俺と幼馴染だけ、異世界の別の場所に転移したそうです

ふじ

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第1章 プロローグ

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悠理の面談はものの10分ほどで終わっただろうに
俺の面談は40分以上かかってしまった。

(生活態度は、問題ないと思うんだけどなー)

三者面談には母親が来ていた。
ノンストップ、息子への愚痴ワンマンショーだ。
耳が痛いし、先生も途中から呆れている。

「おかん、そろそろ終えないと次の人たちが…」

「そうなの??先生お時間ちょうだいしてすみませんでした」

「いえいえ。とんでもございません」
真司が最後なのは先生も知っているが
担任がやっと解放されると思ったのか、安堵の表情をしている。

(貸し1、だからな。先生。)

俺は先生を見て顔で訴える。

先生はため息をついていた。


----------------


「やっぱり、おかんのワンマンショーだったわ。なげーのな。」

「真司のお母さんらしい」
隣で笑う彼女に癒されている自分。

最近様子がおかしいと思うことが多かったが
この帰り道では通常運転のようだ。

(気のせいだったのかな…)

他愛もない道を、好きな人と歩く。

それが俺の日常ーーー……


「私、真司に何かあっても必ず守るから…だからずっと、ずっと……!」

急に隣にいた彼女が俺の前に立ち、そう言った。

(もしかして予知夢のことか…?俺に何かあるのだろうか…)

予知夢の話を聞いたら、どうなるのだろう。
少しでも未来が変わるのか。
好転する、、のか??

わからない。

それに俺自身に何かが起こるとして、こんなにも悠理が必死になることが今までにあっただろうか。。。

(もしかして俺が....死んだりとか…??)

「ふっ。なーんてな…俺には、天才悠理様がついてるもんな。期待してるよ、悠理」

わざとらしく悠理の肩を叩きつつ、目の前にいる悠理を追い越す形で歩いていく…


「うん。絶対にあんな未来にはさせない」

悠理は小声で呟いた。
だが、その両手の手のひらは硬く握られ
彼女の決意を示すものとなった。

真司には聞こえていない。


もう、召喚されるタイミングは明日へと迫っていたーーーー




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