390 / 683
第十一幕 転生歌姫と迷宮の輪舞曲〈ロンド〉
第十一幕 46 『水攻め』
しおりを挟む
第77階層のボス、海蛇竜との戦いは、ブレスによる敵の先制攻撃によって火蓋が切られた。
そして今気が付いたのだが……戦いの開始とともに円形闘技場の周囲は結界のようなもので閉ざされてしまっていた。
更には……
「海水が!?」
「水攻めですか」
「要するに……」
「タイムリミット付きと言う事ですわ!」
そう。
結界に閉ざされた上に、周囲からは海水が流れ込んで来ており、すり鉢状の底に溜まって少しずつ水位が上がっていく。
戦いに時間をかけるほどに不利になってしまうだろう。
それどころか、満杯になってしまえば溺れ死んでしまう。
短期決戦が要求されるが……敵は見るからに強大で、撃破するのは困難を極めるだろう。
赤竜召喚は取っておくべきだったか……
だが悔やんでも仕方がない。
全力で持てる力を結集して挑む他はない!
「みんな!様子見は無しで最初から全開で行くよ!!」
そう言いながら私はリヴェラを薙刀モードに変えて、ディザール様の印を発動させる!
カイトも同様に印を発動。
ルシェーラは……おお!?
圧縮された闘気が身体を纏い、何だか淡く光ってますけど。
またも一段とレベルアップしたんだね…
そのうち黒髪が逆立って金髪になりそうだよ。
ケイトリンはクレイモアを手に中衛に陣取り遊・要撃の構え。
ロウエンさんはクロスボウで支援しつつ、大魔法の準備に入ったリーゼさんの護りに付く。
そしてミーティアは…
「じゃん!凄Magicエンジェル・ミーティアちゃん参上!短期決戦上等だよ!」
以前に『奇術師』との戦闘時に見せた少女モードとなって、私と同じくディザール様の印を発動する。
それは凄く頼もしいのだけど……その口上はなあに?
キラ~ン!と、ばっちりポーズまで決めちゃって……頭の上に乗ったミロンまで同じポーズを取っているし!
うちの娘はいったい何処へ行こうとしてるのだろうか?
と、ともかく!
皆が持てる最大の力で戦いに望む!
まず口火を切ったのはルシェーラだ。
すり鉢状の闘技場の階段を一気に駆け下りて、途中で大きく跳躍。
「はぁーーーーっ!!!」
ぶぉんっ!!
そして、闘気を纏ったルーン・ハルバードを振るい、遠心力がたっぷり乗った一撃を見舞う!!
『[水壁]』
だが、瞬時に水の防壁によってその一撃の勢いは大きく削がれる。
水壁を破壊することはできたが、ルシェーラの初撃も不発に終わる。
その隙に左右から回り込んだ私とカイトが肉薄して、交錯しながら海蛇竜の首に斬撃を入れる!!
ザシュッ!!
よしっ!手応えありっ!!
……なんだけど、傷口からは血の代わりに水が吹き出した?
どうもまともなダメージは与えてないような?
…っと!!
ぶんっ!!
反撃で太く長い尾が私達を薙ぎ払うように襲いかかる!
それを紙一重で身を屈めて躱し、一度後退する。
それと入れ替えでミーティアが双剣を振るって私とカイトが斬ったところに再度斬撃を入れる!!
ザンっ!!
何と!
彼女の攻撃は海蛇竜の太い胴体を切断してしまった!!
「やった!!」
「まだだよ!!油断しないで!!」
見るからに致命ダメージなのだが……そう思っていると、切り離された双方の胴体の断面から水が吹き出て、それは水流となって2つの胴体を結んで引き寄せ……何事もなかったかのように復元してしまった。
「あ~!!元に戻っちゃった!?」
悔しそうにするミーティアに向かって今度は海蛇竜の顎が襲いかかった!
「わわっ!?っとぉっ!!」
ガチンっ!と噛み合わされる顎からギリギリで逃れて退避した。
そこでリーゼさんの魔法が完成する!!
「[爆雷・散]!!」
無数の拳大の雷光の爆弾が敵に向かっていく!!
ババババッバァーーーンッ!!
耳を劈く連続した爆裂音が響き、花火のように弾ける雷撃が海蛇竜に炸裂した!
それによって巨体のあちこちに大穴が穿たれたり、胴体が分断されたのだが……
やはり傷口からは大量の水が吹き出して、今度はこちらに向かって激流が向かってきた!!
怒涛の如き攻撃を、みんな何とかやり過ごす。
そして、海蛇竜の方はと言うと……再び元の姿を取り戻していた。
「くっ……攻撃が効いてない!?」
「また弱点を見つけて、そこを攻撃しないとダメなのかも!」
今回も王樹の時と同じように弱点となる核を見つけて攻撃する必要があるのかも知れない。
だが、先程の水流の攻撃によって、周囲から流れ込む海水と合わせて闘技場の水位はかなり上昇してしまった。
タイムリミットは刻一刻と迫るのであった…!
そして今気が付いたのだが……戦いの開始とともに円形闘技場の周囲は結界のようなもので閉ざされてしまっていた。
更には……
「海水が!?」
「水攻めですか」
「要するに……」
「タイムリミット付きと言う事ですわ!」
そう。
結界に閉ざされた上に、周囲からは海水が流れ込んで来ており、すり鉢状の底に溜まって少しずつ水位が上がっていく。
戦いに時間をかけるほどに不利になってしまうだろう。
それどころか、満杯になってしまえば溺れ死んでしまう。
短期決戦が要求されるが……敵は見るからに強大で、撃破するのは困難を極めるだろう。
赤竜召喚は取っておくべきだったか……
だが悔やんでも仕方がない。
全力で持てる力を結集して挑む他はない!
「みんな!様子見は無しで最初から全開で行くよ!!」
そう言いながら私はリヴェラを薙刀モードに変えて、ディザール様の印を発動させる!
カイトも同様に印を発動。
ルシェーラは……おお!?
圧縮された闘気が身体を纏い、何だか淡く光ってますけど。
またも一段とレベルアップしたんだね…
そのうち黒髪が逆立って金髪になりそうだよ。
ケイトリンはクレイモアを手に中衛に陣取り遊・要撃の構え。
ロウエンさんはクロスボウで支援しつつ、大魔法の準備に入ったリーゼさんの護りに付く。
そしてミーティアは…
「じゃん!凄Magicエンジェル・ミーティアちゃん参上!短期決戦上等だよ!」
以前に『奇術師』との戦闘時に見せた少女モードとなって、私と同じくディザール様の印を発動する。
それは凄く頼もしいのだけど……その口上はなあに?
キラ~ン!と、ばっちりポーズまで決めちゃって……頭の上に乗ったミロンまで同じポーズを取っているし!
うちの娘はいったい何処へ行こうとしてるのだろうか?
と、ともかく!
皆が持てる最大の力で戦いに望む!
まず口火を切ったのはルシェーラだ。
すり鉢状の闘技場の階段を一気に駆け下りて、途中で大きく跳躍。
「はぁーーーーっ!!!」
ぶぉんっ!!
そして、闘気を纏ったルーン・ハルバードを振るい、遠心力がたっぷり乗った一撃を見舞う!!
『[水壁]』
だが、瞬時に水の防壁によってその一撃の勢いは大きく削がれる。
水壁を破壊することはできたが、ルシェーラの初撃も不発に終わる。
その隙に左右から回り込んだ私とカイトが肉薄して、交錯しながら海蛇竜の首に斬撃を入れる!!
ザシュッ!!
よしっ!手応えありっ!!
……なんだけど、傷口からは血の代わりに水が吹き出した?
どうもまともなダメージは与えてないような?
…っと!!
ぶんっ!!
反撃で太く長い尾が私達を薙ぎ払うように襲いかかる!
それを紙一重で身を屈めて躱し、一度後退する。
それと入れ替えでミーティアが双剣を振るって私とカイトが斬ったところに再度斬撃を入れる!!
ザンっ!!
何と!
彼女の攻撃は海蛇竜の太い胴体を切断してしまった!!
「やった!!」
「まだだよ!!油断しないで!!」
見るからに致命ダメージなのだが……そう思っていると、切り離された双方の胴体の断面から水が吹き出て、それは水流となって2つの胴体を結んで引き寄せ……何事もなかったかのように復元してしまった。
「あ~!!元に戻っちゃった!?」
悔しそうにするミーティアに向かって今度は海蛇竜の顎が襲いかかった!
「わわっ!?っとぉっ!!」
ガチンっ!と噛み合わされる顎からギリギリで逃れて退避した。
そこでリーゼさんの魔法が完成する!!
「[爆雷・散]!!」
無数の拳大の雷光の爆弾が敵に向かっていく!!
ババババッバァーーーンッ!!
耳を劈く連続した爆裂音が響き、花火のように弾ける雷撃が海蛇竜に炸裂した!
それによって巨体のあちこちに大穴が穿たれたり、胴体が分断されたのだが……
やはり傷口からは大量の水が吹き出して、今度はこちらに向かって激流が向かってきた!!
怒涛の如き攻撃を、みんな何とかやり過ごす。
そして、海蛇竜の方はと言うと……再び元の姿を取り戻していた。
「くっ……攻撃が効いてない!?」
「また弱点を見つけて、そこを攻撃しないとダメなのかも!」
今回も王樹の時と同じように弱点となる核を見つけて攻撃する必要があるのかも知れない。
だが、先程の水流の攻撃によって、周囲から流れ込む海水と合わせて闘技場の水位はかなり上昇してしまった。
タイムリミットは刻一刻と迫るのであった…!
10
あなたにおすすめの小説
異世界で一番の紳士たれ!
だんぞう
ファンタジー
十五歳の誕生日をぼっちで過ごしていた利照はその夜、熱を出して布団にくるまり、目覚めると見知らぬ世界でリテルとして生きていた。
リテルの記憶を参照はできるものの、主観も思考も利照の側にあることに混乱しているさなか、幼馴染のケティが彼のベッドのすぐ隣へと座る。
リテルの記憶の中から彼女との約束を思いだし、戸惑いながらもケティと触れ合った直後、自身の身に降り掛かった災難のため、村人を助けるため、単身、魔女に会いに行くことにした彼は、魔女の館で興奮するほどの学びを体験する。
異世界で優しくされながらも感じる疎外感。命を脅かされる危険な出会い。どこかで元の世界とのつながりを感じながら、時には理不尽な禍に耐えながらも、自分の運命を切り拓いてゆく物語。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
地上最強ヤンキーの転生先は底辺魔力の下級貴族だった件
フランジュ
ファンタジー
地区最強のヤンキー・北条慎吾は死後、不思議な力で転生する。
だが転生先は底辺魔力の下級貴族だった!?
体も弱く、魔力も低いアルフィス・ハートルとして生まれ変わった北条慎吾は気合と根性で魔力差をひっくり返し、この世界で最強と言われる"火の王"に挑むため成長を遂げていく。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる