アーマード勇者育成記 産業革命遺産チート! 世界観ガン無視完全無敵の俺が無双する件 剣と魔法?よろしいならばこちらは強化外骨格だ。

からくり8

文字の大きさ
54 / 151

第54話 俺、エスカと組手をする

「さて、我が妹よ。お前がどれだけやってきたのか見せてもらおうか」

 俺達は夕暮れのコロッセオの中で互いに構える。
 しかしエスカは一向に目を閉じたまま、剣を抜こうとしなかった。

「どうした? 何故剣を抜かない?」

 俺がエスカの様子を伺っているとカッと目を見開き大声で喋り出した。

「お願いがあります! お兄様!! 私が勝ったらそのヘルメット必要な時以外脱いでください!! お兄様はみっともなくありません!! あと――」

 エスカの顔がみるみるピンク色になってき、急にもじもじしだした。

「あと、なんだって?」
「スゥ~、よかったらお兄様と一緒に寝たいですッ!!!」

 迫真めいたエスカからの一緒に寝たいコールに一瞬ズッコケそうになったが、寸前の所でなんとか耐える

「何かと思えばそんな事か。兜は正直、あんまり脱ぎたくないが寝るのは別に良いぞ。……そうだな、俺に参ったと言わせることが出来たら、お前の言う通り兜を脱いでやろう」
「本当ですか!?」
「男に二言はない」

 エスカはニーベリングスレイヤを抜き、高らかに声を張り上げた。

「王立騎士団副隊長エスカ! 推して参るッ!!」
「オラオラ来いよオラァッ!!」
「お二人共頑張ってくださーい!」
「眠い……がんばえー」

 アーサーと今にも眠りそうなエルの声援が聞こえる。

 エスカはニーベリングスレイヤを振りかぶり、ムチのように伸びた刃が俺に向かってくる。

「フッ――笑止」

 俺は向かってきた刃を右手で掴みとり、思いっきりこちらへ引き寄せる。初撃でニーベリングスレイヤを俺に向けてくるだろうと思っていた。
 あの剣はムチのようにしなり、近~中距離までの攻撃に最適な武器なのだ。

「甘いぞ! その剣は俺がお前にやったもんだ。特性だろうが弱点だろうが頭に……」

 エスカは刃を掴まれているというのに笑っていた。

「入っている。そう言いたいんですよね? お兄様?」

 突如、俺の脇腹に衝撃が疾走り、周りの景色が振れ片膝を突く。

「グッ!? 何!?」

 横を見ると知らぬ間にもう一人のエスカが俺の懐に入り、掌打を決めていた。

「ミラージュボディか!」
「その通りです。流石、お兄様存じていましたか!この技を!」

 ミラージュボディは戦士職のジョブが覚えられる撹乱用のスキルだ。
 自らの分身を生み出し牽制や撹乱に使われる。
 このスキルは熟練度をMAXにすると分身そのものに当たり判定が発生するようになり、そのまま攻撃や肉壁として使えるようになる。
 主にソロプレイの戦士職達に好んで使われるスキルである。

「チッ! 実態付きとは大したもんだ! 良くそこまで昇華させたな! 流石、俺の妹だ。ん? 待て? お前何故俺の言いたい台詞がわかった?」
「勝ったら教えてさしあげます」
「なんだ反抗期か? お兄ちゃんは悲しいぞ。俺に放ったのは八景掌だな。目がクラクラしたぞ」

 エスカは未だ一歩も動かず、ニーベリングスレイヤを構え静止している。

「余裕のよっちゃんって感じか? でも、残念ながらやっぱお前は甘いよ」
「何を言っているのですか? 私は未だ一撃も貰ってい――ゴハッ!?」

 エスカは突如、口から吐瀉物をぶちまけながら両膝を地面につけ苦しみ始めた

「な、何!? 何も見えなかったのに!?」
「俺はお前の剣を掴んだ時に痛み分けというスキルを無詠唱で発動していた。PvPでは予めカウンタースキルを詠唱しておくのは常識だよく覚えておけ。お前の八景掌良い威力だったぞ」
「……」

 エスカはいつの間にか気絶していた。


 エスカが気絶から回復して……
「やはりそうか、お前未来を視る事が出来るんだな。凄まじいチートスキルだ」
「そうです。対象を視認し任意で発動すると相手の2秒程ですが、先を視ることが出来ます。しかし、カウンタースキルで返り討ちにされるとは思いませんでした」
「エスカまで……俺は……いつになったら覚えられるんだろう」

 俺は遠い目をし、夕焼けのコロッセオの外壁を見つめた。

「お兄様、お見逸れいたしました。私の負けです」
「あ、約束の件なら別に良いぞ兜ならいつでも付けれるし。なぁ、ネメシス」
「そうですね、兜どころか全身がなくとも呼んで頂ければ即着装が可能です」
「うむ、流石ネメシス有能」

 エスカが目を白黒させながら俺を見ていた。

「お兄様から女性の声が!? お兄様はお姉さまだったのですか!?」
「んなわけないでしょ!? って何かだいぶ前にもアーサー相手に全く同じ会話したわ! えっと、ネメシス妹のエスカ。エスカ、俺の外格に住んでる妖精のネメシスだ」
「お初にお目にかかります。エスカ様、ネメシスと申します」
「妖精が宿った甲冑など聞いたことがない、まず妖精は信頼関係を築き、妖精王に認められて初めて行使が可能になるはず。いやそれよりも、人語を話す妖精など妖精王以外に存在しない筈……」

 エスカは人差し指と親指を顎に付けブツブツと喋りながら何かを考えていた。
 俺は精霊術という召喚スキルを持っている。これを使うには精霊と契約し信頼を得て初めて行使することが出来る。汎用性が高く誰でも習得できるが、ハガセンでもあまり人気の高くない召喚スキルだ。
 何故か? 異常に手間がかかるから他ならない。しかし信頼さえ得ることが出来ればサモナーや獣使いより有能で多彩なスキルが使えるようになる。

「で、どうする? 俺は構わんよ?」
「ハッ!? すいません。ほ、本当によろしいのですか!? じゃ、じゃあ、寝る時間になったらお兄様の部屋に寄らせて頂きます」
「了解~」
「お疲れ様でした皆さん」

 エルをおぶったアーサーが俺達に近づいてきた。

「おう、乙~」
「勇者アーサー、私はお前とも是非、組手をしたい。暇な時よろしく頼む」

 アーサーの顔がみるみる曇っていく。

「僕は……その……エスカ副隊長さんのように強くありませんから……」
「何を言っている? 強い強くないの問題ではない。私はお前と組手をしたいだけだ」
「まぁまぁ、この話はまた今度で良いだろう。もう遅いし明日にしよう」

 エスカとの組手が終わり、各々の部屋へと皆戻っていった



 俺は自室に戻り機動猟兵メウロスを見ていた。青色のロボットが敵の巨大ロボにレーザービームを浴びせ爆発、勝利するシーンが流れている。

「あぁ~、たまらねぇぜ。やはりロボットアニメは最高や」

 俺が愉悦に浸っていると、扉のノックが聞こえた為入室を許可する。

「エスカか? 入って、どうぞ」
「お邪魔い、いたします……」

 いつになく元気のない声が気になった俺は、ポータブルプレイヤーから目を離し顔をあげると、そこには全裸のエスカが立っていた

「おおおお前なんちゅう格好で来てんだ!?」
「一緒に寝てくれるとおしゃって頂きましたので……」
「寝るってそっち!? エスカさん色々とまずいですよ!」

 俺が騒いでいるとヤルダバオトⅧ式の目が光、独りでに動き出した。

「何を騒いでいるのですか? 全く」
「ネメシス! なんとかしてくれ!」
「承知したしました」

 ネメシスはベット上にあがり俺の頭の辺りで正座をし枕を膝につめ、ガッチリと俺の手を掴み、ベットに押し付けた。

「え? い、いやいやなにやってんの?」
「なにってプロレスですよね? 存分にお楽しみ下さい」
「ち、違――」
「私の愛、受け取って下さい」







 その夜、エスカがめちゃくちゃハッスルしてた
感想 41

あなたにおすすめの小説

辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆ 気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。 チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。 第一章 テンプレの異世界転生 第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!? 第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ! 第四章 魔族襲来!?王国を守れ 第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!? 第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~ 第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~ 第八章 クリフ一家と領地改革!? 第九章 魔国へ〜魔族大決戦!? 第十章 自分探しと家族サービス

異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。

お小遣い月3万
ファンタジー
 異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。  夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。  妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。  勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。  ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。  夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。  夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。  その子を大切に育てる。  女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。  2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。  だけど子どもはどんどんと強くなって行く。    大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。

異世界は流されるままに

椎井瑛弥
ファンタジー
 貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。  日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。  しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。  これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

26番目の王子に転生しました。今生こそは健康に大地を駆け回れる身体に成りたいです。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー。男はずっと我慢の人生を歩んできた。先天的なファロー四徴症という心疾患によって、物心つく前に大手術をしなければいけなかった。手術は成功したものの、術後の遺残症や続発症により厳しい運動制限や生活習慣制限を課せられる人生だった。激しい運動どころか、体育の授業すら見学するしかなかった。大好きな犬や猫を飼いたくても、「人獣共通感染症」や怪我が怖くてペットが飼えなかった。その分勉強に打ち込み、色々な資格を散り、知識も蓄えることはできた。それでも、自分が本当に欲しいものは全て諦めなければいいけない人生だった。だが、気が付けば異世界に転生していた。代償のような異世界の人生を思いっきり楽しもうと考えながら7年の月日が過ぎて……

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

俺、何しに異世界に来たんだっけ?

右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」 主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。 気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。 「あなたに、お願いがあります。どうか…」 そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。 「やべ…失敗した。」 女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!