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再会③
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「あんな娼婦のような女に騙された私が愚かだった。身持ちの固いアンジェリカこそ信頼に値する存在だったと言うのに――」
保護してくれた教会に、異世界に追放した私を連れ戻して結婚すれば、国王陛下にも侯爵家にも許しを得ることが出来る。そして許しを得られれば再び王族に戻ることが出来るだろうと言われたらしく、私を転移させた日にちと時間を待って、今度は自ら転移するべく準備をしていたのだそう。
ネトリ男爵令嬢に騙されてしまった殿下には少しだけ同情してしまうけれど、私を裏切って一方的に異世界に放り出したことを許すことは出来ない。
それに私にはもうケビンがいる。ケビンの後ろから前に進み、覚悟を決めて向き合う。これは私が乗り越えなくてはならないことだから。
「ピエール殿下、私にはもう既に愛する夫がおります。貴方と一緒に元の世界に戻るつもりはありません。この世界にたった一人で放り出された私を救い支えてくれた彼と共に生きることを決めたのです」
私がそう言うと、ケビンは私の前に進み出て再び殿下から隠してくれたので、今彼がどのような表情をしているのかは分からなかったけれど、低く重い声で恨み言を言うのが聞こえた。
「――アンジェリカ、貴様も私を裏切ると言うのか……」
「先に裏切ったのは貴殿であろう? 婚約者を一方的に身一つで異世界に転移させるなど、人の心を持った人間のすることではない。彼女は俺の妻だ。これ以上妻に絡むようなら俺は容赦はしない」
ケビンがそう言った瞬間に、魔法がぶつかり合ったような衝撃が響き、私の結界の周りの地面が陥没した。殿下が重力の魔法でケビンと私を押し潰そうとしたのを、同等の魔法で跳ねのけたらしい。殿下は叫びながらケビンに切り掛かった。しかしケビンは簡単にその剣を受け流し、反対に殿下の首元に剣先を突きつけた。
あっという間の出来事だった。
「アンジェリカをこの世界に寄越してくれたことには感謝する。貴殿に女を見る目がなかったことを恨むのだな」
地面に仰向けで倒れて剣を突きつけられている殿下は勝てないことを察したのか、手にしていた剣から手を離し大きな声で泣き叫んだ。
――元の世界に私を伴わずに一人で戻っても居場所などないと。
それなら今ここで殺してくれと言う殿下の叫びは、悲痛で私の心も締め付けられた。
裏切られたとはいえ、かつては生涯を共に過ごすのだと心を寄せていた相手なのだから。
「惨めな私を哀れと思うなら、今すぐにこの首を切り落としてくれ!」
ケビンは剣を振り上げると、迷うことなく力いっぱい殿下に向かって振り下ろした。『ガツン』と鈍い音を立てた剣は、殿下の首の真横に勢いよく突き刺さった。
ケビンが殿下のことを本当に殺すとは思っていなかったけれど、私はあまりの衝撃に思わず小さく悲鳴を上げてしまった。
「貴殿は今ここで死んだ。この世界では貴殿は王族でも貴族でもない。貴殿はこれからどうしたい?」
突き刺さった剣をそのままに、ケビンは殿下にそう訊ねた。
茫然と真横に突き刺さった剣を見詰めていた殿下は、ハラハラと涙を流すと私に謝罪の言葉を口にした。
「アンジェリカ、すまなかった」
長年第二王子妃に相応しくあるために努力を惜しまず献身的に支えてくれていたことに気付きながらも、労わることも労うこともせずに、当たり前の務めだと私のことを軽んじていたこと。貴族の令嬢として身持ちが固いということは素晴らしく誇れることだというのに、勝手に不満を感じた自分が愚かだったと――。
「こんな私の婚約者でいてくれてありがとう。アンジェリカは心から愛し合える相手を見つけることが出来たのだな」
涙と共に憑き物が落ちたように落ち着いた表情を浮かべた殿下は、ゆっくり起き上がり地面に座り込むとそう言った。そして許されるのならばこの世界で一からやり直したいと呟いた。
その様子を見たケビンは、それならばと口を開いた。
異世界転移の魔法は、元の世界では王族のみが使うことの出来た魔法で私は使うことが出来ない。
ケビンの研究で、私の私物を通じて元の世界に戻る魔術は生み出されたけれど一方通行のもの。殿下の使う魔法とは理論も規模も違うため、研究に協力して欲しいとのことだった。
それを聞いた殿下は、ついさっきまで自分の妻を異世界に連れ去ろうとしていた相手によくそんな提案が出来るものだと少し呆れたように言って小さく笑った。
魔術に関して研究馬鹿なケビンは、すぐにでも国王陛下に事情を話してピスタチオ家遠縁の魔術師として研究チームに加えてもらえるように取り図るつもりだそうだ。
「遠縁といっても貴族の地位を与えることは出来ないがそれでも良かったらどうだろうか?」
「アンジェリカ、君の夫は随分お人好しなのだな。私は君さえよければこの話を受けたいと思っている」
殿下はネトリ男爵令嬢と関わり合いになる前は、魔術や剣術の鍛錬を欠かすこともなく、第二王子として国のために公務に取り組み、努力を怠ることなどなかったことを知っていたはずなのに、私もまた殿下を労うことはなかったのだと気が付いた。
自分ばかりが頑張っているような気がしていたけれど、殿下もまたその地位に相応しくあるように努力をしていたというのに。私たちは長い間すれ違っていたのだなと改めて思う。ネトリ男爵令嬢がいてもいなくても、私たちはお互いを顧みる努力を怠っていたのだから通じ合えるはずがなかったのだ。殿下が謝ってくれたのだから、私も謝らなければならない。
「殿下、私の方こそ申し訳ありませんでした。王子妃に相応しい人物であるように少しムキになってしまっていて、私も殿下のことを労わって来ていませんでした……」
「もう良いんだ。アンジェリカとはこうなる運命だったのだろう」
本来真面目なピエール様であればケビンの研究にも付いて行くことが出来るだろう。
「私は殿下の再出発を応援したいと思っております」
私もまた、一年前の婚約破棄から真の意味で解放された。この世界で私はケビンの妻として、殿下は魔術師としてそれぞれ新たな人生を歩むことになる――。
「それから、もう私は王位を剥奪され平民の身分なのだからこの世界ではただのピエールだ。殿下と呼ばずピエールと呼んで欲しい」
「はい。ピエール様」
泣きそうになるのを堪えて笑顔を意識してそう答えると、ピエール様は「様も要らない」と仰ったけれど、私は様を外すことは出来そうもないのでそこは譲歩してもらうしかない。
「ではピエール、これから頼んだぞ」
ケビンはピエール様と固い握手を交わして、早速魔術の話に花を咲かせていた。
ケビンは本当に魔術馬鹿だなあ。そんなところも大好きなんだけど――。
その日から私たちの元いた世界の魔法の研究も始まり、数年後にはこの国の魔法と組み合わせることで新たな国防システムを考案することが出来たりと、二人の研究が国の要になるのはまた別のお話――。
保護してくれた教会に、異世界に追放した私を連れ戻して結婚すれば、国王陛下にも侯爵家にも許しを得ることが出来る。そして許しを得られれば再び王族に戻ることが出来るだろうと言われたらしく、私を転移させた日にちと時間を待って、今度は自ら転移するべく準備をしていたのだそう。
ネトリ男爵令嬢に騙されてしまった殿下には少しだけ同情してしまうけれど、私を裏切って一方的に異世界に放り出したことを許すことは出来ない。
それに私にはもうケビンがいる。ケビンの後ろから前に進み、覚悟を決めて向き合う。これは私が乗り越えなくてはならないことだから。
「ピエール殿下、私にはもう既に愛する夫がおります。貴方と一緒に元の世界に戻るつもりはありません。この世界にたった一人で放り出された私を救い支えてくれた彼と共に生きることを決めたのです」
私がそう言うと、ケビンは私の前に進み出て再び殿下から隠してくれたので、今彼がどのような表情をしているのかは分からなかったけれど、低く重い声で恨み言を言うのが聞こえた。
「――アンジェリカ、貴様も私を裏切ると言うのか……」
「先に裏切ったのは貴殿であろう? 婚約者を一方的に身一つで異世界に転移させるなど、人の心を持った人間のすることではない。彼女は俺の妻だ。これ以上妻に絡むようなら俺は容赦はしない」
ケビンがそう言った瞬間に、魔法がぶつかり合ったような衝撃が響き、私の結界の周りの地面が陥没した。殿下が重力の魔法でケビンと私を押し潰そうとしたのを、同等の魔法で跳ねのけたらしい。殿下は叫びながらケビンに切り掛かった。しかしケビンは簡単にその剣を受け流し、反対に殿下の首元に剣先を突きつけた。
あっという間の出来事だった。
「アンジェリカをこの世界に寄越してくれたことには感謝する。貴殿に女を見る目がなかったことを恨むのだな」
地面に仰向けで倒れて剣を突きつけられている殿下は勝てないことを察したのか、手にしていた剣から手を離し大きな声で泣き叫んだ。
――元の世界に私を伴わずに一人で戻っても居場所などないと。
それなら今ここで殺してくれと言う殿下の叫びは、悲痛で私の心も締め付けられた。
裏切られたとはいえ、かつては生涯を共に過ごすのだと心を寄せていた相手なのだから。
「惨めな私を哀れと思うなら、今すぐにこの首を切り落としてくれ!」
ケビンは剣を振り上げると、迷うことなく力いっぱい殿下に向かって振り下ろした。『ガツン』と鈍い音を立てた剣は、殿下の首の真横に勢いよく突き刺さった。
ケビンが殿下のことを本当に殺すとは思っていなかったけれど、私はあまりの衝撃に思わず小さく悲鳴を上げてしまった。
「貴殿は今ここで死んだ。この世界では貴殿は王族でも貴族でもない。貴殿はこれからどうしたい?」
突き刺さった剣をそのままに、ケビンは殿下にそう訊ねた。
茫然と真横に突き刺さった剣を見詰めていた殿下は、ハラハラと涙を流すと私に謝罪の言葉を口にした。
「アンジェリカ、すまなかった」
長年第二王子妃に相応しくあるために努力を惜しまず献身的に支えてくれていたことに気付きながらも、労わることも労うこともせずに、当たり前の務めだと私のことを軽んじていたこと。貴族の令嬢として身持ちが固いということは素晴らしく誇れることだというのに、勝手に不満を感じた自分が愚かだったと――。
「こんな私の婚約者でいてくれてありがとう。アンジェリカは心から愛し合える相手を見つけることが出来たのだな」
涙と共に憑き物が落ちたように落ち着いた表情を浮かべた殿下は、ゆっくり起き上がり地面に座り込むとそう言った。そして許されるのならばこの世界で一からやり直したいと呟いた。
その様子を見たケビンは、それならばと口を開いた。
異世界転移の魔法は、元の世界では王族のみが使うことの出来た魔法で私は使うことが出来ない。
ケビンの研究で、私の私物を通じて元の世界に戻る魔術は生み出されたけれど一方通行のもの。殿下の使う魔法とは理論も規模も違うため、研究に協力して欲しいとのことだった。
それを聞いた殿下は、ついさっきまで自分の妻を異世界に連れ去ろうとしていた相手によくそんな提案が出来るものだと少し呆れたように言って小さく笑った。
魔術に関して研究馬鹿なケビンは、すぐにでも国王陛下に事情を話してピスタチオ家遠縁の魔術師として研究チームに加えてもらえるように取り図るつもりだそうだ。
「遠縁といっても貴族の地位を与えることは出来ないがそれでも良かったらどうだろうか?」
「アンジェリカ、君の夫は随分お人好しなのだな。私は君さえよければこの話を受けたいと思っている」
殿下はネトリ男爵令嬢と関わり合いになる前は、魔術や剣術の鍛錬を欠かすこともなく、第二王子として国のために公務に取り組み、努力を怠ることなどなかったことを知っていたはずなのに、私もまた殿下を労うことはなかったのだと気が付いた。
自分ばかりが頑張っているような気がしていたけれど、殿下もまたその地位に相応しくあるように努力をしていたというのに。私たちは長い間すれ違っていたのだなと改めて思う。ネトリ男爵令嬢がいてもいなくても、私たちはお互いを顧みる努力を怠っていたのだから通じ合えるはずがなかったのだ。殿下が謝ってくれたのだから、私も謝らなければならない。
「殿下、私の方こそ申し訳ありませんでした。王子妃に相応しい人物であるように少しムキになってしまっていて、私も殿下のことを労わって来ていませんでした……」
「もう良いんだ。アンジェリカとはこうなる運命だったのだろう」
本来真面目なピエール様であればケビンの研究にも付いて行くことが出来るだろう。
「私は殿下の再出発を応援したいと思っております」
私もまた、一年前の婚約破棄から真の意味で解放された。この世界で私はケビンの妻として、殿下は魔術師としてそれぞれ新たな人生を歩むことになる――。
「それから、もう私は王位を剥奪され平民の身分なのだからこの世界ではただのピエールだ。殿下と呼ばずピエールと呼んで欲しい」
「はい。ピエール様」
泣きそうになるのを堪えて笑顔を意識してそう答えると、ピエール様は「様も要らない」と仰ったけれど、私は様を外すことは出来そうもないのでそこは譲歩してもらうしかない。
「ではピエール、これから頼んだぞ」
ケビンはピエール様と固い握手を交わして、早速魔術の話に花を咲かせていた。
ケビンは本当に魔術馬鹿だなあ。そんなところも大好きなんだけど――。
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