女神にさらわれ異世界で魔王を倒した大賢者!魔法も使える勝ち組人生予定で現代に戻ってみたら駄女神のミスで何故か猫の体にされちゃったにゃ

ぽてたん

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第2章

新しい仲間との出会い

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 来夢は交通事故の翌日には退院し、別段体調には変化がなく家の掃除をしたり、買い物に行ってもらったりして過ごしていた。俺はその間に戻ってきてからトリアムと転移魔法で繋げられないかを悪戦苦闘していた。なんとなく向こうの座標を認識できそうな感じではあるが、まだ上手くは認識できなかった。もう少し精度を上げるか魔力の問題なのかを検討する必要があるな……

 家の家電も足りないものはすべて購入したので、かなり快適な生活が送れるようになった。俺用の風呂も使っていない納戸を改造して大工さんに露天風呂もどきを作ってもらったので最高の風呂タイムを満喫している。

 いろいろ忙しかったがそれらも一段落したので、俺は新しい冒険を始めよう!
 まぁ近所で猫友を作るクエストを完了させるだけなんだけどな……

『来夢! 何にも無いなら少し一人で散歩してくるにゃ。来夢も自由にしているといいにゃ』

「トラちゃん1人で大丈夫? 危ないところとかいかない? 車とか気をつけてね?」

『来夢よ! それは俺のセリフにゃ! 絶対変な人に付いていっちゃ駄目だにゃ!』

「わかってるわよ! そんなに私は騙されるように見える?」

『……』

 全力で首を縦に振った

「……」

『じゃ、行ってくるにゃ!!』

 俺はそう言い残し、風呂を作ってくれた大工さんが手を入れてくれた猫ドア付きのドアから外に出た。
 今日は素晴らしい青空だし、どこに行こうかな?
 別に目的もないので、ぶらぶらと川沿いを歩いていく。所々に飛んでいる蝶々を追いかけながら……
 駄メルの奴は、なんでこんな条件反射までリアルに再現するかなぁ……
 気を抜くと猫の条件反射に引き込まれてしまう。

 しばらく歩いていると声が聞こえてきた。
「おい! そこのチビ!」
「おい! お前だお前そこのチビ!」

 チビって言っているし俺じゃないよな? そう思いながら川沿いを歩いていく。

「おい! お前だそこのトラ柄のチビ!」

「えっ? もしかして俺の事か?」

「そうだ、それ以外にいないだろ?」

 周りを見回すと眼の前に真っ白で尻尾だけが黒い人間で言うと少しメタボのちょいワルおやじ系の猫がいた。

「この近所ではみないけど、どこの猫だ? この辺はうちの一族の縄張りなんだが、お前飼い猫か?」

 うーん…… 飼われてはないよな? 来夢を飼ってる猫?

「いや、飼い猫ではないが……」

 縄張りだから出ていけとでも言うのだろう。その時にはあまり波風を立てたくもないので従って近寄らないようにするかな?普段だと猫の表情なんてあまりわからないが、猫の姿になると結構はっきりと表情がわかる。ちょいワルおやじ猫は少し不機嫌な顔で質問してくる。

「親はいなのか? 」

「親と呼べるものはいないぞ」

「どこの住んでいるんだ?」

「ここから少し離れた所に住んでいる」

「そこは安全なのか? 何食っているんだ?」

 立て続けに質問が来て、しどろもどろに答えていると。

「お前みたいた子供が1人で生活するのは危ないし、食事もあまり食べられないだろう。ここも決して沢山食べることが出来るわけではないが、一緒に過ごさないか?」

 えっ? 追い出すんじゃなくて歓迎してくれるの?
 顔は怖いけど優しいツンデレ親父だな!

「おっさん、やさしいな」

「誰がおっさんや! まだ5歳のピチピチの若手だぞ!」

「だいたい赤ん坊のくせにおっさんみたいな話し方だな、名前はあるのか?」

「俺はトラと呼ばれている」

「トラか、俺の事はクロと呼んでくれ!」

 なんでやねん…… どう見てもシロだろ?

「シロの間違いじゃない?」

「バカなこというな、このチャーミングな黒い尾が見えんのか?」

 猫のチャーミング基準がわからない……

「せっかく誘ってもらって嬉しいけど、いちおう帰る家もあるから大丈夫だ。ただこの辺は良く歩くかもしれないので、通ってもよいか?」

「それは問題ないぞ!縄張りって言っても別によその奴がきても喧嘩を売ってこなければいてもかまわないしな」

 そういうもんなんだな……

「この近所は、飼い猫じゃない猫は結構いるのか?」

「そうだな、俺達のグループは10匹くらいで、それ以外に3つくらいのグループがあるけど、最近はグループの1つを見かけなくなった。他のグループの奴の話では人間に追い立てられていなくなったそうだ」

 元が人間の俺にとっては耳が痛い話で、追い立てた人間は猫をいじめたりしていたそうだ。この辺りは比較的平和で、近所に猫好きなおばちゃんがいるらしく、毎日では無いがキャットフードや食事を配ってくれるので、食べるものには事欠かないらしい。猫に住みよい街で良かったと、その時には思っていた……


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