39 / 114
第2章
家宅捜索終了だにゃ
しおりを挟むそんな会話を井垣と下津がしていると船瀬が初老の鑑識を連れてきた。
「ここに結晶状の粒があるんだが、クスリじゃないだろうか?」
「こりゃ間違いなさそうですね。とりあえず保全しておきますよ」
鑑識のおっちゃんは写真を撮り、粒をビニールの証拠品袋に収めてから発見場所に置いて再度写真を撮った。他の刑事もそれを確認してから
「おーい、クスリがでたぞ! どこかにあるはずだから絶対に探せ!」
直属の部下らしき数人が返事をした。
「「はいっ!」」
「ヒトミちゃん えらいでしゅねぇ」
「だからトラちゃんって言ってるのに……」
井垣からはもうヒトミちゃんと呼ばれる未来しか見えない……
「よく見つけてくれましたね?トラちゃんすごい猫かも?」
「昨日もこの家宅捜索の原因の事件解決のきっかけを作ってくれたんだよ。不思議な事に昨日の現場はここから数キロは離れているのになんでここにいたんだろう?」
下津は船瀬に少し格好を付けながら話しかけていた。
よし、次行くよ!仰向けでモフられていたので、体勢を立て直し井垣の手から逃げるように床にジャンプをすると、今度は船瀬巡査のパンツの裾を引っ張る。
「まだ何処かに連れて行ってくれるの?」
「にゃあ にゃあ」
こっちだのジェスチャーで階段を登ろうとすると、上から数人が下りてきた。
「上はもう捜索したが、何もなかったぞ、応接セットと本棚しかなかった。応接セットのスプリングとか背もたれからも何もでなかった」
そう言われ顔を見合わせる3人だが、俺が構わずに上っていくのを見て後ろをついて来た。
電話台をカリカリすると、下津巡査が動かしてくれた。カーペットもカリカリして動かしてもらうと下津巡査が聞いてきた。
「ここに何かあるのか?」
さっきのおっさんが空けた床材をトントンと叩く。
「この下か? 開けられるようには見えないが?」
もう一度トントンと叩く。
「わかった、わかった…… また鑑識連れてきてくれ」
井垣巡査長が船瀬巡査に指示をする。
「はいっ!」
船瀬が呼びに行こうとしたら、先程の初老の鑑識が後ろに立っていた。
「なんかその猫面白そうだから見に来てた」
そういいながら、床材をトントンと叩いて回る。
「ここが空洞になってるな? よく見るとここに少し傷があるから、ここに何かを突っ込んで開けるのかな?
鑑識のおっちゃんは千枚通しみたいなものをその隙間に突っ込み、床材をもち上げた。下津が少し持ち上がった床材を引っ剥がす。
「うぉおおお! なんだこりゃ!」
そこにはビニールの入った粉と、油紙に包まれた銃と弾丸が入っていた。鑑識のおっちゃんが部下を無線で呼んでいると、階下の方からドヤドヤと足音が聞こえてきた。さっきすれ違った刑事も数人いた。
「クスリとハジキが出たぞ!」
「嘘だろ……」
さっきすれ違った刑事がつぶやく。これだけの事を見逃したのは本来なら大きな失点になるだろう。ただ鑑識のおっちゃんは刑事を庇うように
「こりゃ無理だ。見た目だけじゃ絶対にわからん。でも同じような仕掛けがあるかもしれないから、床や壁も徹底的に捜索する必要あるから、もう少し応援をお願いしてくれ!」
そこの指揮をしていた刑事も上がってきて鑑識のおっちゃんに言われたように、本部と連絡をとって応援を回してもらうように手配をしていた。
この後、徹底的な捜索を行い、他の床下からも金塊やクスリ等が出てきて大捜索になったようだ。
俺はそこまで付き合ってられないので、俺に向けて銃をぶっ放したおっさんの手を嗅ぐ仕草をした後に首を振り、クサッっという表情をしたところで、鑑識のおっちゃんがそのおっさんの手を嗅いでからすぐに硝煙反応を調べた為に、銃を撃ったのがおっさんだとバレた。更に鼻のあたりを猫パンチすると、それを察したおっちゃんは
「クスリも使ってるって言いたいのか? あとで令状とって尿検査コースだ! この猫ちゃん優秀だな? 警察猫で採用できないのか?」
なんだよ警察猫って…… そんな面倒は受けてられないからそろそろ、戻ろうかな……
こっそり帰ろうとしたところで後ろから抱っこされた。
船瀬巡査が俺を抱っこしながらニヤニヤしてモフりだした……
なんで警察官はモフラーが多いんだよ!
結局、守野にゲンコツもらうまでモフられた……
スキをみて建物から脱出をして自宅へ転移して来夢を呼んでみる。
『来夢! ただいまにゃ! あれ? まだ帰ってないにゃ』
残念ながら念話のつながる範囲にはまだ来夢はいなかったので、宿題として残っている魔法陣の研究に勤しんだ。
*****************************************
『第2章 完了だにゃ! 明日から異世界編があるにゃ 5話の予定で投稿するにゃ』
「超絶かわいい私がでない話でしょ? 飛ばせばいいのに……」
『仕方ないにゃ…… 異世界編終わったらまた少しだけ出番があるにゃ』
「少しなの?…… うぅー寂しいな」
『そういうわけで次回より異世界から戻る前数週間を投稿するにゃ』
「どういうわけよ!」
『まぁ ブクマ欲しいにゃ…… ブクマ付けてくれたら幸せの踊りを夢の中で踊ってやるにゃ』
0
あなたにおすすめの小説
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
ジャングリラ~悪魔に屠られ魔王転生。死の森を楽園に変える物語~
とんがり頭のカモノハシ
ファンタジー
「別の世界から勇者を召喚する卑怯な手口」に業を煮やした堕天使・ルシファーにより、異世界へ魔王として転生させられた大学生・左丹龍之介。
先代・魔王が勇者により討伐されて100年――。
龍之介が見たものは、人魔戦争に敗れた魔族が、辺境の森で厳しい生活を余儀なくされている姿だった。
魔族の生活向上を目指し、龍之介は元魔王軍の四天王、悪魔公のリリス、フェンリルのロキア、妖狐の緋魅狐、古代龍のアモンを次々に配下に収めていく。
バラバラだった魔族を再び一つにした龍之介は、転生前の知識と異世界の人間の暮らしを参考に、森の中へ楽園を作るべく奔走するのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる