LOVE☆GAME

葉月カイト

文字の大きさ
204 / 404
大学初めての学園祭

2

しおりを挟む
「由貴、泣きそうな顔」
「そんなことない」
「で、藤澤さんは何て?」
「学祭の時にテニスのデモしろってさ」
「いきなり何で?」
「最初は女装してからって言われた」
「何で女装?」
「藤澤さんの趣味じゃない?」
「誰と?」
「相手は選んでいいからって」
「じゃあ颯とするか?」
「え?」
「勝ったら言いたいことぶちまけろよ」
「忙しいのにそんな…………」
「由貴は遠慮しすぎ」



颯太とテニスするのは楽しい。



「遠慮てそんなことない」
「あるから言ってんの!相手は颯太な」



純にあれよと勝手に決められた。
学祭当日までに体調崩さないようにしないとな。


夜メールがきた。



『学祭当日テニスのデモするんだって?俺と』



"急に決まったんだよ"



『楽しみにしてるよ。風邪引かないようにね』






本当は颯太に聞きたいこと沢山ある。
でも。
颯太を困らせたくないから何も言わないだけ。



だって。





俺は颯太には……颯太にだけは嫌われたくないから。



でも。
颯太は好きな人がいるって。



好きな人がいてもいい。
今だけ。




今だけでいいから。




颯太のそばにいさせて。




それからしばらくして。
兄さんから電話がきた。
兄さん、夏兄から。



「はぁ?」
『だから。明日燐がゆっきーの大学の学祭に行くって』



兄さんから珍しく電話がきたと思ったらそう言われた。




『燐より優先したい奴いるのか?』
「…………わかった。燐を案内するよ」
『ゆっきー。好きな子いるならそっち優先させていいんだからな』




兄さんは"ゆっきーもお年頃だしな"とか言ってた。
何だよ!
お年頃って。
兄さんにだけは颯太のことを知られたくない。


それに。
颯太は忙しいだろうし。
一緒に回りたかったけど。



「…………由貴。いいのか?」
「うわっ陸也!?お前盗み聞きしてたのかよ」
「甘えるのが下手な由貴に助言をな。お前が一緒に回りたい言えば颯太は時間を作るぞ?」
「忙しいのに言えねぇよ」



仮に陸也の言う通りでも言えない。



「明日、颯太と試合なんだろう?頑張れ」
「勿論!負かすつもりでいくさ」




明日は格好悪いところは見せられない。
だって明日は燐がくるし。



でも。
ちょっとダルいな…………。
風邪引いたかな。

***********



「37.5℃……。由貴くん今日は大人しく」
「ヤダ」
「……はぁ、仕方ない。その代わり俺が無理だと思ったらやめるからね」
「わかった」
「じゃあ試合まで寝てなよ。冷えぴたもらってくるから」





*********



気持ちいい。
誰だ?
颯太??


「ごめん、寝てるとこ。由貴くんを訪ねてきた男の子がいるんだ」
「誰?」
「純平と話してるよ」
「それ多分弟」
「………由貴くんが試合したがる理由なんとなくわかったかも」
「別に燐の前で見栄はりたいとかじゃないし」



颯太は笑いながら言ってきた。
意地っ張りなんだからと。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

守り守られ

ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師 患者 瀬咲朔 腸疾患・排泄障害・下肢不自由 看護師 ベテラン山添さん 準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん 木島 尚久 真幌の恋人同棲中

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

処理中です...