俺と幼馴染だけ、異世界の別の場所に転移したそうです

ふじ

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第2章 俺と幼馴染と異世界

10.5 悠理の思い

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昨日から今日まで、いろんなことが起きた。

転移前にはもっと長い期間を生きていたというのに
この2日間が今までの人生を簡単に乗り越えられるくらい充実していた。

前の人生では私はだったけど
今はこんなにも自分の足で歩いている、生きている実感があった。

(全部真司がいてくれたからだよね)

隣のベットで寝ている。
その寝顔は昔と変わらない。


ここは元の世界のしがらみのない世界。
そして隣には、真司がいる。

私にとってこれ以上のものはない。

真司と2人だけで森に転移された時、
私は28名のクラスメイトを犠牲にしたのだと実感した。
(私のこの選択で、28人もの人間が。。。。)
正直、後悔と無念で何も考えたくなくて必死になって野営の準備をした。
そうでもしないと、押しつぶされるからだ。
自分の醜さ、、、、そして弱さに。

次の日に真司にはで話した。
真司はわたしを責めるようなことはしなかった。
責めるようなことはしないとわかっていたのだ。
(どこまでも、醜いな)

正直クラスメイト達の安否は絶望的だとわかっていた、のに
生きているかもしれないと、希望を与えるようなことを。。。
(そこまでしても、私は真司に嫌われたくなかった)

自分の選択で多分この世界の至る所でひずみが起きているだろう。
その影響がどれほどになるのか、わたしには想像すらできない。


それでも私は真司と生きていたいのだ。

(その願いのためならば。私は鬼にでもなる。)

あの時の選択は間違ってはなかった。
クラスメイトを犠牲にしても、自分は間違ってなかったのだと。
きっと未来の自分が言ってくれるだろう。


女神から提示されている猶予は2年間だ。
私は強くなって真司との未来を守る。


(この取引だけは、、、バレてはいけない)


隣で寝ている真司のおでこに手をかざす。

「おやすみ、しんじ」

いい夢を。
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