38 / 114
第2章
家宅捜索
しおりを挟む
「警察だ、昨日の事件について家宅捜索を行う。捜索差押許可状もすでにある。速やかに開けなさい。先程の発砲音についても詳しく聞きたい」
ドア越しの会話を聞いたおっさんは、ようやく自分の今の状況が非常にまずいことに気がついた。
「おい! とりあえずお前がこの銃を撃ったことにしておけ! いいな、変なことは絶対しゃべるなよ」
「……」
坊主頭は理不尽な要求に頷くことは出来なかったが、やはり上の言うことは聞くルールが徹底しているので手を出して銃を受け取った。
「お前は未成年だからションベン刑で出てこれる。出てきたら面倒見てやるからな……」
どこまで本気なのか、おっさんはネコナデ声をあげていた。
ガチャ
扉が開くと刑事が数人、盾のようなものを持って入ってきた。さすがに銃声のした現場にそのまま入って来るわけないよな。
「なんじゃい! 昨日の件ってなんや?」
「昨日ここの組名義の車に血痕のついた毛布が入っていてな、事件性がありそうだからわざわざ令状まで取って来たってわけよ!」
「なんやそれ?」
「伊山の息子が乗り回していた車だ」
「そら、そいつに聞けやああ!」
「それはそれで聞いてるけど、ちょうど名義がここだったから、ついでだよ!」
「別件かよ、なんもないからさっさと帰れ!」
「なんもないってパンパン銃声響かせて何にもありませんでしたで帰れるわけないだろ?」
「さっきの音か? その小僧が川で拾った銃が本物かわからんからってぶっ放したら本物だったってことで、あとで落とし物で届けようと思っとったんだ」
「そんなわけあるか! 小学生でも考えない理由や、どっから仕入れたかゆっくり聞くから覚悟しておけ」
その後書類運びやらなんやらの応援らしき警察官も数人入ってきた。その中には昨日の夜も仕事をしていた井垣巡査長と下津巡査の顔も見えた。
よし、井垣巡査長の足元にスリスリする。
「おぉぉ 昨日の猫のヒトミちゃんじゃないか?」
ヒトミって誰だよ…… 俺は男だし
「井垣さん昨日も言いましたが男の子ですよ!」
「ええやん……ヒトミちゃんでも……」
「首輪にトラちゃんって書いてありますが……」
「……とりあえず保護しておこう。パトカーに保護しとくか?」
「そうですね……」
そのまま抱っこで連れて行かれそうになったが、振りほどいて床に飛び降り、井垣巡査長のズボンの裾を咥えて引っ張る。
「おいおい、ヒトミちゃんなんだなんだ?」
「いやだから、トラちゃんって言ってるでしょ?」
「どっかに連れて行こうとしているみたいだぞ」
「でも指揮を無視して勝手に行動するわけもいけませんしね……」
「おーい、守野!」
井垣巡査長は少し離れた場所にいた刑事に声をかけた。
「あっ! 井垣先輩! どうしたんですか?」
「応援だよ、応援…… ところで、ちょっとだけこの猫ちゃんの行きたいところに一緒に行きたいんだがいいかな?」
「大丈夫ですよ。他の人に文句言われないように一人付けますね。おーい船瀬!」
「はい!」
元気よく返事をしたのは身長が140cmくらいしかない子供のような女性刑事だった。
「船瀬巡査です、こちらは先輩の井垣巡査長だ少し井垣先輩について回ってくれ。こいつ小さいでしょ? 前なら身長制限かかってる身長だけど、ちょうど身長制限撤廃された年に合格したんですよ。小さいけど武道も射撃もピカイチなうちのルーキーです」
「井垣巡査長よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく。こっちは下津巡査だ、ちょっとこの子猫が連れて行こうとしているとことに行きたいんだ」
「きゃあああーー 可愛いーー」
今までのキリッとした態度から180度変わって、顔がニンマリしながらトラをなでている。
「あらー トラちゃんって言うのね? どこに行きたいの?」
「にゃあ」
こっちだというジェスチャーをしてまずは流し台の方へ歩いていき、流し台へジャンプ…… 出来なかった……
何度かジャンプして、流し台に上がりたいアピールをする。
「ここに上がりたいの?」
船瀬が抱えて流し台に上げてくれたが、顔のほころびが怖い。流し台で、さっきおっさんがゴソゴソしていたあたりを見回すと、白い半透明の結晶を見つけた。
「にゃあ、にゃあ」
鳴きながら、そこに目掛けて猫パンチを軽く繰り出す。
「なんだ?」
井垣がその辺りを凝視すると、小さな結晶状の粒が落ちているのを確認した。
「これってクスリじゃないか? 鑑識呼んできたが良いかもな」
「はいっ!すぐに呼んできます」
船瀬が先程の顔とは違うキリッとした顔で返事をすると鑑識を呼びに行った。邪魔にならないように俺は井垣巡査長に抱えられているが、昨日同様モフモフされていた。
「元気良い娘だな」
「そうですね、真面目そうだし可愛い娘ですね」
「おっ!お前が興味だすなんて珍しいな? あれだったら守野に紹介してまろうか?」
「本気にしますよ?」
「あれ? 本当に興味あるのか…… まぁ守野に彼氏いるのかどうかとかさぐり入れておくよ」
「よろしくお願いしますね、もしも上手くいったら仲人もお願いしますから!」
「それって気が早すぎだろ? 彼氏がいるかどうかもわからないのに……」
「あっ そうですね……」
下津巡査は少し落ち込んだような感じだった。
********************************************************
『なぁ来夢! 最近ブクマとか増えにゃいにゃ?』
「たぶん超絶かわいい私があまりでないからでしょ? 料理回も少ないし……」
『そうにゃのかにゃぁ…… でもこの話一段落ついたら異世界の話になるから来夢の出番は
ないにゃ』
「エエッ……」
『でも、異世界は幼女が出るから来夢の代わりになるにゃ』
「幼女と一緒……」
『まぁ ブクマ欲しいにゃ…… ブクマ付いたら幸せの踊りを夢の中で踊ってやるにゃ』
ドア越しの会話を聞いたおっさんは、ようやく自分の今の状況が非常にまずいことに気がついた。
「おい! とりあえずお前がこの銃を撃ったことにしておけ! いいな、変なことは絶対しゃべるなよ」
「……」
坊主頭は理不尽な要求に頷くことは出来なかったが、やはり上の言うことは聞くルールが徹底しているので手を出して銃を受け取った。
「お前は未成年だからションベン刑で出てこれる。出てきたら面倒見てやるからな……」
どこまで本気なのか、おっさんはネコナデ声をあげていた。
ガチャ
扉が開くと刑事が数人、盾のようなものを持って入ってきた。さすがに銃声のした現場にそのまま入って来るわけないよな。
「なんじゃい! 昨日の件ってなんや?」
「昨日ここの組名義の車に血痕のついた毛布が入っていてな、事件性がありそうだからわざわざ令状まで取って来たってわけよ!」
「なんやそれ?」
「伊山の息子が乗り回していた車だ」
「そら、そいつに聞けやああ!」
「それはそれで聞いてるけど、ちょうど名義がここだったから、ついでだよ!」
「別件かよ、なんもないからさっさと帰れ!」
「なんもないってパンパン銃声響かせて何にもありませんでしたで帰れるわけないだろ?」
「さっきの音か? その小僧が川で拾った銃が本物かわからんからってぶっ放したら本物だったってことで、あとで落とし物で届けようと思っとったんだ」
「そんなわけあるか! 小学生でも考えない理由や、どっから仕入れたかゆっくり聞くから覚悟しておけ」
その後書類運びやらなんやらの応援らしき警察官も数人入ってきた。その中には昨日の夜も仕事をしていた井垣巡査長と下津巡査の顔も見えた。
よし、井垣巡査長の足元にスリスリする。
「おぉぉ 昨日の猫のヒトミちゃんじゃないか?」
ヒトミって誰だよ…… 俺は男だし
「井垣さん昨日も言いましたが男の子ですよ!」
「ええやん……ヒトミちゃんでも……」
「首輪にトラちゃんって書いてありますが……」
「……とりあえず保護しておこう。パトカーに保護しとくか?」
「そうですね……」
そのまま抱っこで連れて行かれそうになったが、振りほどいて床に飛び降り、井垣巡査長のズボンの裾を咥えて引っ張る。
「おいおい、ヒトミちゃんなんだなんだ?」
「いやだから、トラちゃんって言ってるでしょ?」
「どっかに連れて行こうとしているみたいだぞ」
「でも指揮を無視して勝手に行動するわけもいけませんしね……」
「おーい、守野!」
井垣巡査長は少し離れた場所にいた刑事に声をかけた。
「あっ! 井垣先輩! どうしたんですか?」
「応援だよ、応援…… ところで、ちょっとだけこの猫ちゃんの行きたいところに一緒に行きたいんだがいいかな?」
「大丈夫ですよ。他の人に文句言われないように一人付けますね。おーい船瀬!」
「はい!」
元気よく返事をしたのは身長が140cmくらいしかない子供のような女性刑事だった。
「船瀬巡査です、こちらは先輩の井垣巡査長だ少し井垣先輩について回ってくれ。こいつ小さいでしょ? 前なら身長制限かかってる身長だけど、ちょうど身長制限撤廃された年に合格したんですよ。小さいけど武道も射撃もピカイチなうちのルーキーです」
「井垣巡査長よろしくお願いします」
「こちらこそよろしく。こっちは下津巡査だ、ちょっとこの子猫が連れて行こうとしているとことに行きたいんだ」
「きゃあああーー 可愛いーー」
今までのキリッとした態度から180度変わって、顔がニンマリしながらトラをなでている。
「あらー トラちゃんって言うのね? どこに行きたいの?」
「にゃあ」
こっちだというジェスチャーをしてまずは流し台の方へ歩いていき、流し台へジャンプ…… 出来なかった……
何度かジャンプして、流し台に上がりたいアピールをする。
「ここに上がりたいの?」
船瀬が抱えて流し台に上げてくれたが、顔のほころびが怖い。流し台で、さっきおっさんがゴソゴソしていたあたりを見回すと、白い半透明の結晶を見つけた。
「にゃあ、にゃあ」
鳴きながら、そこに目掛けて猫パンチを軽く繰り出す。
「なんだ?」
井垣がその辺りを凝視すると、小さな結晶状の粒が落ちているのを確認した。
「これってクスリじゃないか? 鑑識呼んできたが良いかもな」
「はいっ!すぐに呼んできます」
船瀬が先程の顔とは違うキリッとした顔で返事をすると鑑識を呼びに行った。邪魔にならないように俺は井垣巡査長に抱えられているが、昨日同様モフモフされていた。
「元気良い娘だな」
「そうですね、真面目そうだし可愛い娘ですね」
「おっ!お前が興味だすなんて珍しいな? あれだったら守野に紹介してまろうか?」
「本気にしますよ?」
「あれ? 本当に興味あるのか…… まぁ守野に彼氏いるのかどうかとかさぐり入れておくよ」
「よろしくお願いしますね、もしも上手くいったら仲人もお願いしますから!」
「それって気が早すぎだろ? 彼氏がいるかどうかもわからないのに……」
「あっ そうですね……」
下津巡査は少し落ち込んだような感じだった。
********************************************************
『なぁ来夢! 最近ブクマとか増えにゃいにゃ?』
「たぶん超絶かわいい私があまりでないからでしょ? 料理回も少ないし……」
『そうにゃのかにゃぁ…… でもこの話一段落ついたら異世界の話になるから来夢の出番は
ないにゃ』
「エエッ……」
『でも、異世界は幼女が出るから来夢の代わりになるにゃ』
「幼女と一緒……」
『まぁ ブクマ欲しいにゃ…… ブクマ付いたら幸せの踊りを夢の中で踊ってやるにゃ』
0
あなたにおすすめの小説
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
ジャングリラ~悪魔に屠られ魔王転生。死の森を楽園に変える物語~
とんがり頭のカモノハシ
ファンタジー
「別の世界から勇者を召喚する卑怯な手口」に業を煮やした堕天使・ルシファーにより、異世界へ魔王として転生させられた大学生・左丹龍之介。
先代・魔王が勇者により討伐されて100年――。
龍之介が見たものは、人魔戦争に敗れた魔族が、辺境の森で厳しい生活を余儀なくされている姿だった。
魔族の生活向上を目指し、龍之介は元魔王軍の四天王、悪魔公のリリス、フェンリルのロキア、妖狐の緋魅狐、古代龍のアモンを次々に配下に収めていく。
バラバラだった魔族を再び一つにした龍之介は、転生前の知識と異世界の人間の暮らしを参考に、森の中へ楽園を作るべく奔走するのだが……
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる