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第三章 王立学校
登校初日
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「うっし、じゃあ行ってきます」
「おう」
「はい。お気をつけて」
いよいよ登校初日
部屋を出ると制服を着た生徒があちこちに見える。エレベーターが混みそうだなと思って少し早く出たのだが、時間がかからずに乗ることが出来た。
寮を出て、校舎へと向かう。とはいっても、まずは生物室にくるように言われているので、教室に行くのは後だ。
「ここ、だな?」
手に持った校内図と照らし合わせて再度確認をする。うん、合ってるな。
ノックをすると男の声で返事が返ってきたので、扉を開けた。
「やぁ、久しぶりだね。イスルギ・ケンイチ君」
「試験以来ですね」
この目の前にいる白髪のくたびれた白衣の男は、俺の編入試験を担当した者だ。そしてそのまま、彼の受け持つクラスへと俺は入れられるらしい。
「君の使い魔は元気かな?」
「はい、十分に。出てこい、雷鳴鬼」
俺が呼びかけると、体から光の粒子が溢れ、それが人の形を模していく。
「なんだい? まだぐっすり眠っていたのに」
「ほら、お前を呼び出した時にいた先生だ」
「雷鳴鬼クンも久しぶりだね」
「あー……ボク覚えてないや。ははっ」
雷鳴鬼は笑いながら頭をかいて謝るのだが、悪びれている様子はない。
「ばっ、お前! すみません、先生」
「いいよいいよ、そりゃ覚えてなくても仕方ないさ。ま、関係が良好そうで何よりだよ」
フォルト先生はそう笑って許す。まだ眠そうな雷鳴鬼はそのまま再び俺の中に入っていった。
「じゃあ、教室の方に行こうか。自己紹介は考えているかい?」
「え、あぁ、まぁ。名前を言うくらいで……」
「えー、ド派手にやった方がいいんじゃなーい?」
「それはちょっと、勘弁してください……」
そんな話を挟みつつ、教室の扉の前に来た。ここは確か試験で使った教室だ。
「じゃあ、まず僕が入るから、呼んだら入ってきて」
「分かりました」
まるで漫画の転校生のようだ。俺が入るのはこのAクラス。クラスは各学年五つあり、それぞれ二十人程とのことだ。
たしかクラスは三年間変わらないんだったな。馴染めるだろうか。
そんなことを考えていると、「じゃあ入って来てくれ」と先生が言う。
いよいよだ。こうした注目される機会は久しぶりだから緊張で心臓が跳ね上がる。
深く深呼吸して、俺は扉を開いた。
「初めまして。西のヤクモ王国から来ました、イスルギ・ケンイチです。よろしくお願いします」
俺はあらかじめフリードと練っていた設定をなぞり、簡単に自己紹介を済ませる。この国出身だと言えば、俺の名前に疑問を持つものはいないだろう。
「はい、ということで、イスルギ・ケンイチ君でーす。知ってのとおり、あのクソむずい試験を突破した優等生君だから、いろいろ聞いてみるといい。逆に、この国にはまだ慣れてないだろうから、困ってたら助けてやってくれ」
先生は俺の後に続いてそう説明する。正直、簡単に済ませすぎたかなと思っていたから助かった。
「じゃあ健一クン、自由席だから好きなとこ座って」
「はい、わかりました」
席を探そうと生徒達の方を見渡す、男女比率はちょうど同じくらいか。
「……っ!?」
とある生徒の顔を見て、俺は時が止まったかのような感覚に襲われる。右の方にいる、大柄な男。昨日会った奴だ。
やはりヘルドに似ている。とはいえ、制服を着ているから年相応の雰囲気は漂っているが、だとしてもあまりにも似すぎている。
「ん、どうしたんだい?」
「あ、いや。なんでも……」
ひとまず俺は空いている席に座った。席に向かうとき、一瞬だがあの男に睨まれた気がした。
「じゃ、ホームルームを始めるよ」
「おう」
「はい。お気をつけて」
いよいよ登校初日
部屋を出ると制服を着た生徒があちこちに見える。エレベーターが混みそうだなと思って少し早く出たのだが、時間がかからずに乗ることが出来た。
寮を出て、校舎へと向かう。とはいっても、まずは生物室にくるように言われているので、教室に行くのは後だ。
「ここ、だな?」
手に持った校内図と照らし合わせて再度確認をする。うん、合ってるな。
ノックをすると男の声で返事が返ってきたので、扉を開けた。
「やぁ、久しぶりだね。イスルギ・ケンイチ君」
「試験以来ですね」
この目の前にいる白髪のくたびれた白衣の男は、俺の編入試験を担当した者だ。そしてそのまま、彼の受け持つクラスへと俺は入れられるらしい。
「君の使い魔は元気かな?」
「はい、十分に。出てこい、雷鳴鬼」
俺が呼びかけると、体から光の粒子が溢れ、それが人の形を模していく。
「なんだい? まだぐっすり眠っていたのに」
「ほら、お前を呼び出した時にいた先生だ」
「雷鳴鬼クンも久しぶりだね」
「あー……ボク覚えてないや。ははっ」
雷鳴鬼は笑いながら頭をかいて謝るのだが、悪びれている様子はない。
「ばっ、お前! すみません、先生」
「いいよいいよ、そりゃ覚えてなくても仕方ないさ。ま、関係が良好そうで何よりだよ」
フォルト先生はそう笑って許す。まだ眠そうな雷鳴鬼はそのまま再び俺の中に入っていった。
「じゃあ、教室の方に行こうか。自己紹介は考えているかい?」
「え、あぁ、まぁ。名前を言うくらいで……」
「えー、ド派手にやった方がいいんじゃなーい?」
「それはちょっと、勘弁してください……」
そんな話を挟みつつ、教室の扉の前に来た。ここは確か試験で使った教室だ。
「じゃあ、まず僕が入るから、呼んだら入ってきて」
「分かりました」
まるで漫画の転校生のようだ。俺が入るのはこのAクラス。クラスは各学年五つあり、それぞれ二十人程とのことだ。
たしかクラスは三年間変わらないんだったな。馴染めるだろうか。
そんなことを考えていると、「じゃあ入って来てくれ」と先生が言う。
いよいよだ。こうした注目される機会は久しぶりだから緊張で心臓が跳ね上がる。
深く深呼吸して、俺は扉を開いた。
「初めまして。西のヤクモ王国から来ました、イスルギ・ケンイチです。よろしくお願いします」
俺はあらかじめフリードと練っていた設定をなぞり、簡単に自己紹介を済ませる。この国出身だと言えば、俺の名前に疑問を持つものはいないだろう。
「はい、ということで、イスルギ・ケンイチ君でーす。知ってのとおり、あのクソむずい試験を突破した優等生君だから、いろいろ聞いてみるといい。逆に、この国にはまだ慣れてないだろうから、困ってたら助けてやってくれ」
先生は俺の後に続いてそう説明する。正直、簡単に済ませすぎたかなと思っていたから助かった。
「じゃあ健一クン、自由席だから好きなとこ座って」
「はい、わかりました」
席を探そうと生徒達の方を見渡す、男女比率はちょうど同じくらいか。
「……っ!?」
とある生徒の顔を見て、俺は時が止まったかのような感覚に襲われる。右の方にいる、大柄な男。昨日会った奴だ。
やはりヘルドに似ている。とはいえ、制服を着ているから年相応の雰囲気は漂っているが、だとしてもあまりにも似すぎている。
「ん、どうしたんだい?」
「あ、いや。なんでも……」
ひとまず俺は空いている席に座った。席に向かうとき、一瞬だがあの男に睨まれた気がした。
「じゃ、ホームルームを始めるよ」
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