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翼、ふたたび
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颯太に機種変でもしたらどうだって言われた。
だから。
嫌だけど夏兄にラインした。
「兄さん時間取れない?」
『ゆっきーどうした?』
「兄さん。携帯機種変したいんだけど」
『いつ行く?明日?』
「明日時間があるなら」
『燐とひーも呼べよ。楓と春には俺から声かけとくからみんなで遊びに行くぞ』
この日は機嫌がいいのかそう言っていた。
いつもは春兄が言って渋々承諾していた。
夏兄は裏の顔を燐たちの前では出さない。
ただ。
燐はそんな夏兄を疑っている。
必ずみんなで遊びに行きたがるから。
**********
「iPhoneにしろよ」
「何で?」
「ゆっきーあまり写真撮らないしゲームしかしないだろう?メールもLINEばかりだし」
確かにそうなんだけどさ。
「iPhone高いじゃん」
「由貴、そこは甘えていいんだよ。"夏兄一番高いiPhoneがいい"って」
「そうだよ。兄ちゃん!兄さんたちが買ってくれるて言うなら遠慮なく高い奴にしなよ」
燐の顔に夏兄から絞り出したらいいじゃないて書いてあるようにみえる。
いくら夏兄が買ってくれる言ってもな…………。
そんなもん買ったら何されるかわからないじゃないか。
**********
で、結局。
最新のiPhoneの容量が多いやつにした。
昨日から何故か機嫌がいいみたい。
そして。
春兄はこっそり俺のスマホの名義を自分のに変えていた。
そのつもりで一緒に来てくれていたらしい。
ん?
メール?
『由貴くん。待ち受けはこの写メにしてね』
写メと一緒にメールがきてた。
颯太の自撮りが。
「由貴、颯太はいい奴だな」
「うん」
「ぼくも颯太さんはいい人だと思うよ」
「これで俺たちの役目はおわりだな」
「春兄?」
「俺たち由貴を任せれる奴が現れたらそいつに任せるつもりだったし」
「颯太は大丈夫だな。燐のお墨付きだし」
「颯太に泣かされたら言えよ?」
兄さんたちまるで莉音先輩みたいな言い方してる。
「大丈夫だよ」
「颯太が由貴を泣かせるとかありえないだろうけど」
春兄は人を見る目が確かだから。
"知ってるか?颯太はな本気で惚れた奴を泣かせたりはしないそういう奴なんだぞ?"
"それに遊びで付き合ってた時もなんだかんだで愛情はあったみたいだし"
知ってる。
颯太は本気で好きになったのはきっと俺が初めてだったんだと思う。
でも。
今まで遊んでいた人たちもそれなりに愛情はあったと思う。
「いいなぁ。兄ちゃん…………」
「何が?」
「自分のことをそんなに愛してくれる人がいるって」
「燐…………」
「燐、大丈夫だよ。燐はいい子だからいつか燐を見てくれる人は現れるさ」
「というか燐。お前、晶の妹が好きじゃなかったか?」
「な、なんで!?」
なんで言われてもさわかるもんはわかるし。
「まずはブラコンから治さないと燐兄ヤバイよ」
「あと由貴兄もな」
「別に俺ブラコンじゃねぇし」
なんだよ。
楓のやつ。
「由貴、膨れるな!由貴は今のままでいいからな」
よく。
純が言ってたな。
兄さんたちは俺たちに甘いって。
実際にそうなのかもしれない。
颯太が気にしてないならそれはそれでいいと思う。
だから。
嫌だけど夏兄にラインした。
「兄さん時間取れない?」
『ゆっきーどうした?』
「兄さん。携帯機種変したいんだけど」
『いつ行く?明日?』
「明日時間があるなら」
『燐とひーも呼べよ。楓と春には俺から声かけとくからみんなで遊びに行くぞ』
この日は機嫌がいいのかそう言っていた。
いつもは春兄が言って渋々承諾していた。
夏兄は裏の顔を燐たちの前では出さない。
ただ。
燐はそんな夏兄を疑っている。
必ずみんなで遊びに行きたがるから。
**********
「iPhoneにしろよ」
「何で?」
「ゆっきーあまり写真撮らないしゲームしかしないだろう?メールもLINEばかりだし」
確かにそうなんだけどさ。
「iPhone高いじゃん」
「由貴、そこは甘えていいんだよ。"夏兄一番高いiPhoneがいい"って」
「そうだよ。兄ちゃん!兄さんたちが買ってくれるて言うなら遠慮なく高い奴にしなよ」
燐の顔に夏兄から絞り出したらいいじゃないて書いてあるようにみえる。
いくら夏兄が買ってくれる言ってもな…………。
そんなもん買ったら何されるかわからないじゃないか。
**********
で、結局。
最新のiPhoneの容量が多いやつにした。
昨日から何故か機嫌がいいみたい。
そして。
春兄はこっそり俺のスマホの名義を自分のに変えていた。
そのつもりで一緒に来てくれていたらしい。
ん?
メール?
『由貴くん。待ち受けはこの写メにしてね』
写メと一緒にメールがきてた。
颯太の自撮りが。
「由貴、颯太はいい奴だな」
「うん」
「ぼくも颯太さんはいい人だと思うよ」
「これで俺たちの役目はおわりだな」
「春兄?」
「俺たち由貴を任せれる奴が現れたらそいつに任せるつもりだったし」
「颯太は大丈夫だな。燐のお墨付きだし」
「颯太に泣かされたら言えよ?」
兄さんたちまるで莉音先輩みたいな言い方してる。
「大丈夫だよ」
「颯太が由貴を泣かせるとかありえないだろうけど」
春兄は人を見る目が確かだから。
"知ってるか?颯太はな本気で惚れた奴を泣かせたりはしないそういう奴なんだぞ?"
"それに遊びで付き合ってた時もなんだかんだで愛情はあったみたいだし"
知ってる。
颯太は本気で好きになったのはきっと俺が初めてだったんだと思う。
でも。
今まで遊んでいた人たちもそれなりに愛情はあったと思う。
「いいなぁ。兄ちゃん…………」
「何が?」
「自分のことをそんなに愛してくれる人がいるって」
「燐…………」
「燐、大丈夫だよ。燐はいい子だからいつか燐を見てくれる人は現れるさ」
「というか燐。お前、晶の妹が好きじゃなかったか?」
「な、なんで!?」
なんで言われてもさわかるもんはわかるし。
「まずはブラコンから治さないと燐兄ヤバイよ」
「あと由貴兄もな」
「別に俺ブラコンじゃねぇし」
なんだよ。
楓のやつ。
「由貴、膨れるな!由貴は今のままでいいからな」
よく。
純が言ってたな。
兄さんたちは俺たちに甘いって。
実際にそうなのかもしれない。
颯太が気にしてないならそれはそれでいいと思う。
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