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葉月カイト

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愛しいキミのために

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ーーcase2.莉音りおんーー



こいつもウザい奴なんだよな。



「莉音。悪いけど連絡取り合うのやめよう」
「何で?」
「好きな子できたんだよ」
「ホント?おめでとう」



ミナミとは別の意味で。



「おめでとうとかいらないし」
「だってあのクールで誰にも執着しないあんたに好きな子できるとかよほどじゃない?」



ほっといて欲しい。



「相手は誰?男の子?女の子?」



何で女ってこう根掘り葉掘り聞くんだ?
迷惑なんだけど。



「男だよ。サークルの後輩」
「橘ーあんたついに男に目覚めたの?」
「そういうんじゃないよ。たまたまだよ。女の子も好きだし?」
「あんた好みなら性別関係なかったわね」



こいつは中学からの付き合いというか元カノ。
ミナミと別れたあと付き合っていた。
付き合っていたのは1番長い。



「紹介してよ」
「やだ」
「減るもんじゃないしいいじゃない」


こいつに付き合った女の子や男を紹介したけどさんざんな目にあった。



「減る」
「……そんなに好き?」
「じゃないならお前らと手を切ることしねーよ」
「まぁいいけど。大学のみんなに聞いてみたらわかるもの」




くそーっ。
だから嫌だったんだよ!

こいつは。
同じ大学に通っている。
しかも。
学部が同じ。



練習見られたら多分バレる。



今日は朝から練習。



「なぁ、由貴。お前、首筋のそれ」
「なっ何でもない!」




由貴くんは俺がつけた跡を手で覆うように隠した。




そんな顔したらバレバレなのに。
この子は。



「どっかの獣に噛まれた?」



ふーじーさーわっ!



「獣って」
「オレンジ色の髪の無駄に背の高い奴とか?」


藤澤の奴ニヤついた顔して。
わかって聞いてるし。



「えっとその…………」



由貴くん可愛すぎるっ。




「藤澤。由貴くんいじめるな!わかって聞いてるだろう?」
「つか、お前も見えるとこにつけんな」
「だってー」



だって。
由貴くんを誰にも奪われたくないから。
それに由貴くん嫌がってないし。
全く嫌がってないわけじゃないけど。


涙目で嫌がるのがいいというか。
藤澤あたりに言うとやめろとか言われるだろうけど。




「心配しなくても、由貴に手出す奴いねぇーよ」



わかってるんだけどね。
由貴くんは気づいてないけど。
学祭、俺とまわったことで。
俺のお気に入りと思われてる。



それでいいんだよ。
由貴くんに変な虫つかないなら。
もっともそれをわかった上で手を出すなら遠慮なく相手になるから。




「なぁ、由貴。今度シングルで出ないか?」
「ダブルスがいい」
「何で?」
「だって体力持たねーもん」




中学の時はシングルスで出ていたらしい。
試合はどうしていたかというと。
体力が持つうちに早めに決めていたとか。
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