俺と幼馴染だけ、異世界の別の場所に転移したそうです

ふじ

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第2章 俺と幼馴染と異世界

2.

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その時はほんととんでもない時間にやってきた。

お昼休み、悠理からは私から離れないでと言われていた俺は悠理と隣同士で弁当を食べていた。



≪我が名は……ビッヒ……≫


≪我が………国の………とに………彼らを≫


聞きなれない声が教室全体でハウリングしているような。

「な、なんなんだ…!?」
「何この声ー」
「おい、だれかスピーカー壊したのか??」

クラスメイト達も普段との違いに動揺している。

途端に床が白い光によって照らされている。
何か見えるがはっきりとはわからない。

(悠理、悠理は…!)

隣の席でお昼を食べていた悠理を見つける。

悠理は待ってましたと言わんばかりに今日持ってきた荷物をかき集めていた。


≪勇者達よ、出でよ!!≫

ぼんやりと聞こえていた声がはっきりと聞こえた瞬間、俺は悠理を抱きしめる。

俺たちは俗に言う、異世界転移の物語で言うところの勇者召喚とやらにクラス全員が巻き込まれたのだーーー





----------------


「真司、真司起きて…」

聞き覚えのある声に俺は目を覚ました。

「やっと起きたんだね。なんとか他のみんなとは違うところに出れたようで良かった。あの女神も役にたつもんだわ」

目を覚ましたすぐに色々言われても頭に入ってこない。

「ここは一体どこなんだ……?」

上半身を起こして辺りを見回してみる。
どうやら森の中に俺たちはいるらしい。

「多分だけどリービッヒ国とオウマガヤ国の間らへんの森に飛ばされたみたいね」

幼馴染の悠理はせっせともってきた荷物であろうキャンプセットをミニバックから取り出していた。

「状況がまったく読めないんだが、、、」

だってそうだろう?
突然教室が光って、悠理を守らねばと抱きついて、起きたら森の中でしたなんて。。

ただ、ただ、なんとなくこの状況ってもしかしてと思うことはあるのだ。認めたくはないが。

「私たち、異世界転移に巻き込まれたのよ」

あー、もしてしてーの、もしかしてかー。

それ言っちゃうんだー。

「とりあえずそろそろ夕方になる。なんとかして寝床だけでも確保しないと、ほらテント立てるよ!」

本当にあのボストンバックに入ってた物達が役にたつとは、、、って
「ボストンバックもリュックもねーのにどこから出したんだ!?」

あれほどの荷物だ、俺の視界で見逃さないわけない。

「女神から空間魔法が施された小さいバックをもらったの、真司の分もあるよ。その中は言うならドラえもんの四次元ポケットみたいな感じだから、なんでも入れられるの」

ほー、女神からもらったのか。

女神から、え、女神から??

俺の脳みそのキャパは越えたようだ。

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