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第3章 将来の目標をみつけるにゃ
奇跡再びだにゃ
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目覚ましの音で目が覚めた2人は手を繋ぎながら神社へ向かった。
「ここで挨拶するの」
本殿にお参りをするが、今日はいつもと違い母親が賽銭を賽銭箱に入れた。
昨日同様に祠から3本目の杉の後ろに回って、クワズイモの葉っぱを見ると昨日同様に黄金色の雫が滴っていた、
「この雫を3滴だけ取るの、そしてあっちのお池からお水をすくって入れるの」
ペットボトルに水をすくって蓋を閉めると母親はLainをした。
【今、水を取ったので今から持っていくね】
【ありがとう、でももうダメかも、意識が無くなっちゃった】
【すぐに行くから!】
スマホをバッグに入れると、まりのの方を見て
「まりのも行く?」
「うん! 学校もお休みだし私も行くの」
朝ごはんも食べずにそのままバスに乗って病気へ向かうとICUへ向かった。面会届けを出し手を消毒してICUへ入ると
「上条さん……」
そこには憔悴しきった母親の姿と、浅い呼吸をする娘の姿があった。
「上西さん、わざわざありがとう。でももう飲むことすら出来ないみたい……薬で今は落ち着いているけど、もういつ逝ってもおかしくないんだって……」
「何とか飲ませられないかな? 飲めないなら点滴に入れたいけど無理だよね?」
「点滴は無理だと思うけど一応聞いてみる。もうこの状況でブツブツ言われても絶対飲ませてみる」
上条さちは看護師のいるところへ駆け足でペットボトルを持っていった。耳をすまして聞いていると
「そんな事はできません。毒物だったら責任取るのは病院なんです。飲ませるならご自分で飲ませてください」
「もうあの状態で飲めるわけないでしょ? このままで梢は治る可能性あるの? 意識戻るの?」
「そういわれましても、私たちではどうしようもありません」
女性の看護師と言い合いをしていると、下西の主治医でもある浜名がやってきた。まりのと母親は下西の姿を確認するとペコリと頭を下げた。
「何を騒いでいるんだ?」
「上条さんが、このペットボトルの水をどうしも飲ませたいと言われて…… 飲ませられないなら点滴にいれてほしいと……」
「これか、下西さんのお嬢さんが汲んできたご利益のある水というのは……」
「ええ、もうどうせ最後ならと思って汲んできてもらいました。神社の水なのでもしも最後になっても末期の水としては娘も喜ぶのではないかと……」
浜名は少し考えると
「わかった。点滴しましょう」
「先生! そんな事して大丈夫なんですか?」
「もう為す術もない事はお母さんもご存知なんだから、お母さんが気が済むならそれに答えてあげたい。何もしなくても、何をしてもそんなに変わる事はないからね……」
「ありがとうございます。ありがとうございます」
「じゃこれを点滴の中にいれてあげて、神社の水だから少しナトリウムとか薄まるけど、問題ないだろ……」
看護師は渋々ながら注射器で点滴の中に汲んできた水を入れた。
点滴にいれてしばらくすると、梢の体が薄っすらと光っているように見えた。
「あっ、ママの時とおんなじだ」
「まりの、ママもこんな感じだったの?」
「うん!」
だんだんと見るもの皆がわかるくらいに梢の様子が落ち着いてきて人工呼吸も外された。それから1時間後には目を覚ましてすくっとベッドから上半身を起き上がり一言
「お腹すいたー」
「梢、体の調子はどうなの?」
「お腹がペコペコなだけで、今までみたいなダルさとか痛さは全然無くなった。なんで?」
「それ以外はどうもない? 本当に? 痛くない?」
「痛くもどうもないよ?」
「上条さん、もしかすると、私と同じようにだいぶ良くなってるのかも?」
「なな子さんありがとう、少し希望が出てきた」
「私じゃなくてまりのが持ってきてくれたんだ」
「まりのちゃんありがとう……ありがとう……」
「いいの、でも治ったら猫神様にお参りするの」
「うんうん、もちろんあそこは境内に猫も沢山いるらしいから、奮発してキャットフードを別にお供えするわよ」
「私もお参りにいって猫ちゃんたちに感謝したい」
梢の様子を見て、みんな完全に治ったと安心して笑い合っていた……
俺は、そんな様子を病院のクローゼットの上から見ていた。朝からまりのの母親が治ったのかを確認するために自宅へ行ったら、ちょうどまた神社へ取りに行くところであった。このままどんどん完治する人が出てきたらちょっとやばいよなぁと思いながらも、まりのの優しさを無碍にすることも出来ずに悩んでいた……
5人分くらいのエリクサーの濃縮液を吸わせていたがどうするかな? まりのが今後どう動くかを見ながら考えよう。
「ここで挨拶するの」
本殿にお参りをするが、今日はいつもと違い母親が賽銭を賽銭箱に入れた。
昨日同様に祠から3本目の杉の後ろに回って、クワズイモの葉っぱを見ると昨日同様に黄金色の雫が滴っていた、
「この雫を3滴だけ取るの、そしてあっちのお池からお水をすくって入れるの」
ペットボトルに水をすくって蓋を閉めると母親はLainをした。
【今、水を取ったので今から持っていくね】
【ありがとう、でももうダメかも、意識が無くなっちゃった】
【すぐに行くから!】
スマホをバッグに入れると、まりのの方を見て
「まりのも行く?」
「うん! 学校もお休みだし私も行くの」
朝ごはんも食べずにそのままバスに乗って病気へ向かうとICUへ向かった。面会届けを出し手を消毒してICUへ入ると
「上条さん……」
そこには憔悴しきった母親の姿と、浅い呼吸をする娘の姿があった。
「上西さん、わざわざありがとう。でももう飲むことすら出来ないみたい……薬で今は落ち着いているけど、もういつ逝ってもおかしくないんだって……」
「何とか飲ませられないかな? 飲めないなら点滴に入れたいけど無理だよね?」
「点滴は無理だと思うけど一応聞いてみる。もうこの状況でブツブツ言われても絶対飲ませてみる」
上条さちは看護師のいるところへ駆け足でペットボトルを持っていった。耳をすまして聞いていると
「そんな事はできません。毒物だったら責任取るのは病院なんです。飲ませるならご自分で飲ませてください」
「もうあの状態で飲めるわけないでしょ? このままで梢は治る可能性あるの? 意識戻るの?」
「そういわれましても、私たちではどうしようもありません」
女性の看護師と言い合いをしていると、下西の主治医でもある浜名がやってきた。まりのと母親は下西の姿を確認するとペコリと頭を下げた。
「何を騒いでいるんだ?」
「上条さんが、このペットボトルの水をどうしも飲ませたいと言われて…… 飲ませられないなら点滴にいれてほしいと……」
「これか、下西さんのお嬢さんが汲んできたご利益のある水というのは……」
「ええ、もうどうせ最後ならと思って汲んできてもらいました。神社の水なのでもしも最後になっても末期の水としては娘も喜ぶのではないかと……」
浜名は少し考えると
「わかった。点滴しましょう」
「先生! そんな事して大丈夫なんですか?」
「もう為す術もない事はお母さんもご存知なんだから、お母さんが気が済むならそれに答えてあげたい。何もしなくても、何をしてもそんなに変わる事はないからね……」
「ありがとうございます。ありがとうございます」
「じゃこれを点滴の中にいれてあげて、神社の水だから少しナトリウムとか薄まるけど、問題ないだろ……」
看護師は渋々ながら注射器で点滴の中に汲んできた水を入れた。
点滴にいれてしばらくすると、梢の体が薄っすらと光っているように見えた。
「あっ、ママの時とおんなじだ」
「まりの、ママもこんな感じだったの?」
「うん!」
だんだんと見るもの皆がわかるくらいに梢の様子が落ち着いてきて人工呼吸も外された。それから1時間後には目を覚ましてすくっとベッドから上半身を起き上がり一言
「お腹すいたー」
「梢、体の調子はどうなの?」
「お腹がペコペコなだけで、今までみたいなダルさとか痛さは全然無くなった。なんで?」
「それ以外はどうもない? 本当に? 痛くない?」
「痛くもどうもないよ?」
「上条さん、もしかすると、私と同じようにだいぶ良くなってるのかも?」
「なな子さんありがとう、少し希望が出てきた」
「私じゃなくてまりのが持ってきてくれたんだ」
「まりのちゃんありがとう……ありがとう……」
「いいの、でも治ったら猫神様にお参りするの」
「うんうん、もちろんあそこは境内に猫も沢山いるらしいから、奮発してキャットフードを別にお供えするわよ」
「私もお参りにいって猫ちゃんたちに感謝したい」
梢の様子を見て、みんな完全に治ったと安心して笑い合っていた……
俺は、そんな様子を病院のクローゼットの上から見ていた。朝からまりのの母親が治ったのかを確認するために自宅へ行ったら、ちょうどまた神社へ取りに行くところであった。このままどんどん完治する人が出てきたらちょっとやばいよなぁと思いながらも、まりのの優しさを無碍にすることも出来ずに悩んでいた……
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