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12月17日
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今日の仕事終了は15時。
家に帰って着替えて顔作って美容院て髪を整えて貰わないと!
日勤の中でも早番、遅番もある。
今日は同窓会のために早番にしてもらった。
「篠崎さんー。今日はデートですか?
なんか嬉しそう。」
「残念ながら相手がおりませぬ。」
浅香さんに声をかけられてあたしは答える。
「同窓会なんだ。」
「元彼とかに会ったりして!」
「残念ながらー。」
浅香さんはそう言ったあたしを見てニコニコしている。
「元気そうでよかったです。
お友達に会ってしっかり充電してきて下さいっ。」
あれ?
それって…。
「あたし、元気そうじゃなかった?」
浅香さんは少しだけ考えてこくんと頷く。
「鶴見さんの件からちょっと?」
そっか…。
「毎日が必死で自分のことなんかよくわからなかったよ。
ありがとうね。」
「篠崎さんにお礼を言われると照れます。
同窓会、どこであるんですか?」
あたしはホテルの名前を告げる。
「わお!あのホテルの辺りってイルミネーションが綺麗なんですよ。是非写真を!」
「撮れたらね。」
あたしは苦笑した。
「楽しみにしてますっ。時間、大丈夫です?」
あたしは時計を確認した。
「開始6時からなんだけど美容院予約してるから急がなきゃ!
じゃ、また週明けにね!」
予定より少し遅れて会場になっているホテルに着いた。
まだ来ていない人もいるらしく受付にスーツ姿の男性がいた。
知ってる人だろうか?
「1組の篠崎美雪です。」
「…篠崎?」
聞き覚えのある声にはっとする。
「あれ…?城田くん?委員長?」
「ああ。久しぶりだな。」
「うん、同窓会参加するの久しぶりだから。」
「そっか。
1組は篠崎で最後なんだ。俺もここ離れていいから中入るか。」
促されて城田くんがバンケットのドアを開けてくれた。
「ありがとう。」
城田くんは高校の時とは別人みたいだった。
高校のときは物静かで、1枚壁があって少し話しかけにくい印象だった。
今は気さくなお兄さんって感じ。
「篠崎、綺麗になったな。」
あたしはくすくす笑う。
「服と髪型のせいだよ。
高校の時はずっとショートだったしね。
そういう城田くんだって声聞かないと誰かわからなかったと思う。」
立食式のパーティーになっていて1クラスで3つのテーブルに分かれていた。
クラスメイトもそれぞれオシャレして集まっていた。
中には少しお腹の大きな人や、見るからにママやってますよーなんて雰囲気を持ってる人もいた。
「美雪ぃ、待ってたよぉ。」
抱きついてきたのは清水実花。
「実花!」
久しぶりに履いたヒールによろけそうになる。
「清水さん、危ないよ。」
城田くんがいい、
「ごめん、ごめん。」
実花とは3年間同じクラスだった。
3年の時は出席番号順に座った席が近かったこともあり、城田くんも交えて話もしたが、実花は親友とも呼べる存在だった。
ただ、進学してからは疎遠になっていたけど。
ビンゴ大会あり、抽選のカラオケ大会ありで賑やかに同窓会は進む。
「美雪、今度手紙出すから住所教えて?」
いつもメールでのやり取りをしている実花は言った。
「手紙?」
「うん、来年結婚する。」
幸せそうな顔をしてる。
「そっかぁ。おめでとう。」
「ありがとう。
美雪は、どうなの?」
「うん…、お見合い勧められてる。」
「前に言ってたドクターは?」
「医者とはちょっと、ね?
菜摘の話聞いたら。」
ここにはいない友人の名前を挙げる。
彼女は地元では有名な不動産屋さんの娘。
大学在学中にお見合いをして、結婚した。
相手は地元で有名な整形外科の息子。
結婚する前からいろいろ大変だったらしいとは本人から聞いていた。
結納は向こうの言われるままにしたとか、その後の菜摘の実家からのお歳暮が大安に来なかったがために送り返されたとか。
結婚式にいたっては出席者は向こうの親が選んだとか。
だからあたしも実花も呼ばれなかった。
呼んであげられなくてごめんねって泣いた菜摘の涙は忘れられない。
妊娠した時も凄かったらしい。
向こうの親は男じゃないとダメだと言い切ったそうだ。
年賀状で赤ちゃんが生まれたことを知り、お祝いを菜摘の実家に持って行った時に、菜摘のお母さんが言っていた。
ご主人も男が生まれたら100万お小遣いをやると言ったそうだ。
菜摘は無事男の子を産んでホッとしただろう。
あたしは菜摘には申し訳ないけどそういう人生は無理だ。
だから。
藤田に深入りはしないと決めた。
「そう。」
同窓会がお開きになる前にあたしは1度バンケットをでた。
フロント前にあるクリスマスツリーの写真を撮るためだ。
1階にあるツリーを撮るために階段を途中まで降りてスマホでツリーの写真を撮る。
「あれ?篠崎さん?」
振り返ると川島先生がいた。
「川島先生…。どうして?」
「今日は勉強会。篠崎さんは?」
「あたしは同窓会です。
今日はどんな勉強会なんですか?」
「医療連携に関する勉強会だよ。
篠崎さんは同窓会楽しんでる?」
「それなりに?」
「あまり楽しくないみたいだね。」
「ちょっと嫌なこと思い出しただけですけどね。」
菜摘とは連絡を取ってない。
「今から上のバーに飲みに行くんだけど篠崎さん来ない?」
「二次会どうなるか分からないので何とも…。」
「わかってる。これそうだったらでいいよ。」
「ありがとうございます。」
あたしは頭を下げた。
「そうだ。
今日の篠崎さん、綺麗だよ。」
「先生、言うの遅いです。」
あたしが笑うと川島先生は微笑んだ。
「笑ってるほうがもっといい。」
バンケットに戻ると丁度司会進行役の人が挨拶をしていた。
「二次会行こうかって話しがあるみたいだけど、篠崎どうする?」
「城田くんは?」
「どっちでもいいかな。」
戻ってきたあたしには誰も声をかけて来ない。
「やめとく。」
張り切ってきたものの、何だか気疲れした。
「さっき知り合いが上のバーにいるって誘われたから行ってくるよ。」
「それってドクター?」
「うん。飲み友達みたいな感じ。」
「俺も行ってもいいかな?」
「どうだろう?確認してみるね。」
あたしはスマホを取り出しラインで川島先生に確認をしてみる。
すぐにOKのクマのスタンプが返ってきた。
「行きますか。」
家に帰って着替えて顔作って美容院て髪を整えて貰わないと!
日勤の中でも早番、遅番もある。
今日は同窓会のために早番にしてもらった。
「篠崎さんー。今日はデートですか?
なんか嬉しそう。」
「残念ながら相手がおりませぬ。」
浅香さんに声をかけられてあたしは答える。
「同窓会なんだ。」
「元彼とかに会ったりして!」
「残念ながらー。」
浅香さんはそう言ったあたしを見てニコニコしている。
「元気そうでよかったです。
お友達に会ってしっかり充電してきて下さいっ。」
あれ?
それって…。
「あたし、元気そうじゃなかった?」
浅香さんは少しだけ考えてこくんと頷く。
「鶴見さんの件からちょっと?」
そっか…。
「毎日が必死で自分のことなんかよくわからなかったよ。
ありがとうね。」
「篠崎さんにお礼を言われると照れます。
同窓会、どこであるんですか?」
あたしはホテルの名前を告げる。
「わお!あのホテルの辺りってイルミネーションが綺麗なんですよ。是非写真を!」
「撮れたらね。」
あたしは苦笑した。
「楽しみにしてますっ。時間、大丈夫です?」
あたしは時計を確認した。
「開始6時からなんだけど美容院予約してるから急がなきゃ!
じゃ、また週明けにね!」
予定より少し遅れて会場になっているホテルに着いた。
まだ来ていない人もいるらしく受付にスーツ姿の男性がいた。
知ってる人だろうか?
「1組の篠崎美雪です。」
「…篠崎?」
聞き覚えのある声にはっとする。
「あれ…?城田くん?委員長?」
「ああ。久しぶりだな。」
「うん、同窓会参加するの久しぶりだから。」
「そっか。
1組は篠崎で最後なんだ。俺もここ離れていいから中入るか。」
促されて城田くんがバンケットのドアを開けてくれた。
「ありがとう。」
城田くんは高校の時とは別人みたいだった。
高校のときは物静かで、1枚壁があって少し話しかけにくい印象だった。
今は気さくなお兄さんって感じ。
「篠崎、綺麗になったな。」
あたしはくすくす笑う。
「服と髪型のせいだよ。
高校の時はずっとショートだったしね。
そういう城田くんだって声聞かないと誰かわからなかったと思う。」
立食式のパーティーになっていて1クラスで3つのテーブルに分かれていた。
クラスメイトもそれぞれオシャレして集まっていた。
中には少しお腹の大きな人や、見るからにママやってますよーなんて雰囲気を持ってる人もいた。
「美雪ぃ、待ってたよぉ。」
抱きついてきたのは清水実花。
「実花!」
久しぶりに履いたヒールによろけそうになる。
「清水さん、危ないよ。」
城田くんがいい、
「ごめん、ごめん。」
実花とは3年間同じクラスだった。
3年の時は出席番号順に座った席が近かったこともあり、城田くんも交えて話もしたが、実花は親友とも呼べる存在だった。
ただ、進学してからは疎遠になっていたけど。
ビンゴ大会あり、抽選のカラオケ大会ありで賑やかに同窓会は進む。
「美雪、今度手紙出すから住所教えて?」
いつもメールでのやり取りをしている実花は言った。
「手紙?」
「うん、来年結婚する。」
幸せそうな顔をしてる。
「そっかぁ。おめでとう。」
「ありがとう。
美雪は、どうなの?」
「うん…、お見合い勧められてる。」
「前に言ってたドクターは?」
「医者とはちょっと、ね?
菜摘の話聞いたら。」
ここにはいない友人の名前を挙げる。
彼女は地元では有名な不動産屋さんの娘。
大学在学中にお見合いをして、結婚した。
相手は地元で有名な整形外科の息子。
結婚する前からいろいろ大変だったらしいとは本人から聞いていた。
結納は向こうの言われるままにしたとか、その後の菜摘の実家からのお歳暮が大安に来なかったがために送り返されたとか。
結婚式にいたっては出席者は向こうの親が選んだとか。
だからあたしも実花も呼ばれなかった。
呼んであげられなくてごめんねって泣いた菜摘の涙は忘れられない。
妊娠した時も凄かったらしい。
向こうの親は男じゃないとダメだと言い切ったそうだ。
年賀状で赤ちゃんが生まれたことを知り、お祝いを菜摘の実家に持って行った時に、菜摘のお母さんが言っていた。
ご主人も男が生まれたら100万お小遣いをやると言ったそうだ。
菜摘は無事男の子を産んでホッとしただろう。
あたしは菜摘には申し訳ないけどそういう人生は無理だ。
だから。
藤田に深入りはしないと決めた。
「そう。」
同窓会がお開きになる前にあたしは1度バンケットをでた。
フロント前にあるクリスマスツリーの写真を撮るためだ。
1階にあるツリーを撮るために階段を途中まで降りてスマホでツリーの写真を撮る。
「あれ?篠崎さん?」
振り返ると川島先生がいた。
「川島先生…。どうして?」
「今日は勉強会。篠崎さんは?」
「あたしは同窓会です。
今日はどんな勉強会なんですか?」
「医療連携に関する勉強会だよ。
篠崎さんは同窓会楽しんでる?」
「それなりに?」
「あまり楽しくないみたいだね。」
「ちょっと嫌なこと思い出しただけですけどね。」
菜摘とは連絡を取ってない。
「今から上のバーに飲みに行くんだけど篠崎さん来ない?」
「二次会どうなるか分からないので何とも…。」
「わかってる。これそうだったらでいいよ。」
「ありがとうございます。」
あたしは頭を下げた。
「そうだ。
今日の篠崎さん、綺麗だよ。」
「先生、言うの遅いです。」
あたしが笑うと川島先生は微笑んだ。
「笑ってるほうがもっといい。」
バンケットに戻ると丁度司会進行役の人が挨拶をしていた。
「二次会行こうかって話しがあるみたいだけど、篠崎どうする?」
「城田くんは?」
「どっちでもいいかな。」
戻ってきたあたしには誰も声をかけて来ない。
「やめとく。」
張り切ってきたものの、何だか気疲れした。
「さっき知り合いが上のバーにいるって誘われたから行ってくるよ。」
「それってドクター?」
「うん。飲み友達みたいな感じ。」
「俺も行ってもいいかな?」
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