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第九幕 転生歌姫の学園生活
第九幕 7 『クラブ見学4』
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さて、次は訓練場で武術クラブと攻撃魔法研究会かな?
屋外の演習場も合わせていくつかのクラブがシェアしているみたい。
最初に『武術クラブ』を見に行くことに。
ここの見学を希望したのはルシェーラとメリエルちゃんだけど、私やシフィルも興味はある。
レティとステラはあまり興味は無いみたい。
訓練場の武術クラブが集まっているところには、ガタイの良い男子学生がズラリ…
女子もいるが、その数は男子に比べると少ないね。
だからなのか、私達が近づいていくと色めき立つのが分かった。
(お、おい…!カティア様だぞ!)
(おお…!武術クラブに来てくださるのか!?)
(お友達の皆さんも凄い美少女揃いじゃないか!)
…などと、先輩や新入生たちからも囁きが聞こえる。
いやまあ…男所帯のところに、こんな美少女(自分で言う)たちが来るのが嬉しいのは分かるけどね。
君たち、目が血走ってて怖いんだよ。
そして、新入生の中に一人だけ見知った顔がいるのに気付いた。
「あ、ガエル君!もうここに入部を決めたの?」
「ああ。カティアさ…んも武術クラブに?」
「カティアで良いよ。私は友達の付き添い。興味はあるけど、他にも入りたいところがあるからね」
「そうか…授業以外でも手合わせできるかと期待したのだがな。残念だ」
ほら、やっぱり戦闘脳なんだよ、彼は。
だからニヤニヤしないのっ!
すると、ルシェーラがボソッと呟いた。
「……さっきはカイト様がいなくて寂しいと泣いてましたからね。心の隙を突かれて、変な男性に引っかからなければ良いのですが…」
「はあっ!?まさか、お酒飲んだ時にそんな事を!?」
「あ、ルシェーラちゃん、バラしちゃ駄目だよ」
「あら、私としたことが、つい。口止めはしてますわ…………それよりも」
いや、それよりもじゃないよっ!?
だが、私が真っ赤になってアワアワしてるのを尻目にルシェーラは話を進める。
どうやらガエル君に何か言いたいようだが…
「あなた、ガエルさん?どうやら相当腕に自信がお有りのようですけど…カティアさんとの手合わせを所望するなど、些か分不相応なのではありませんか?」
「む…」
「剣をお取りなさい。私がその鼻っ柱をへし折って差し上げますわ」
「ちょっと、ルシェーラ!?」
「ありゃ。結構喧嘩っ早いねルシェーラちゃんは」
「だ、大丈夫でしょうか…」
何だかおかしな方向に…
「はっはっは!!話は聞かせてもらった!なかなか骨がありそうな奴らだ!結構結構!」
その時、高らかな笑い声を轟かせて登場したのは…だぁれ?
「あなたは…」
「オレはこの武術クラブの部長をしている、ブレイデンという者だ。その勝負、オレが立ち会ってやろうではないか!」
「えと…止めないんですか?」
「ん?何故だ?ここは武術の腕を高めるために競い合う場だ。手合わせなど常日頃からやっているのだぞ」
…そりゃそうだ。
どうやら酔ったときの話を聞かされて動転していたらしい。
しかし、ルシェーラ対ガエル君か…
ふむ、中々面白そうな対戦ではある。
「よし、お前たち!そこの倉庫から好きな武器を選ぶといい!」
そうして、ルシェーラは普段使っているものに似た形の槍戦斧、ガエル君はこの間の試験で使ったのと同じ大剣をそれぞれ選んだ。
「ほう…そんな重量武器を扱えるのかね?」
「ええ、心配無用ですわ。…いえ、ちょっと軽すぎるかもしれませんわね」
「そうか。まぁ、木製だからそれは我慢してもらうしかないな」
(…まじかよ、あんな細腕で?)
(あんな美少女なのに………ギャップがたまらんな)
「かっこいい~!私もアレがいいなっ!」
「え!?…め、メリエルちゃんはもっと、こう…スマートな武器が良いんじゃない?レイピアとか…」
あんなの持たせたら、自爆して大怪我しそうだよ。
…ホントはリナ姉さんじゃなくてリル姉さんの系譜なんじゃないの?
「そうかな~?……ねえねえ、ルシェーラって強いの?」
「強いよ。冒険者のランクで言えば、Bの上位くらいの実力はあるね」
「へえ~…ガエル君は?」
「そうだね…能力だけなら、やっぱりBランクくらいはあると思う」
「じゃあ、互角ってこと?」
「いいえ。多分、十中八九はルシェーラが勝つね」
「なんで?二人とも同じくらいの強さなんでしょ?」
「勝負というのは能力だけで決まるものじゃないんだよ。相性とかもあるし…なによりも実戦経験が違うかな」
ガエル君は鍛錬は物凄い積んでるとは思うけど、実戦経験という点ではルシェーラの方が上だろうね。
メリエルちゃんに言った通り、戦いと言うのは能力はもちろん、実戦経験に基づく駆け引きとか戦闘勘みたいなものが結構重要な要素になる。
ガエル君は能力だけならBランク相当だと思うけど…例えば同じBランク相当の力を持つケイトリンやオズマには勝てないだろう。
ルシェーラに至っては、その実力は殆どAに近いし、実戦経験も急速に積んできた。
「へえ…強いとは思ってたけど、カティアにそこまで言わせる程なんだね」
私の見立てに、シフィルも感心する。
「うん。でも、今はルシェーラの方が上だと思うけど、あのガエル君も強くなると思うよ。何せ強さに対してかなり貪欲みたいだからね。…まあ、それはルシェーラも同じだけど」
それに、あの娘って見た目的には私達(メリエルちゃん除く)とそれほど歳が変わらないように見えるから忘れがちだけど…まだ13歳なんだよね。
伸びしろが凄く大きいと思うんだ。
さて、そんな話をしているうちに二人とも準備が整ったようだ。
ルシェーラは制服から運動服に着替えてる。
「では、二人とも準備はいいか?」
「…はい」
「ええ、いつでも大丈夫ですわ」
対峙する二人はお互い武器を構えて既に臨戦態勢。
やる気十分と言った感じだ。
「よろしい。では……はじめっ!!」
ルシェーラ VS ガエル
その戦いの火蓋が切られた!
屋外の演習場も合わせていくつかのクラブがシェアしているみたい。
最初に『武術クラブ』を見に行くことに。
ここの見学を希望したのはルシェーラとメリエルちゃんだけど、私やシフィルも興味はある。
レティとステラはあまり興味は無いみたい。
訓練場の武術クラブが集まっているところには、ガタイの良い男子学生がズラリ…
女子もいるが、その数は男子に比べると少ないね。
だからなのか、私達が近づいていくと色めき立つのが分かった。
(お、おい…!カティア様だぞ!)
(おお…!武術クラブに来てくださるのか!?)
(お友達の皆さんも凄い美少女揃いじゃないか!)
…などと、先輩や新入生たちからも囁きが聞こえる。
いやまあ…男所帯のところに、こんな美少女(自分で言う)たちが来るのが嬉しいのは分かるけどね。
君たち、目が血走ってて怖いんだよ。
そして、新入生の中に一人だけ見知った顔がいるのに気付いた。
「あ、ガエル君!もうここに入部を決めたの?」
「ああ。カティアさ…んも武術クラブに?」
「カティアで良いよ。私は友達の付き添い。興味はあるけど、他にも入りたいところがあるからね」
「そうか…授業以外でも手合わせできるかと期待したのだがな。残念だ」
ほら、やっぱり戦闘脳なんだよ、彼は。
だからニヤニヤしないのっ!
すると、ルシェーラがボソッと呟いた。
「……さっきはカイト様がいなくて寂しいと泣いてましたからね。心の隙を突かれて、変な男性に引っかからなければ良いのですが…」
「はあっ!?まさか、お酒飲んだ時にそんな事を!?」
「あ、ルシェーラちゃん、バラしちゃ駄目だよ」
「あら、私としたことが、つい。口止めはしてますわ…………それよりも」
いや、それよりもじゃないよっ!?
だが、私が真っ赤になってアワアワしてるのを尻目にルシェーラは話を進める。
どうやらガエル君に何か言いたいようだが…
「あなた、ガエルさん?どうやら相当腕に自信がお有りのようですけど…カティアさんとの手合わせを所望するなど、些か分不相応なのではありませんか?」
「む…」
「剣をお取りなさい。私がその鼻っ柱をへし折って差し上げますわ」
「ちょっと、ルシェーラ!?」
「ありゃ。結構喧嘩っ早いねルシェーラちゃんは」
「だ、大丈夫でしょうか…」
何だかおかしな方向に…
「はっはっは!!話は聞かせてもらった!なかなか骨がありそうな奴らだ!結構結構!」
その時、高らかな笑い声を轟かせて登場したのは…だぁれ?
「あなたは…」
「オレはこの武術クラブの部長をしている、ブレイデンという者だ。その勝負、オレが立ち会ってやろうではないか!」
「えと…止めないんですか?」
「ん?何故だ?ここは武術の腕を高めるために競い合う場だ。手合わせなど常日頃からやっているのだぞ」
…そりゃそうだ。
どうやら酔ったときの話を聞かされて動転していたらしい。
しかし、ルシェーラ対ガエル君か…
ふむ、中々面白そうな対戦ではある。
「よし、お前たち!そこの倉庫から好きな武器を選ぶといい!」
そうして、ルシェーラは普段使っているものに似た形の槍戦斧、ガエル君はこの間の試験で使ったのと同じ大剣をそれぞれ選んだ。
「ほう…そんな重量武器を扱えるのかね?」
「ええ、心配無用ですわ。…いえ、ちょっと軽すぎるかもしれませんわね」
「そうか。まぁ、木製だからそれは我慢してもらうしかないな」
(…まじかよ、あんな細腕で?)
(あんな美少女なのに………ギャップがたまらんな)
「かっこいい~!私もアレがいいなっ!」
「え!?…め、メリエルちゃんはもっと、こう…スマートな武器が良いんじゃない?レイピアとか…」
あんなの持たせたら、自爆して大怪我しそうだよ。
…ホントはリナ姉さんじゃなくてリル姉さんの系譜なんじゃないの?
「そうかな~?……ねえねえ、ルシェーラって強いの?」
「強いよ。冒険者のランクで言えば、Bの上位くらいの実力はあるね」
「へえ~…ガエル君は?」
「そうだね…能力だけなら、やっぱりBランクくらいはあると思う」
「じゃあ、互角ってこと?」
「いいえ。多分、十中八九はルシェーラが勝つね」
「なんで?二人とも同じくらいの強さなんでしょ?」
「勝負というのは能力だけで決まるものじゃないんだよ。相性とかもあるし…なによりも実戦経験が違うかな」
ガエル君は鍛錬は物凄い積んでるとは思うけど、実戦経験という点ではルシェーラの方が上だろうね。
メリエルちゃんに言った通り、戦いと言うのは能力はもちろん、実戦経験に基づく駆け引きとか戦闘勘みたいなものが結構重要な要素になる。
ガエル君は能力だけならBランク相当だと思うけど…例えば同じBランク相当の力を持つケイトリンやオズマには勝てないだろう。
ルシェーラに至っては、その実力は殆どAに近いし、実戦経験も急速に積んできた。
「へえ…強いとは思ってたけど、カティアにそこまで言わせる程なんだね」
私の見立てに、シフィルも感心する。
「うん。でも、今はルシェーラの方が上だと思うけど、あのガエル君も強くなると思うよ。何せ強さに対してかなり貪欲みたいだからね。…まあ、それはルシェーラも同じだけど」
それに、あの娘って見た目的には私達(メリエルちゃん除く)とそれほど歳が変わらないように見えるから忘れがちだけど…まだ13歳なんだよね。
伸びしろが凄く大きいと思うんだ。
さて、そんな話をしているうちに二人とも準備が整ったようだ。
ルシェーラは制服から運動服に着替えてる。
「では、二人とも準備はいいか?」
「…はい」
「ええ、いつでも大丈夫ですわ」
対峙する二人はお互い武器を構えて既に臨戦態勢。
やる気十分と言った感じだ。
「よろしい。では……はじめっ!!」
ルシェーラ VS ガエル
その戦いの火蓋が切られた!
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