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第十一幕 転生歌姫と迷宮の輪舞曲〈ロンド〉
第十一幕 プロローグ 『新年の始まり』
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季節は盛冬。
まだまだ寒い日が続いている。
私がレーヴェラントから帰国した数日後には新年を迎える事になる。
そして、イスパル王国では年が明けて直ぐに新年祭…武神本大祭が行われる。
それが終われば学園の冬休みも終わり新学期となる。
エーデルワイス歌劇団の公演再開もその頃だ。
年末年始は特に大きな行事もなく、人々は家でゆっくりと過ごしながら年の変わり目、新年の訪れを家族で祝うのが基本ではあるが、年越しには前世の初詣みたいに神殿にお参りする人も多い。
私も年が明けてから直ぐに神殿参りするつもりだ。
リル姉さんを始めとして神様方には本当にお世話になったからね。
今年の年越しはイスパル王家の人々と過ごすことになった。
父さんが今年が始めてなんだから、と言ってくれたんだけど、神殿参りしてからエーデルワイスの邸に顔を出すつもり。
「もうすぐ年明けですね。……ミーティア、大丈夫?クラーナも。無理して起きてなくても良いんだよ?」
二人とも今日は夜更しが許される日とあって、みんなと一緒に起きているんだと張り切っていたが、流石にお子様が起きているには辛い時間帯だろう。
「ふみゅ……だいじょうぶ…なの…」
「ふわぁ……だいじょうぶ…です…」
…あんまり大丈夫じゃなさそう。
まあ、眠ってしまったら寝室に運んでもらえば良いか。
「しかし…こうしてここで年越しを迎えるのは、不思議な感じだな…」
と、テオが感慨深げに言う。
そう、今回私と一緒に帰国したテオは、将来の王婿として既に家族の一員扱いとなってる。
王城にも彼の部屋が準備されて、私と同じようにエーデルワイスの邸と行ったり来たりしてる。
……もちろん、まだ私とは別の部屋だよ。
「私もだよ。去年の今頃は普通に平民として過ごしてたからねぇ…」
「ふふ…私達の家族が増えて嬉しいわ。ねぇ、あなた」
「ああ、そうだな。いままでは3人で過ごしてたからな。カティア、テオ、ミーティアと一挙に増えて賑やかになったな」
「クラーナも、おねえさまと、ミーティアちゃんと…テオおにいさまがきてくれてうれしいです!」
私達の会話に、少し目が覚めたクラーナが嬉しそうに言う。
ミーティアは辛うじてまだ起きてるが、うつらうつらとしていて、もう時間の問題かもしれない…
神殿参りは絶対行く、と言ってたけど。
時刻はもう深夜。
家族で過ごしているリビングに備え付けの時計の針が、あともう少しで日付が変わることを示している。
そして…
ゴーン……ゴーン……
遠くから重く響く鐘の音が聞こえてきた。
新たな年の始まりが告げられたのだ。
「また新たな年の始まりを平穏に過ごせることに感謝し、偉大なる神々に祈りを捧げる」
家長である父様の祈りの言葉に合せて、皆が手を組み瞑目してそれぞれ祈りを捧げる。
これは庶民も貴族も王族も同じ、この大陸の人々の古くからの習慣である。
そして、祈りが終わると、皆で新年の訪れを慶び今年最初の挨拶をする。
「「「おめでとうございます!今年もよろしくお願いします!」」」
「うわ~……流石に王都の神殿初参りは凄いね…」
「ああ、凄い人出だな…ミーティア、クラーナ、護衛が付いてるとは言え、迷子にならないようにしっかりと手を繋いでるんだぞ」
「「はい!」」
年が明けて暫くは家族で過ごしていたが、今はこうして神殿参りへと向かっている。
相当な混雑となるので馬車ではなく徒歩だ。
今も神殿に向かう街路は多くの人で賑わっているが、前世の初詣の混雑に比べたら余程マシである。
だが、この賑わいは武神祭が終わるまで続くことだろう。
既に多くの露店も出ていて、そこかしこで呼び込みとお客さんの楽しそうな声が上がっているのも、活気があふれる要因となっていた。
流石に父様母様は来ていない。
本来であれば私達だって早々気軽に出歩くものではないけど…まぁ、今更だね。
地味な格好はしてるが、気付く人は気付くので私達が通ると少し騒ぎになる。
一応今回は護衛騎士に囲まれてるので揉みくちゃにされるということはないが、普段よりは距離が近い感じになっている。
私としてはこの独特な雰囲気との一体感が得られるのが良いと思うのだが。
そうして、私達は人の流れに乗って普段よりゆっくり歩きながら、エメリール神殿総本山へと向かうのだった。
まだまだ寒い日が続いている。
私がレーヴェラントから帰国した数日後には新年を迎える事になる。
そして、イスパル王国では年が明けて直ぐに新年祭…武神本大祭が行われる。
それが終われば学園の冬休みも終わり新学期となる。
エーデルワイス歌劇団の公演再開もその頃だ。
年末年始は特に大きな行事もなく、人々は家でゆっくりと過ごしながら年の変わり目、新年の訪れを家族で祝うのが基本ではあるが、年越しには前世の初詣みたいに神殿にお参りする人も多い。
私も年が明けてから直ぐに神殿参りするつもりだ。
リル姉さんを始めとして神様方には本当にお世話になったからね。
今年の年越しはイスパル王家の人々と過ごすことになった。
父さんが今年が始めてなんだから、と言ってくれたんだけど、神殿参りしてからエーデルワイスの邸に顔を出すつもり。
「もうすぐ年明けですね。……ミーティア、大丈夫?クラーナも。無理して起きてなくても良いんだよ?」
二人とも今日は夜更しが許される日とあって、みんなと一緒に起きているんだと張り切っていたが、流石にお子様が起きているには辛い時間帯だろう。
「ふみゅ……だいじょうぶ…なの…」
「ふわぁ……だいじょうぶ…です…」
…あんまり大丈夫じゃなさそう。
まあ、眠ってしまったら寝室に運んでもらえば良いか。
「しかし…こうしてここで年越しを迎えるのは、不思議な感じだな…」
と、テオが感慨深げに言う。
そう、今回私と一緒に帰国したテオは、将来の王婿として既に家族の一員扱いとなってる。
王城にも彼の部屋が準備されて、私と同じようにエーデルワイスの邸と行ったり来たりしてる。
……もちろん、まだ私とは別の部屋だよ。
「私もだよ。去年の今頃は普通に平民として過ごしてたからねぇ…」
「ふふ…私達の家族が増えて嬉しいわ。ねぇ、あなた」
「ああ、そうだな。いままでは3人で過ごしてたからな。カティア、テオ、ミーティアと一挙に増えて賑やかになったな」
「クラーナも、おねえさまと、ミーティアちゃんと…テオおにいさまがきてくれてうれしいです!」
私達の会話に、少し目が覚めたクラーナが嬉しそうに言う。
ミーティアは辛うじてまだ起きてるが、うつらうつらとしていて、もう時間の問題かもしれない…
神殿参りは絶対行く、と言ってたけど。
時刻はもう深夜。
家族で過ごしているリビングに備え付けの時計の針が、あともう少しで日付が変わることを示している。
そして…
ゴーン……ゴーン……
遠くから重く響く鐘の音が聞こえてきた。
新たな年の始まりが告げられたのだ。
「また新たな年の始まりを平穏に過ごせることに感謝し、偉大なる神々に祈りを捧げる」
家長である父様の祈りの言葉に合せて、皆が手を組み瞑目してそれぞれ祈りを捧げる。
これは庶民も貴族も王族も同じ、この大陸の人々の古くからの習慣である。
そして、祈りが終わると、皆で新年の訪れを慶び今年最初の挨拶をする。
「「「おめでとうございます!今年もよろしくお願いします!」」」
「うわ~……流石に王都の神殿初参りは凄いね…」
「ああ、凄い人出だな…ミーティア、クラーナ、護衛が付いてるとは言え、迷子にならないようにしっかりと手を繋いでるんだぞ」
「「はい!」」
年が明けて暫くは家族で過ごしていたが、今はこうして神殿参りへと向かっている。
相当な混雑となるので馬車ではなく徒歩だ。
今も神殿に向かう街路は多くの人で賑わっているが、前世の初詣の混雑に比べたら余程マシである。
だが、この賑わいは武神祭が終わるまで続くことだろう。
既に多くの露店も出ていて、そこかしこで呼び込みとお客さんの楽しそうな声が上がっているのも、活気があふれる要因となっていた。
流石に父様母様は来ていない。
本来であれば私達だって早々気軽に出歩くものではないけど…まぁ、今更だね。
地味な格好はしてるが、気付く人は気付くので私達が通ると少し騒ぎになる。
一応今回は護衛騎士に囲まれてるので揉みくちゃにされるということはないが、普段よりは距離が近い感じになっている。
私としてはこの独特な雰囲気との一体感が得られるのが良いと思うのだが。
そうして、私達は人の流れに乗って普段よりゆっくり歩きながら、エメリール神殿総本山へと向かうのだった。
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