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葉月カイト

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村雨姉妹

2

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「相変わらずだね」
「2人は変わらないよ」
「何年になるんだっけ?」
「7年か」
「でもさー、たまり場に、男しかいないとこに女の子を連れてくる由貴くんもちょっとどうかと思うよ?」
「わかってるって」
「あの時泣いてた由貴くん可愛かったな」
「そりゃあいきなりマジギレされりゃあな」
「俺としては2人に怒られたのが怖かったよ。『私たちの由貴ちゃんを何泣かせてんの!』って」
「2人とはいつからの知り合いなの?」
「小学校中学年までうちの近くに住んでたんだよ」
「花音たちて」
「幼なじみ。あまり純とは遊んでない。何故かゆりが嫌ってさ」
「純平とは施設にいる時からの友人」




颯太の顔が色々聞きたいて顔してる。



「知りたいなら話してやるけど?」
「話して」
「じゃあ夕飯のあとに」



颯太の顔がかなり嬉しそうだった。
夕飯は野菜スープとロコモコ丼だった。



「で2人とはいつから?」
「引き取られてからはずっと」
「純の家の近くのマンションに住んでた」
「マンションってあのバカデカイ?」
「そ。あれ」



颯太も知らない2人の親の職業。
都内にいくつもの不動産会社を経営している。



純の家の近くの高層マンション。
あれも2人の親が建てたマンション。
しかも2人のために。



おばあさんが亡くなって両親が離婚した。
花音と雫音はそれぞれに引き取られた。
でも2人は連絡取って土日はよく遊んでいた。
俺の進学先もわざわざ聞いてきた。
そして2人は何故か中学、高校、大学まで一緒だった。



「2人の親、不動産会社の社長だから」
「……あーもしかしてもしかしてあの株式会社ムラサメ?」
「そうだよ」
「あの2人めちゃくちゃ金持ちじゃない」
「多分うちや颯太のとこよりな」
「花音はそんな感じだけど雫音はそんな風には見えないよね」
「お前はまた怒らせるようなこと言うなよ?」
「2人って昔からかあんな感じなの?」
「だそ。最初から由貴ちゃんって言ってた」



最初俺のこと女の子だと思っていたらしいから。
いくら女ぽいからて見間違えるかよ。



そのあとは可愛いって言ってきてたんだよな。
2人とばかり遊ぶと純というかゆりが妬いていたんだよな。
自分たちとも遊んでって。
ホント可愛いよな。
ゆりは。



「2人と会ったのは猪熊の家に引き取られて1ヶ月してから」
「なかなか会わなかったの?」
「違う。俺が熱出したり風邪引いたりしたからだよ」



そういや。
母さん、燐たちの母さんも体弱かったよな。


磯崎が言ってたよな。
まるで俺は母さんのホントの子のようだって。
そんなわけないのに。
俺と猪熊の母さんは血のつながりなんか全くないのに。
そして。
施設に入ってからの話をすることにした。
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