3 / 45
第3話 緊急会議① どうしてこうなった?
しおりを挟む
「そもそも何でグランザは、自分が四天王最弱なんて言ったんでしょうか」
三人は円卓の片側に集まって顔を近づけあってコソコソ話を始めた。
ファイレーンは冷静になろうと努めながら、しかしいつもの様子と比べて明らかに落ち着きがない。
「ぶっちゃけグランザは四天王の中でぶっちぎりで最強でしたよね」
「そうだよね!?今までもいろんな強敵と戦ってきたけど、ボク達じゃキツい!って思う相手でもグランザなら倒せてたし。」
シルフィアも同意する。
「まあでも冷静に考えると・・・」
ファイレーンは実際、少し落ち着いた口調で話し始めた。
「グランザが最強だったとして、わざわざ勇者に言いませんよね?
俺が最強で、残りの三人は俺より弱いぞー。って。
それよりは、嘘でもいいから
俺より強い奴があと三人もいるぞ!
って言った方が勇者をビビらせられるから、そう言ったのでは?」
「うーん確かにそれはそうだけど・・・」
シルフィアは目を閉じて唸った。
「でもグランザって天然なところあるから、本気で自分が最弱だと思ってたのかも。
だってウォーバル、いつも
俺の方が強い!
ってグランザに言ってたじゃない」
いきなり話を振られて、それまで黙っていたウォーバルはうろたえた。
「バッ!そ、それは・・・!」
「って言うか実際のところ、本当に自分の方が強いと思ってたの?いつも偉そうにしていたけど。
見てるこっちはいろんな意味でドキドキしてたんだけど。」
ウォーバルはかなり触れてほしくないところ、つまりプライドに関わる質問をされたらしく、答えを避けて反撃に出た。
「それならお前らだって、四天王の中で誰が強いかって話は、ごまかして有耶無耶にしてたじゃないか!」
「そりゃそうでしょー!強さの序列をハッキリさせて、わざわざ自分の地位が危うくなるようなことするわけないじゃん!
こっちだって部下がいるんだから、偉そうにしてないといけないんだから!」
「恥ずかしながら、その通りですね。曖昧にしておいた方がいいってことが、世の中には沢山あるんです」
シルフィアはまだしも、半ば開き直ったように眼鏡を光らせるファイレーンの態度にツッコみたい気持ちがウォーバルにはあったが、自分に反撃が返ってくると困るので我慢して話題をそらそうとした。
「ハッ!とにかく、天然なのか計算なのかはともかく、
グランザが自分のことを最弱なんて言った理由はこの際どうでもいいだろ?
これからどうするかだ!」
「まあそうだよね。ボク達だけで勇者を倒せるか?」
四天王と言われているのは伊達ではない。
シルフィアもファイレーンもウォーバルも、別に弱いのに偉そうにしているというわけではないのだ。
実際これまで人間軍に後れを取ったことはなく、恐怖の対象となっている。
シルフィアは風の魔力を自在に操り、敵の大軍に一気に大打撃を与えることができる。
ファイレーンは魔術で生み出したモンスターの大軍の物量で敵を蹂躙する。
ウォーバルは水の魔力を纏った神出鬼没の肉弾戦で、敵の大将を直接葬り去ることができる。
しかし・・・。
「グランザと勇者の戦いを実際に見てしまいましたからね・・・。私の頭脳をもってしても、勝ち目が見当たりません・・・」
ファイレーンはゴクリとつばを飲み込んだ。
グランザは大地の魔力を操り、無数の剣を生み出し自在に操るというシンプルな能力だ。
シンプルだが、生み出した剣は固いしよく切れるし、とにかく数が多い。
それを近距離でも広範囲でも自在に操れる。
簡単に言うと、シルフィアとファイレーンとウォーバルができることを一人で全部できるのだ。
「凄かったよね・・・勇者・・・。
高速で飛び回る刃物の嵐の中を、飛んだり跳ねたり斬り落としたり、時々剣の上に乗って一緒に飛び回ったりして」
「1時間ぐらいそれやった後に、四方八方から同時に突き刺してくる大量の剣を、たった一本の剣で全部叩き落した時は、逆に関心してしまいましたよ・・・」
「もうあんなの人間じゃねぇよ・・・」
プライドの高いウォーバルも、思い出しただけで青ざめている。
むしろ最初に見たときに部下たちに悟られないように平静を保っていたのが偉いくらいである。
「その後も凄かったよね。最終的にグランザと接近戦にまで持ち込んだんだけど、さすがに勇者もそれまでの攻撃で満身創痍だったから、一度はグランザの剣でとどめを!ってところまで行ったんだけど・・・」
「なんか急に勇者がピカーって光りだして、急に元気になってそのまま一撃でグランザの剣ごとグランザを斬りやがった・・・」
「勇者も『な、なんだこの力・・・!』
とか言ってたけど、それはこっちのセリフですよ!
何あれ!?何かの覚醒?神様的な何かの力!?」
「とにかく、グランザのとの戦いで、勇者はさらに成長したってことか・・・」
グランザが負けた時の事を思い出し、三人は改めて絶望的な気持ちになった。
「・・・でもなぁ。何とかするしか無いんだったら・・・」
しばらくして口を開いたのはシルフィアだった。
「やろうか・・・!暗殺・・・!!」
三人は円卓の片側に集まって顔を近づけあってコソコソ話を始めた。
ファイレーンは冷静になろうと努めながら、しかしいつもの様子と比べて明らかに落ち着きがない。
「ぶっちゃけグランザは四天王の中でぶっちぎりで最強でしたよね」
「そうだよね!?今までもいろんな強敵と戦ってきたけど、ボク達じゃキツい!って思う相手でもグランザなら倒せてたし。」
シルフィアも同意する。
「まあでも冷静に考えると・・・」
ファイレーンは実際、少し落ち着いた口調で話し始めた。
「グランザが最強だったとして、わざわざ勇者に言いませんよね?
俺が最強で、残りの三人は俺より弱いぞー。って。
それよりは、嘘でもいいから
俺より強い奴があと三人もいるぞ!
って言った方が勇者をビビらせられるから、そう言ったのでは?」
「うーん確かにそれはそうだけど・・・」
シルフィアは目を閉じて唸った。
「でもグランザって天然なところあるから、本気で自分が最弱だと思ってたのかも。
だってウォーバル、いつも
俺の方が強い!
ってグランザに言ってたじゃない」
いきなり話を振られて、それまで黙っていたウォーバルはうろたえた。
「バッ!そ、それは・・・!」
「って言うか実際のところ、本当に自分の方が強いと思ってたの?いつも偉そうにしていたけど。
見てるこっちはいろんな意味でドキドキしてたんだけど。」
ウォーバルはかなり触れてほしくないところ、つまりプライドに関わる質問をされたらしく、答えを避けて反撃に出た。
「それならお前らだって、四天王の中で誰が強いかって話は、ごまかして有耶無耶にしてたじゃないか!」
「そりゃそうでしょー!強さの序列をハッキリさせて、わざわざ自分の地位が危うくなるようなことするわけないじゃん!
こっちだって部下がいるんだから、偉そうにしてないといけないんだから!」
「恥ずかしながら、その通りですね。曖昧にしておいた方がいいってことが、世の中には沢山あるんです」
シルフィアはまだしも、半ば開き直ったように眼鏡を光らせるファイレーンの態度にツッコみたい気持ちがウォーバルにはあったが、自分に反撃が返ってくると困るので我慢して話題をそらそうとした。
「ハッ!とにかく、天然なのか計算なのかはともかく、
グランザが自分のことを最弱なんて言った理由はこの際どうでもいいだろ?
これからどうするかだ!」
「まあそうだよね。ボク達だけで勇者を倒せるか?」
四天王と言われているのは伊達ではない。
シルフィアもファイレーンもウォーバルも、別に弱いのに偉そうにしているというわけではないのだ。
実際これまで人間軍に後れを取ったことはなく、恐怖の対象となっている。
シルフィアは風の魔力を自在に操り、敵の大軍に一気に大打撃を与えることができる。
ファイレーンは魔術で生み出したモンスターの大軍の物量で敵を蹂躙する。
ウォーバルは水の魔力を纏った神出鬼没の肉弾戦で、敵の大将を直接葬り去ることができる。
しかし・・・。
「グランザと勇者の戦いを実際に見てしまいましたからね・・・。私の頭脳をもってしても、勝ち目が見当たりません・・・」
ファイレーンはゴクリとつばを飲み込んだ。
グランザは大地の魔力を操り、無数の剣を生み出し自在に操るというシンプルな能力だ。
シンプルだが、生み出した剣は固いしよく切れるし、とにかく数が多い。
それを近距離でも広範囲でも自在に操れる。
簡単に言うと、シルフィアとファイレーンとウォーバルができることを一人で全部できるのだ。
「凄かったよね・・・勇者・・・。
高速で飛び回る刃物の嵐の中を、飛んだり跳ねたり斬り落としたり、時々剣の上に乗って一緒に飛び回ったりして」
「1時間ぐらいそれやった後に、四方八方から同時に突き刺してくる大量の剣を、たった一本の剣で全部叩き落した時は、逆に関心してしまいましたよ・・・」
「もうあんなの人間じゃねぇよ・・・」
プライドの高いウォーバルも、思い出しただけで青ざめている。
むしろ最初に見たときに部下たちに悟られないように平静を保っていたのが偉いくらいである。
「その後も凄かったよね。最終的にグランザと接近戦にまで持ち込んだんだけど、さすがに勇者もそれまでの攻撃で満身創痍だったから、一度はグランザの剣でとどめを!ってところまで行ったんだけど・・・」
「なんか急に勇者がピカーって光りだして、急に元気になってそのまま一撃でグランザの剣ごとグランザを斬りやがった・・・」
「勇者も『な、なんだこの力・・・!』
とか言ってたけど、それはこっちのセリフですよ!
何あれ!?何かの覚醒?神様的な何かの力!?」
「とにかく、グランザのとの戦いで、勇者はさらに成長したってことか・・・」
グランザが負けた時の事を思い出し、三人は改めて絶望的な気持ちになった。
「・・・でもなぁ。何とかするしか無いんだったら・・・」
しばらくして口を開いたのはシルフィアだった。
「やろうか・・・!暗殺・・・!!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
わたくしがお父様に疎まれている?いいえ、目に入れても痛くない程溺愛されております。
織り子
ファンタジー
王国貴族院の卒業記念パーティーの場で、大公家の令嬢ルクレツィア・アーヴェントは王太子エドワードから突然の婚約破棄を告げられる。
父であるアーヴェント大公に疎まれている――
噂を知った王太子は、彼女を公衆の面前で侮辱する。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる