LOVE☆GAME

葉月カイト

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キミが好きだよ

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「由貴。もうすぐ学生総会があるからな」
「学生総会?」
「そ。去年由貴は休んでたから知らないだろうけど」



GWが終わったある日。
純がそう言ってきた。



その日は講義はなく教授たちもみんな参加だそうだ。



今の時期学生会の人たちは忙しいんだそうだと余計なフォローしてきた。




嫌でもその日は颯太を見てしまう。



「由貴。颯太だけど…………」
「藤澤さん。いいって大丈夫だから」



みんな颯太のフォローをしてくれる。


元々気持ちを伝えちゃいけなかったんだ。
颯太にゲームしようなんて言われて。
もしかしたらなんて思ったから。



颯太から連絡できなくした。
これ以上一緒にいたら期待してしまうから。



「由貴、大丈夫か?」




あれ以来特に最近は体調が悪い。
多分顔色が悪いんだと思う。


みんなに心配かけたくないのに。



体重も5キロ減ったし。
食いたくても食えない。
胃がムカムカするし吐き気がしてくる。


「いってきます」
「由貴、今日は?」
「今日は学生総会だけ」




そう言って家を出た。
ただ。







めっちゃお腹が痛い。
キリキリ痛む。


ちょっと腹の調子が良くない。
薬で抑えてるけど。




「よう。由貴ー」



大学の近くで待ち伏せしている純。
こいつはストーカーかよ。



「席は自由だから」


そう言いながら純は後ろの席に。



「由貴、ほら」
「お前、一人で座るなよ?」
「何で?」



純は一体何を言っているんだ?



純は何か言いたそうな顔してたけど。



総会が始まったから純は何も言ってこなかった。




ヤバイ。
腹が痛むし吐きそうなんだけど。




「由貴?」
「純、腹痛い。吐きそう」
「もうすぐ休憩になるはずだから我慢できるか?」



純がそう言っているうちに休憩になった。



「どうしたの?お昼行かないの?」



そう言いながら颯太が近づいてくる。



「由貴が腹痛って吐きそうて」




颯太はかがんで俺の顔を覗きこみながら言ってきた。



「大丈夫?じゃないよね。病院行こうか?」



マジ吐きそうだし、動きたくないから頭を横にふる。


「ちょっと待ってて」



そう言って颯太はどこかに行った。



「由貴くん。一回吐いちゃいなよ?」



そう言いながら颯太は背中をさすってくれた。



「もしもし、藤澤?今から講堂に来てくんない?」




颯太は何を思ったか藤澤さんを呼び出してた。



「颯太?」
「あとよろしく。これ、このあとのね。あとは副会長のあの子に聞いて」
「待て!お前はどうするんだ?」
「由貴くん病院に連れていく」
「わかったよ」
「ちょっと我慢してね」



颯太は俺を軽々と抱き上げて講堂から出ていく。



「寝てていいから」



病院に着くまで俺は寝ておくことに。
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