【本編完結済】転生歌姫の舞台裏〜ゲームに酷似した異世界にTS憑依転生した俺/私は人気絶頂の歌姫冒険者となって歌声で世界を救う!

O.T.I

文字の大きさ
568 / 683
第十四幕 転生歌姫と繋がる運命の輪

第十四幕 18 『戦勝祝』

しおりを挟む

 ウィラー王城に戻ってきた私たち。

 私とメリアさんは客室へと戻ってきた。


「今夜は戦勝祝のパーティーだったかしら?」

「はい。もうすぐ夕方だし、早く準備しないとですね。それで、明日にはイスパルへ出発かな。あ、その前に神殿に寄ってかないとか」


 流石に明日になれば、たぶん騒ぎも落ち着いてるだろう。


 とにかく、今は戦勝祝パーティーの支度をしないと。
 丁度良いタイミングで部屋付きの使用人がやって来たので、その旨を伝える。

 私ももうすっかり慣れたものだ……










「こういうのも久しぶりね。……まぁ、私じゃなくて本人の記憶なんだけど」

 ドレスに着替えたメリアさんが呟く。
 女王時代はもちろん様々なパーティーに出席したことだろう。

 彼女のドレス姿は、それはもう美しかった。

 新緑のドレスは華美な装飾など無いシンプルなものだけど、彼女の黄金の髪とよく合っていてエレガントな雰囲気。
 基本的には大人っぽいのだけど、彼女自身の柔らかな雰囲気が少女らしくもあり、不思議な魅力に溢れている。


「メリアさん、凄い素敵です」

「あら、ありがとう。カティアさんもとっても素敵。テオフィルスさんも凄く格好いいだろうし、二人とも会場の視線を釘付けにするわよ、きっと」

「そ、そんな事は……って、メリアさんのエスコートは……」

「要らないわ。私とリナちゃんは別枠よ」

「あっ!リナ姉さん……どうするんだろ?」

 まだ神殿から帰ってきてないけど、準備は間に合うのか?
 パーティー(の料理)は楽しみにしてたから欠席と言う事はないと思うけど。

 などと心配していると。


「大丈夫よ。今戻ったわ!」

 と言う声と共に、突然パァッ……と光が溢れる。

 それが収まると、そこにリナ姉さんが現れた。


「あ、お帰りリナちゃん。神殿の方は大変だったみたいね」

「そうなのよ~!神殿のお偉いさんたちがさぁ、『是非とも民が一目お目通り出来る機会をお与えください』なんて言うから、断りきれずに……。まぁ、ニコニコして手を振ってるだけだったけどさ」

「喋ったら威厳が無くなるからね、リナちゃんは」

「いいじゃない。神さまなんて言っても、皆と同じなのよ」

「親しみやすいのはリナ姉さんの良いところだと思うよ。……それよりも、支度は大丈夫?このあとパーティーだけど」

 今のリナ姉さんの格好は、神界で会うときにもよく見るシンプルな若草色のワンピース姿だ。
 本人の神様オーラが凄いので、どんな格好をしていても神々しいのだけど、ドレスコード的にはどうだろう?


「支度?要らないわよ。ほらっ!」

 そう言ってリナ姉さんは、その場でクルッと一回転。
 すると、一瞬にして服装が変わり……若草色の薄衣を幾重にも重ねた美しいドレス姿になっていた。
 髪型も、いつものツインテールではなくて、複雑に編み上げてアップにされている。

「おお~!凄い!可愛い!」

「流石ね。……うん、リナちゃんもとっても素敵」

「えへへ~、ありがとう。二人も凄くいい感じよ!」


 そんなふうに三人でワイワイと盛り上がる。


 うん、リナ姉さんの言う通り……そういうところは私達と同じ普通の女の子なんだな、と思った。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

異世界で一番の紳士たれ!

だんぞう
ファンタジー
十五歳の誕生日をぼっちで過ごしていた利照はその夜、熱を出して布団にくるまり、目覚めると見知らぬ世界でリテルとして生きていた。 リテルの記憶を参照はできるものの、主観も思考も利照の側にあることに混乱しているさなか、幼馴染のケティが彼のベッドのすぐ隣へと座る。 リテルの記憶の中から彼女との約束を思いだし、戸惑いながらもケティと触れ合った直後、自身の身に降り掛かった災難のため、村人を助けるため、単身、魔女に会いに行くことにした彼は、魔女の館で興奮するほどの学びを体験する。 異世界で優しくされながらも感じる疎外感。命を脅かされる危険な出会い。どこかで元の世界とのつながりを感じながら、時には理不尽な禍に耐えながらも、自分の運命を切り拓いてゆく物語。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

地上最強ヤンキーの転生先は底辺魔力の下級貴族だった件

フランジュ
ファンタジー
地区最強のヤンキー・北条慎吾は死後、不思議な力で転生する。 だが転生先は底辺魔力の下級貴族だった!? 体も弱く、魔力も低いアルフィス・ハートルとして生まれ変わった北条慎吾は気合と根性で魔力差をひっくり返し、この世界で最強と言われる"火の王"に挑むため成長を遂げていく。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

処理中です...