転生した悪役令嬢は破滅エンドを避けるため、魔法を極めたらなぜか攻略対象から溺愛されました

20

翌朝、私はルシアちゃんと一緒に朝食を食べることにした。


「クロエ様、昨日はかなりお疲れだったようですね」


「うん……なかなかハードだったね……」


ルシアちゃんは微笑みながら言った。私も苦笑いしながら答えると、彼女は心配そうな表情を浮かべる。


「あまり無理はしないでくださいね？ お身体が第一ですから」


「分かってるよ！ 今日はゆっくり休むことにするから安心して！」


私がそう言うと、ルシアちゃんの表情はパッと明るくなった！


（可愛いなぁ……）


私はそんなことを思いながら食事を終えたのだった……！


（さてと、何をしようかな……）


ルシアちゃんと一緒に朝食を終えた私は、これから何をしようか考えていた。すると彼女から声がかかる。


「クロエ様！ 実はですね……」


「なに？」


「今日は一日私とデートしませんか？」


（えぇー！？）


予想外の答えに驚くが、結局断ることができないままルシアちゃんとデートすることになった……！


（でもルシアちゃんと一緒なら楽しそうかな……♪）


そんなことを考えているうちに私たちは街に辿り着いた。街を散策していると色々なお店があった。


「クロエ様！ こちらのお店はいかがでしょうか？」


ルシアちゃんが指さしたのはアクセサリーショップだった。綺麗な宝石やアクセサリーがたくさん置いてある！


（うわぁ……すごい綺麗……！）


私が目を輝かせて見ていると、ルシアちゃんが話しかけてくる。


「気に入ったものがあれば言ってくださいね！」


（どれにしようかな……）


私はしばらく悩んだ末、一つのネックレスを選んだ。それは小さなダイヤモンドのついたものだった。それを手に取ろうとしたその時、ルシアちゃんが口を開いた。


「ちょっと待ってください！ こっちのほうがいいと思いますよ？」


彼女は別の商品を指差した。それはハート型のペンダントだった……！


（うわぁ……可愛い……！）


思わず見惚れていると、ルシアちゃんがそれを手に取って私に渡してきた。


「クロエ様、これをプレゼントさせてください！」


「えっ！？ そんな悪いよ……」


私が遠慮すると、ルシアちゃんは首を振って答えた。


「いえ、私がしたいだけですから気になさらないでください！」


彼女の言葉に甘えて私はネックレスを受け取ることにしたのだった……。


（やったぁ……！）


それからしばらく街を散策している内に夕方になっていた。


「そろそろ帰りましょうか」


「そうだね」


私たちは帰路につくことにしたのだが……その時、空から大粒の雨が降ってきた！


（やばいっ！！）


急いで建物の陰に避難する！ しかし雨の勢いは強くなるばかりで一向に収まる気配がなかった。


（どうしよう……！）


私は困り果てて空を見上げた……するとルシアちゃんが話しかけてくる。


「クロエ様、魔法で雨雲を消し去ることはできますか？」


（そんなことできるかな……？）


ちょっと不安だけど、私はルシアちゃんの提案にチャレンジしてみることにした。


（よしっ！）


私は両手を頭上に掲げて魔力を集中し始めた……！ すると遠くの方から空が明るくなっていく！ そして雨も止み、雲間から夕日が差し込んできた……！


（やったわ……！！）


私が心の中でガッツポーズしていると、ルシアちゃんが拍手してくれた。彼女は微笑みながら言う。


「クロエ様すごいです！ お見事でした！」


（えへへ……嬉しいなぁ……♪）


私たちはしばらく空を見上げていた……すると、ルシアちゃんが私に提案してきた。


「クロエ様、少し海に行ってみませんか？」


「海……？」


私が首を傾げると、彼女は微笑みながら言う。


「はい！ 海岸沿いの砂浜で夕日を見るのも素敵だと思いますわ！」


私は笑顔で頷いた……そして二人で手を繋いで海岸まで歩いていくことにしたのだった……！


（わぁ……綺麗……）


海岸に着いた私たちを待っていたのは絶景だった！ 空が赤く染まり、夕日が水平線へと沈んでいく様子はとても美しかった……。


「綺麗ですね……」


ルシアちゃんも感動しているようだった。そんな彼女を見ていると、私も幸せな気分になってくる。


（本当に幸せだなぁ……）


そんなことを考えていると、不意に彼女が私の方を見た……！ ルシアちゃんの瞳が私の瞳を見つめている……なんだか照れちゃうな……♪


（あっ！）


すると突然ルシアちゃんが私に抱きついてきた！ 突然のことに私は動揺してしまう……！


（どどどどうしよう！？ これどうしたらいいの！？）


私はパニックになっていたが、しばらくして落ち着きを取り戻した……そしてゆっくりと彼女の背中に手を回していく……！


（温かい……）


こうして私たちはしばらく抱き合ったまま夕日を見つめていたのだった……。


「そろそろ帰りましょうか？」


「うん、そうだね」


ルシアちゃんの言葉で私は我に返った。そして二人で手を繋いで帰ることにした。


（今日は本当に楽しかったなぁ……♪）


ルシアちゃんと一緒に過ごす時間は私にとってかけがえの無いものだった……これからもずっと一緒に過ごせたらいいな……！