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2章 雛本 真璃
嬉しいのよ
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……此花さんが倒れてから四日。彼女は未だ目を覚ましていなかった。
先生や和幸さんも少しおかしいと感じ始めているららしく、此花さんの病室に出入りしているのをよく見かける。
その和幸さんともあれからたまに会話をするようになり、私はその中で此花さんが私と同い年だと知った。
会った時からずっと敬語を使われていたから、私はてっきり一、二歳下のような感覚になっていた。
なら別に敬語じゃなくても良かったのに。彼女が目覚めたらそれも言ってやろう。
また、病院の中を歩いていると、此花さんが意識不明になりなかなか目覚めない事について話している人をちらほら見るようになった。
普通なら一患者が病院内で話題になる事など無いはずだが、これは木花神社で巫女をしている彼女だからこそだろう。
私はそんな彼女を気にかけつつも、彼女が倒れた日から絵を描き始めた。
転院してきた初日に此花さんに声をかけられた談話室。そこから見える中庭の風景画だ。
しかしただその中庭を忠実に描くだけではなく、私はその絵に、まだ咲いていない桜を咲かせることにした。
そのまま花の無い風景を描くのは寂しい気がしたし、此花さんに見てもらうにあたって、彼女の名前にもある桜が相応しいと思ったからである。
まぁ私はこの場所で咲く桜をまだ見たことが無いため、想像で描くことになるが。
ただ、想像でしか描くことの出来ない華やかさという物もある。私はそれを最大限に活かして見せよう。私にはその力がある。
——そう思い筆を滑らせる私の心には、久しぶりに絵を描く、楽しさ、のようなものが広がっていた。
彼女が倒れてから丸三日あったこともあり、今では下絵もとうに終わり、私は談話室で絵の具による着色作業の最終段階に入っていた。
「……真璃」
後ろから名前を呼ばれて驚いて椅子を鳴らして振り返る。……そこには、信じられない物を見るように目を見張るお母さんが立っていた。
「え……。さっき帰ったんじゃ……」
私は思わずそんな事を呟いてしまう。
……実は、私はこの絵を描いていることを両親には秘密にしていた。
病気になってからというもの。私は散々「もうどうでもいい」やら「もう絵なんて描かない」やらと両親に当たり散らしていたため、今更絵を描いている事を知られるのが、なんとなくばつが悪い気がしたからだ。
両親は毎日来るわけではないし、来ても一日中いるわけでもないので、知られないように立ち回るのはさほど難しくは無かった。
今日だって、昼食後にお見舞いに来たお母さんが帰るのを見届けてから、この談話室に足を運んだのに。……さすがに戻って来るとは思っていなかった。
「……絵を、描いてるの?」
震える声で聞きながら、お母さんが歩いてくる。
私はお母さんの顔を見ることが出来ず、目を逸らしたまま頷く。
そんな私の元まで歩み寄ったお母さんは、ゆっくり、私をその胸に抱き寄せた。
「そっか……。そっかぁ……」
抱かれていて顔は見れないが、お母さんその声は、心から喜びで満たされたような、そんな声。
きっと安心した笑顔を浮かべているのだろうと分かった。
「美桜ちゃんに、見せるのね?」
「……うん」
お母さんの質問に、今度はしっかり声を出して答える。
「美桜ちゃんに、お礼言わなきゃ。……真璃が大好きな絵を、また描かせてくれてありがとうって」
「……やめてよ。多分、これっきりだから」
「それでもよ」
言いながら、お母さんの私を抱く腕に力がこもる。お母さんの声がくぐもってきているのが分かった。
「だって、真璃が絵を描く姿なんて、もう見れないんじゃないかって思ってたから……」
「……何泣きそうになってるの。こんなことで」
「嬉しいんだもの。しょうがないでしょ……」
涙声になっていくお母さんの腕の温かさを感じながら。
私は静かに、お母さんの背中に手を回し返していた。
◆ ◆ ◆ ◆
翌日の午後。何かのタイミングが重なったのか、めずらしく私しかいない談話室で、私は着色による微調整を続けていた。
中央に描かれた大きな桜の桃色を生かすように、色を配置していく。
この段階まできたらもう談話室まで足を運ぶ必要もないのだが、なんとなくここで描くのが落ち着くようになってしまった。此花さんに絵を教える時も大体ここだったし。
……絵はもう完成していると言って差し支えない。この微調整は、本当に重箱の隅をつつくような作業だ。
いつになったら目を覚ますんだ、あの子は。 あれだけ私の絵を見たい見たいと言っておきながら、何を呑気に寝ているのか。
そんな事を思いながら私は次はどこに手を加えようかと考える。
——その時。
ふと顔を上げてガラス張りになっている窓を見ると、そこに見覚えのある女の子が映りこんでいた。
とっさに振り返る。
談話室の入り口。そこからこちらをじっと見つめる、此花さんがいた。
私は、すぐに声が出なかった。
転院してきてからなんだかんだ毎日顔を合わせていた彼女との五日ぶりの再会。
どう声をかけようものかと考えを巡らせたが、結局私はいつも通りの様子で会話することを選んだ。
スケッチブックを机の上に伏せて、私は口を開く。
「遠くからじっと見るのやめてって、私言ったわよね」
少し距離のある此花さんに聞こえるように言うと、彼女はビクッと肩を震わせて、こちらにおずおずと近寄ってきた。
私の目の前まで来た此花さんを見る。どことなく緊張しているようだ。
あちらも久しぶりに会う私との会話に尻込みしているのだろうか。
「聞いたわよ。あなた、私と同い年なんだってね。だったら敬語なんて使う必要無いじゃない。普通で良いわよ」
「え? えっと……、うん……?」
そう言葉を投げると、此花さんは困惑した表情を見せたが、私は構わず続けた。
「……私、絵を描いたわ。あなたに見せるために」
「私に、見せるため……?」
「そう」
言いながら、スケッチブックに手を置く。
「……私ね、学校で酷い事をされてたの。なんでか分からないけど、私が絵を描くのが、気に入らない人たちがいたみたいでね。そのせいで友達だった子たちも私から離れて行って、私は一人になった。絵さえ描ければ良いって思ってたけど——、……それは自分にそう言い聞かせてただけで、私はきっと、寂しさを感じてたのね。その時の事を、夢で見るくらいに」
黙って聞いている此花さんに、私は話を続けた。
「そんな時に病気が分かって、私はその絵を描く意味すら失った気がしたの。友達も失って、絵を描く意味すら失って。私はもう絵は描かないことにした」
「そんな……」
此花さんは何かを言いたげに口を開いたが、私はそれをさらに続く言葉で制す。
「でも、あなたに見せるために、もう一度だけ絵を描いた。久しぶりに、楽しいって感じたわ。……だから、その。一応、感謝はしてるわ。この気持ちを思い出させてくれて」
そこまで言って、私は伏せられていたスケッチブックを裏返す。
そして、そこに描いた桜の咲きほこる中庭の風景画を、此花さんの目の前に突き出した。
「————うわぁ……」
此花さんは目を見開いて、感嘆の声を漏らす。
彼女はスケッチブックを手に取ると、食い入るようにしばらく見つめた後、そのまま呟くような声を発した。
「友達とか……、理由とか……」
「え?」
思わず聞き返すと、此花さんはがばっとスケッチブックから顔を上げて、私の手を掴み、顔を寄せてくる。
「友達とか、理由とか……! そんなの気にする必要ないじゃん! あなたの絵は凄く綺麗なんだから。友達が欲しいなら私がなるし、絵を描く理由が欲しいなら私が見たいって理由があるよ。あなたが絵をやめちゃうのは、絶対勿体ないよ!」
——天真爛漫な笑顔が、私を見ていた。
花が咲いたような。
それこそ、美しい桜が咲き誇るような。
私の意地になっていた心を溶かすような温度。
彼女の言葉と笑顔には不思議な力が宿っているようだった。
——そしてきっとそれは、ずっと私が言われたかった言葉に違いなかったのだ。
……いつの間にか、私の頬には、涙が伝っていた。
でも、いつもの冷たさは感じない。
……温かい涙もあることを、私は初めて知った。
「だ、大丈夫!?」
私の涙を見て慌てる此花さんに、私は頷く。
「大丈夫……。これは……、嬉しいのよ」
私の涙がおさまるまで、此花さんは私の肩に手を置いてくれていた。
これからもまた、此花さんとの日常が続く。
絵を教えて、私もたまに絵を手伝ったりして。
いつか彼女は退院するだろうけど、それまではこのままの関係でいられると。
その時私はそう思っていた。
涙がおさまった私に、彼女が言い放った言葉を聞くまでは。
「あの、今更だけど、あなたの名前、聞いても良い? 私は此花美桜。普通に話しかけてくれたから、もしかしたら知ってるのかもしれないけど……」
「……え?」
何を言われているのか分からないまま、私はただ身を凍り付かせるしかなかった————。
先生や和幸さんも少しおかしいと感じ始めているららしく、此花さんの病室に出入りしているのをよく見かける。
その和幸さんともあれからたまに会話をするようになり、私はその中で此花さんが私と同い年だと知った。
会った時からずっと敬語を使われていたから、私はてっきり一、二歳下のような感覚になっていた。
なら別に敬語じゃなくても良かったのに。彼女が目覚めたらそれも言ってやろう。
また、病院の中を歩いていると、此花さんが意識不明になりなかなか目覚めない事について話している人をちらほら見るようになった。
普通なら一患者が病院内で話題になる事など無いはずだが、これは木花神社で巫女をしている彼女だからこそだろう。
私はそんな彼女を気にかけつつも、彼女が倒れた日から絵を描き始めた。
転院してきた初日に此花さんに声をかけられた談話室。そこから見える中庭の風景画だ。
しかしただその中庭を忠実に描くだけではなく、私はその絵に、まだ咲いていない桜を咲かせることにした。
そのまま花の無い風景を描くのは寂しい気がしたし、此花さんに見てもらうにあたって、彼女の名前にもある桜が相応しいと思ったからである。
まぁ私はこの場所で咲く桜をまだ見たことが無いため、想像で描くことになるが。
ただ、想像でしか描くことの出来ない華やかさという物もある。私はそれを最大限に活かして見せよう。私にはその力がある。
——そう思い筆を滑らせる私の心には、久しぶりに絵を描く、楽しさ、のようなものが広がっていた。
彼女が倒れてから丸三日あったこともあり、今では下絵もとうに終わり、私は談話室で絵の具による着色作業の最終段階に入っていた。
「……真璃」
後ろから名前を呼ばれて驚いて椅子を鳴らして振り返る。……そこには、信じられない物を見るように目を見張るお母さんが立っていた。
「え……。さっき帰ったんじゃ……」
私は思わずそんな事を呟いてしまう。
……実は、私はこの絵を描いていることを両親には秘密にしていた。
病気になってからというもの。私は散々「もうどうでもいい」やら「もう絵なんて描かない」やらと両親に当たり散らしていたため、今更絵を描いている事を知られるのが、なんとなくばつが悪い気がしたからだ。
両親は毎日来るわけではないし、来ても一日中いるわけでもないので、知られないように立ち回るのはさほど難しくは無かった。
今日だって、昼食後にお見舞いに来たお母さんが帰るのを見届けてから、この談話室に足を運んだのに。……さすがに戻って来るとは思っていなかった。
「……絵を、描いてるの?」
震える声で聞きながら、お母さんが歩いてくる。
私はお母さんの顔を見ることが出来ず、目を逸らしたまま頷く。
そんな私の元まで歩み寄ったお母さんは、ゆっくり、私をその胸に抱き寄せた。
「そっか……。そっかぁ……」
抱かれていて顔は見れないが、お母さんその声は、心から喜びで満たされたような、そんな声。
きっと安心した笑顔を浮かべているのだろうと分かった。
「美桜ちゃんに、見せるのね?」
「……うん」
お母さんの質問に、今度はしっかり声を出して答える。
「美桜ちゃんに、お礼言わなきゃ。……真璃が大好きな絵を、また描かせてくれてありがとうって」
「……やめてよ。多分、これっきりだから」
「それでもよ」
言いながら、お母さんの私を抱く腕に力がこもる。お母さんの声がくぐもってきているのが分かった。
「だって、真璃が絵を描く姿なんて、もう見れないんじゃないかって思ってたから……」
「……何泣きそうになってるの。こんなことで」
「嬉しいんだもの。しょうがないでしょ……」
涙声になっていくお母さんの腕の温かさを感じながら。
私は静かに、お母さんの背中に手を回し返していた。
◆ ◆ ◆ ◆
翌日の午後。何かのタイミングが重なったのか、めずらしく私しかいない談話室で、私は着色による微調整を続けていた。
中央に描かれた大きな桜の桃色を生かすように、色を配置していく。
この段階まできたらもう談話室まで足を運ぶ必要もないのだが、なんとなくここで描くのが落ち着くようになってしまった。此花さんに絵を教える時も大体ここだったし。
……絵はもう完成していると言って差し支えない。この微調整は、本当に重箱の隅をつつくような作業だ。
いつになったら目を覚ますんだ、あの子は。 あれだけ私の絵を見たい見たいと言っておきながら、何を呑気に寝ているのか。
そんな事を思いながら私は次はどこに手を加えようかと考える。
——その時。
ふと顔を上げてガラス張りになっている窓を見ると、そこに見覚えのある女の子が映りこんでいた。
とっさに振り返る。
談話室の入り口。そこからこちらをじっと見つめる、此花さんがいた。
私は、すぐに声が出なかった。
転院してきてからなんだかんだ毎日顔を合わせていた彼女との五日ぶりの再会。
どう声をかけようものかと考えを巡らせたが、結局私はいつも通りの様子で会話することを選んだ。
スケッチブックを机の上に伏せて、私は口を開く。
「遠くからじっと見るのやめてって、私言ったわよね」
少し距離のある此花さんに聞こえるように言うと、彼女はビクッと肩を震わせて、こちらにおずおずと近寄ってきた。
私の目の前まで来た此花さんを見る。どことなく緊張しているようだ。
あちらも久しぶりに会う私との会話に尻込みしているのだろうか。
「聞いたわよ。あなた、私と同い年なんだってね。だったら敬語なんて使う必要無いじゃない。普通で良いわよ」
「え? えっと……、うん……?」
そう言葉を投げると、此花さんは困惑した表情を見せたが、私は構わず続けた。
「……私、絵を描いたわ。あなたに見せるために」
「私に、見せるため……?」
「そう」
言いながら、スケッチブックに手を置く。
「……私ね、学校で酷い事をされてたの。なんでか分からないけど、私が絵を描くのが、気に入らない人たちがいたみたいでね。そのせいで友達だった子たちも私から離れて行って、私は一人になった。絵さえ描ければ良いって思ってたけど——、……それは自分にそう言い聞かせてただけで、私はきっと、寂しさを感じてたのね。その時の事を、夢で見るくらいに」
黙って聞いている此花さんに、私は話を続けた。
「そんな時に病気が分かって、私はその絵を描く意味すら失った気がしたの。友達も失って、絵を描く意味すら失って。私はもう絵は描かないことにした」
「そんな……」
此花さんは何かを言いたげに口を開いたが、私はそれをさらに続く言葉で制す。
「でも、あなたに見せるために、もう一度だけ絵を描いた。久しぶりに、楽しいって感じたわ。……だから、その。一応、感謝はしてるわ。この気持ちを思い出させてくれて」
そこまで言って、私は伏せられていたスケッチブックを裏返す。
そして、そこに描いた桜の咲きほこる中庭の風景画を、此花さんの目の前に突き出した。
「————うわぁ……」
此花さんは目を見開いて、感嘆の声を漏らす。
彼女はスケッチブックを手に取ると、食い入るようにしばらく見つめた後、そのまま呟くような声を発した。
「友達とか……、理由とか……」
「え?」
思わず聞き返すと、此花さんはがばっとスケッチブックから顔を上げて、私の手を掴み、顔を寄せてくる。
「友達とか、理由とか……! そんなの気にする必要ないじゃん! あなたの絵は凄く綺麗なんだから。友達が欲しいなら私がなるし、絵を描く理由が欲しいなら私が見たいって理由があるよ。あなたが絵をやめちゃうのは、絶対勿体ないよ!」
——天真爛漫な笑顔が、私を見ていた。
花が咲いたような。
それこそ、美しい桜が咲き誇るような。
私の意地になっていた心を溶かすような温度。
彼女の言葉と笑顔には不思議な力が宿っているようだった。
——そしてきっとそれは、ずっと私が言われたかった言葉に違いなかったのだ。
……いつの間にか、私の頬には、涙が伝っていた。
でも、いつもの冷たさは感じない。
……温かい涙もあることを、私は初めて知った。
「だ、大丈夫!?」
私の涙を見て慌てる此花さんに、私は頷く。
「大丈夫……。これは……、嬉しいのよ」
私の涙がおさまるまで、此花さんは私の肩に手を置いてくれていた。
これからもまた、此花さんとの日常が続く。
絵を教えて、私もたまに絵を手伝ったりして。
いつか彼女は退院するだろうけど、それまではこのままの関係でいられると。
その時私はそう思っていた。
涙がおさまった私に、彼女が言い放った言葉を聞くまでは。
「あの、今更だけど、あなたの名前、聞いても良い? 私は此花美桜。普通に話しかけてくれたから、もしかしたら知ってるのかもしれないけど……」
「……え?」
何を言われているのか分からないまま、私はただ身を凍り付かせるしかなかった————。
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