魔法が同時に発動したらしい。
やがて光の中から現れた少女に、カマロナは肝を潰した。
雪渓のように白く清らかな長髪、蒼天のように輝く碧眼。身につけるのは純白の軽武装。プレート製の胸当てには奇妙にあしらわれた紋章に、背を覆うほど長丈な外套を羽織る。依然として服装は開放的だが、少女の姿は紛れもない────
「ま、マリ……アネ……様……!」
カマロナは茫然自失となって少女の姿を眺めていた。
「【象はやがて烏有に帰り、新生の霊魂となって世に還元される。審判は下された。今こそ乖離した象に断罪を。天誅をその身で知れ────」
少女は一言一句丁寧に詠唱を紡ぎ、完成した魔法を拳に秘める。
「────虚空の彼方へ散り去れ】……ッ!」
少女は空に佇むカマロナとの間隔を縮めた。
それは大地を駆ける風でもなければ、天空を一閃とする稲妻でもない。誰しもが見ることができない、筆舌に尽くしがたい次元を超えた速度だった。
「終わりだ……!『アブソリュート・エンド・リーパー』」
「────ぐはッ……」
拳に火が付くような少女の右ストレート。カマロナの腹部にそれが貫通すると、鼓膜を穿つような爆音がひとつ鳴り響き、蒼穹を覆って棚引く雲が消散。遅れて、少女が唱えた魔法がカマロナの身体に影響を及ぼし始める。
「体が……崩れて……ああ」
貫かれた腹部からみるみると砕けて散っていくカマロナの身体。少女が唱えた『アブソリュート・エンド・リーパー』の効果が発動した。
この魔法は触れた身体の組織を物理的に壊し、必ず死に至らせるという『神王』級破壊魔法。カマロナの身体は既に、魔法によって半壊していた。だが、その表情は痛苦で顰めた険しいものでもなければ、汚辱に塗れたものでもなかった。
「マリ……アネ……様……。生きて……おられたのですね……。よかった……」
カマロナは密かに嬉しいような悲しいような、錯綜とした雫を滴らせ、朽ちかけた腕を少女の頭においた。そして、少女に優しく微笑み、寂滅した。
散った彼女の身体から、一冊の本が地面に落ちていく。
「ごめんなさい……。俺は、べつにそんなんじゃ────うっ」
少女は唐突な頭痛と吐き気に襲われた。
「……魔力欠乏か。おいおい、通常状態で無理しすぎたから、魔王武装に身体が追いついてないな……はは────」
少女は満足そうに一笑した直後、視界が真っ暗に閉ざされた。
空からゆっくりと落ちる少女を見て、アイギスが焦って駆け出した────
「で、でも……っ!」
「いい! 君が最強の力を有している事は分かった。危険すぎるのも承知だ。だったらその力を人のために使え! 僕は君の事を信じている! 責任は取ってやる! だから、今すぐそいつをぶっ倒せ! 迷うな────ッ!」
アイギスはこぼれるような笑顔を満面に帯びて、親指をびしっと立てた。その瞬間、ツルカの表情は見るもおぞましいような形相に一転し、カマロナを睨みつけた。
「ったく、自信貰ったぜ……。ならやるしかねえ。こいつらを……世界を守るために!」
戸惑いの霧を断ち切り、ツルカは全身に魔力を溜め込んた。すでに、彼女の瞳は烈火の炎のように燃え盛っていた。
「いくぞアイナ……『魔王武装・純』の発動だッ!」
《────承知!》
あらゆる色彩を欺くかのような黒々とした闇がツルカに纏わりつく。それはツルカを覆うと、しばらくして眩いほどに煌いた。そして────
「────ッ⁉」
光が爆発したと同時に、カマロナの魔法が砕け散るかのように消え去っていく。『ディスペル』の魔法が同時に発動したらしい。
やがて光の中から現れた少女に、カマロナは肝を潰した。
雪渓のように白く清らかな長髪、蒼天のように輝く碧眼。身につけるのは純白の軽武装。プレート製の胸当てには奇妙にあしらわれた紋章に、背を覆うほど長丈な外套を羽織る。依然として服装は開放的だが、少女の姿は紛れもない────
「ま、マリ……アネ……様……!」
カマロナは茫然自失となって少女の姿を眺めていた。
「【象はやがて烏有に帰り、新生の霊魂となって世に還元される。審判は下された。今こそ乖離した象に断罪を。天誅をその身で知れ────」
少女は一言一句丁寧に詠唱を紡ぎ、完成した魔法を拳に秘める。
「────虚空の彼方へ散り去れ】……ッ!」
少女は空に佇むカマロナとの間隔を縮めた。
それは大地を駆ける風でもなければ、天空を一閃とする稲妻でもない。誰しもが見ることができない、筆舌に尽くしがたい次元を超えた速度だった。
「終わりだ……!『アブソリュート・エンド・リーパー』」
「────ぐはッ……」
拳に火が付くような少女の右ストレート。カマロナの腹部にそれが貫通すると、鼓膜を穿つような爆音がひとつ鳴り響き、蒼穹を覆って棚引く雲が消散。遅れて、少女が唱えた魔法がカマロナの身体に影響を及ぼし始める。
「体が……崩れて……ああ」
貫かれた腹部からみるみると砕けて散っていくカマロナの身体。少女が唱えた『アブソリュート・エンド・リーパー』の効果が発動した。
この魔法は触れた身体の組織を物理的に壊し、必ず死に至らせるという『神王』級破壊魔法。カマロナの身体は既に、魔法によって半壊していた。だが、その表情は痛苦で顰めた険しいものでもなければ、汚辱に塗れたものでもなかった。
「マリ……アネ……様……。生きて……おられたのですね……。よかった……」
カマロナは密かに嬉しいような悲しいような、錯綜とした雫を滴らせ、朽ちかけた腕を少女の頭においた。そして、少女に優しく微笑み、寂滅した。
散った彼女の身体から、一冊の本が地面に落ちていく。
「ごめんなさい……。俺は、べつにそんなんじゃ────うっ」
少女は唐突な頭痛と吐き気に襲われた。
「……魔力欠乏か。おいおい、通常状態で無理しすぎたから、魔王武装に身体が追いついてないな……はは────」
少女は満足そうに一笑した直後、視界が真っ暗に閉ざされた。
空からゆっくりと落ちる少女を見て、アイギスが焦って駆け出した────
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