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【省吾が聖人で田辺さんがおまけだったらIF】①
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「おお! 聖女様を無事に召喚することが出来ましたぞ!」
そう言ってうちらの前に現れたのは、腰まではありそうな程長く伸ばした白髪のお爺さんで、白くて綺麗な服を着ていることから、それなりに偉い人なんだってことは分かる。
それから――。
うちが腕を掴んでるのは北川だけど――北川の反対側の腕を掴んでいるイケメンは誰っ!? イケメンは最初、うちのの腕を掴んでたはずなのに、いつの間にか北川の腕を掴んでる。キラキラした金髪に碧の瞳で、見るからに王子って感じのイケメン――。北川の腕を離すまいって感じにずっと掴んでて離さない。
白髪のお爺さんが自己紹介を始めた。この『何とか神殿』の神殿長で偉いんだって――。何か神殿の名前を言ってたけど、発音が難しくて聞き取れなかった。神殿長は『聖女様』って言ってたから、もしかしてうちがそうなのかな?
「はあっ!? 聖女って何!? 北川――うちらどうなるの?」
パニックで叫ばずにはいられない! 日直の時に少し喋るくらいであんまり接点ないけど、北川に縋るしかない……。こんな訳の分からない状況なのに妙に落ち着いた北川は、ちょっとだけ頼もしく見えたりして――。
取り合えず北川に落ち着くように言われたから、大人しく神殿長の話を聞くことにした。まずはこういう時は状況を把握するのが大切なんだって。
応接室みたいなところに案内されたんだけど――相変わらず北川の腕はなぜだかずっと王子様っぽいイケメンに掴まれたまま……。ちょっと冷静になれば、これってすごい状況だよね。北川って長い前髪で目が隠れてるから、どんな顔をしてるか分かんないけど、鼻筋は通ってるし、唇だって下品な大きさじゃなくって丁度いい。もしかしたら隠れイケメンの可能性も――。そうなると、きらきらイケメン × 隠れイケメン……。うふふっ……。美味しいんじゃなぁい? 何か妄想が捗る~ww
当然の様にソファではイケメンは北川の隣に座ってるし! うちは少しだけ落ち着いてきたから、北川の腕から手を離して、イケメンとうちで北川を挟む形で座った。
話の内容は本当に漫画の世界みたいで感動‼ 簡単に説明すると、ここは剣と魔法の世界で、魔王復活により世界が瘴気で溢れそうになっているから、異世界より召喚された聖女様が祈りを捧げて瘴気を祓って、勇者と一緒に魔王討伐の旅に出る――。こんな感じのありきたりな話らしい。
「うちが魔王とかいう奴の討伐に行くの? あり得ないんだけど! だってうちはただの女子高生だよ!?」
いきなりそんなことを言われたって受け入れられるはずがないじゃん! そう思って神殿長に喰ってかかるけど――。
「神託では『聖女様』と伺っておりましたが、どうやら『聖人様』であったようです。お嬢さんではなく、そちらの方から神聖な力を感じます」
――。北川が『聖人』ってやつなの? ってことは、うちはモブってやつじゃん?
ずっと黙っていたイケメンが口を開く。
「わたしはヴァイツェンブロート国第三王子レオンハルト=ヴァイツェンブロートと申します。聖女召喚において聖人様をこの世界に導きし者です」
やっぱりイケメンは王子様だったみたい。それでどうやらこの王子様は、魔力が高いから異世界に通じた魔法陣から聖女を引っ張る役目を担っていたらしい。そんで勿論この王子様も、予想通り魔王討伐のメンバーなんだって。自己紹介してくれて、何か色々喋ってるけど――ずっと北川の腕を掴んだままで、北川の目を見ながら話してるっww 照れてんのかしらないけど、王子様のこと軽く睨みつけてるww でも王子様、頬を染めて目を逸らしてるし! 可愛いかよっ!?
「レオンハルト殿下からお話がありました通り、これからショウゴ様は聖人の力の使用方法などをこの神殿で学んでいただくことになります――」
神殿長がまた北川に向かって説明を始めたけど、うちはどっからどう見ても部外者な訳で、一緒に話を聞いていて良いのかな? 結構国家機密的な内容なんじゃないの? 口を挟むのもアレだとは思うけど、このままここにいるのもどうかと思うし、うち必要なくない? しかもやっぱりというか――召喚は一方的なもので、元の世界に帰ることが出来ないからこの世界で生きるしかなくって、その自分も生きて行く世界が危機に陥っているのだから、勇者と共に魔王を打ち滅ぼして住み良い世界にしてくださいって。マジ他力本願。
うちが聖人? いや女だから聖女か? まあ、ソレだったら急にこんなこと言われたら一回はブチギレるかも――。元の世界に戻れないってだけでも許すまじなのに、勝手に使命を背負わされるとか有り得ないし! 北川は大人しくしてるけど、素直に受け入れられたのかな?
うちは最初は静かに神殿長の話を聞いてたけど、チラチラ王子様と北川のことを観察してみる。北川は気にしないようにしてるけど、これだけキラキラしている王子様なんだもん、変に意識しないようにしてるのかも――。それにこういう話の定番と言えば、王子様とのラブロマンスで決まりじゃない? どっからどうみてもBLっぽいけどww ああ、ワクワクする! うちは部外者だし、部屋から出ていくのが良いかもだけど、生でBLを拝める機会なんてそうそうないじゃん? 正直難しい話をされても、当事者じゃないから理解しようって気も起きないんだけど、この二人は見ていたい! もしかして、討伐メンバーでBLハーレムっていう展開とかあったりしてww でもうちの推しは、やっぱり王子様と結ばれるハッピーエンドなんだなぁ。ハーレムでの総受けも良いけど、うち的には主人公が誰か一人と添い遂げる純愛モノが大好物なの! 複数はちょっと苦手だし、下品な言い方すれば一棒一穴が良い! 北川はお姫様じゃないけど、主人公が結ばれるのはやっぱり王子様が一番似合うと思うし、是非ともこのままくっついて欲しいな。
そう言ってうちらの前に現れたのは、腰まではありそうな程長く伸ばした白髪のお爺さんで、白くて綺麗な服を着ていることから、それなりに偉い人なんだってことは分かる。
それから――。
うちが腕を掴んでるのは北川だけど――北川の反対側の腕を掴んでいるイケメンは誰っ!? イケメンは最初、うちのの腕を掴んでたはずなのに、いつの間にか北川の腕を掴んでる。キラキラした金髪に碧の瞳で、見るからに王子って感じのイケメン――。北川の腕を離すまいって感じにずっと掴んでて離さない。
白髪のお爺さんが自己紹介を始めた。この『何とか神殿』の神殿長で偉いんだって――。何か神殿の名前を言ってたけど、発音が難しくて聞き取れなかった。神殿長は『聖女様』って言ってたから、もしかしてうちがそうなのかな?
「はあっ!? 聖女って何!? 北川――うちらどうなるの?」
パニックで叫ばずにはいられない! 日直の時に少し喋るくらいであんまり接点ないけど、北川に縋るしかない……。こんな訳の分からない状況なのに妙に落ち着いた北川は、ちょっとだけ頼もしく見えたりして――。
取り合えず北川に落ち着くように言われたから、大人しく神殿長の話を聞くことにした。まずはこういう時は状況を把握するのが大切なんだって。
応接室みたいなところに案内されたんだけど――相変わらず北川の腕はなぜだかずっと王子様っぽいイケメンに掴まれたまま……。ちょっと冷静になれば、これってすごい状況だよね。北川って長い前髪で目が隠れてるから、どんな顔をしてるか分かんないけど、鼻筋は通ってるし、唇だって下品な大きさじゃなくって丁度いい。もしかしたら隠れイケメンの可能性も――。そうなると、きらきらイケメン × 隠れイケメン……。うふふっ……。美味しいんじゃなぁい? 何か妄想が捗る~ww
当然の様にソファではイケメンは北川の隣に座ってるし! うちは少しだけ落ち着いてきたから、北川の腕から手を離して、イケメンとうちで北川を挟む形で座った。
話の内容は本当に漫画の世界みたいで感動‼ 簡単に説明すると、ここは剣と魔法の世界で、魔王復活により世界が瘴気で溢れそうになっているから、異世界より召喚された聖女様が祈りを捧げて瘴気を祓って、勇者と一緒に魔王討伐の旅に出る――。こんな感じのありきたりな話らしい。
「うちが魔王とかいう奴の討伐に行くの? あり得ないんだけど! だってうちはただの女子高生だよ!?」
いきなりそんなことを言われたって受け入れられるはずがないじゃん! そう思って神殿長に喰ってかかるけど――。
「神託では『聖女様』と伺っておりましたが、どうやら『聖人様』であったようです。お嬢さんではなく、そちらの方から神聖な力を感じます」
――。北川が『聖人』ってやつなの? ってことは、うちはモブってやつじゃん?
ずっと黙っていたイケメンが口を開く。
「わたしはヴァイツェンブロート国第三王子レオンハルト=ヴァイツェンブロートと申します。聖女召喚において聖人様をこの世界に導きし者です」
やっぱりイケメンは王子様だったみたい。それでどうやらこの王子様は、魔力が高いから異世界に通じた魔法陣から聖女を引っ張る役目を担っていたらしい。そんで勿論この王子様も、予想通り魔王討伐のメンバーなんだって。自己紹介してくれて、何か色々喋ってるけど――ずっと北川の腕を掴んだままで、北川の目を見ながら話してるっww 照れてんのかしらないけど、王子様のこと軽く睨みつけてるww でも王子様、頬を染めて目を逸らしてるし! 可愛いかよっ!?
「レオンハルト殿下からお話がありました通り、これからショウゴ様は聖人の力の使用方法などをこの神殿で学んでいただくことになります――」
神殿長がまた北川に向かって説明を始めたけど、うちはどっからどう見ても部外者な訳で、一緒に話を聞いていて良いのかな? 結構国家機密的な内容なんじゃないの? 口を挟むのもアレだとは思うけど、このままここにいるのもどうかと思うし、うち必要なくない? しかもやっぱりというか――召喚は一方的なもので、元の世界に帰ることが出来ないからこの世界で生きるしかなくって、その自分も生きて行く世界が危機に陥っているのだから、勇者と共に魔王を打ち滅ぼして住み良い世界にしてくださいって。マジ他力本願。
うちが聖人? いや女だから聖女か? まあ、ソレだったら急にこんなこと言われたら一回はブチギレるかも――。元の世界に戻れないってだけでも許すまじなのに、勝手に使命を背負わされるとか有り得ないし! 北川は大人しくしてるけど、素直に受け入れられたのかな?
うちは最初は静かに神殿長の話を聞いてたけど、チラチラ王子様と北川のことを観察してみる。北川は気にしないようにしてるけど、これだけキラキラしている王子様なんだもん、変に意識しないようにしてるのかも――。それにこういう話の定番と言えば、王子様とのラブロマンスで決まりじゃない? どっからどうみてもBLっぽいけどww ああ、ワクワクする! うちは部外者だし、部屋から出ていくのが良いかもだけど、生でBLを拝める機会なんてそうそうないじゃん? 正直難しい話をされても、当事者じゃないから理解しようって気も起きないんだけど、この二人は見ていたい! もしかして、討伐メンバーでBLハーレムっていう展開とかあったりしてww でもうちの推しは、やっぱり王子様と結ばれるハッピーエンドなんだなぁ。ハーレムでの総受けも良いけど、うち的には主人公が誰か一人と添い遂げる純愛モノが大好物なの! 複数はちょっと苦手だし、下品な言い方すれば一棒一穴が良い! 北川はお姫様じゃないけど、主人公が結ばれるのはやっぱり王子様が一番似合うと思うし、是非ともこのままくっついて欲しいな。
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