冒険者を引退してバーのマスターになりました

ぜーたまっくす

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23 お茶会再び

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それからしばらくして、アーリア様が単独でご来店あそばされました。

「ご機嫌ようハル殿、日時が決まりましたのでお知らせに参りましたわ」

リハーサルとか言ってお茶会をやるわけじゃないんだな・・・と最悪の事態を想定していたが考えすぎだったようだ

「いらっしゃいませアーリア様、お席の方へどうぞ・・・」

とりあえず席を勧める。

「来週のルナの日に決まりましたわ」

ルナの日・・・月曜日だ、ちなみに火曜がマルの日、水曜がメルクの日、木曜はユピの日、金曜はウェヌの日、土曜がサバの日、日曜がドミの日と呼ばれてる

イタリア語やスペイン語の一週間に近い・・・まぁ、おかげで覚えやすかったんだが。

ちなみにうちの定休日はユピの日だ

「かしこまりました。何名様でいらっしゃるのでしょうか?」

「今回は25人を予定してますわ、他の方は招待しておりませんので減る事はあっても増える事はありませんわ」

まぁ・・・ギリギリか・・・なんとかしてみせましょう・・・

「心得ました、当日はお任せくださいませ」

「時間の方はお昼過ぎ・・・13時頃になりますわ」

その時間に合わせて貸し切りにすればいいな・・・時間前に貸し切りに入るとして・・・ノゥ・・・お昼時のゴールデンタイムが・・・

まぁ、それは仕方が無いか・・・

「13時で承りました。」

・・・と日時が決まった頃、フィリアンがお茶とお菓子を持って来る。

「どうぞ」

硬い!硬いぞフィリアン!お貴族様だからってガチガチになっちゃってる・・・

まぁ、いくら打ち合わせとはいえお客様にお茶も出さない・・・なんてわけにはいかないか。

そこはフィリアンのファインプレーである。後でたっぷり誉めてやろう・・・

来週のルナの日の13時・・・と連絡用ホワイトボードに書き込む


「新作のお菓子、楽しみにしていますわ」

いやいや・・・ここに来てハードル上げんな・・・

「精いっぱい努めます」

この、口に出す言葉と心の声の差はいかんともしがたい・・・

まぁ・・・度肝を抜いて差し上げましょう・・・

お茶会でベロンベロンに酔っぱらう姿が目に浮かばない事も無いが、味に関しては自信ありだ!

その後の事はその時考える!

聞きたかったことは全部聞けたので後は雑談・・・かな

「アーリア様の口利きで茶葉の販売が増えました。本当にありがとうございます。」

事実、エルディラント伯爵家に限らず、前回のお友達各家からも購入していただいている。

茶葉卸だけでも食っていけそうな勢いだ!

アマゾンからの転売なんで手間もかかんない。仕切るレベルの割引も合わせてウハウハだ!

「それはよろしかったですわね、まだまだお得意様は増えますわよ」

・・・だんだん立場が弱くなってる気が?もともと弱いが・・・

それはつまりだ・・・我儘を無理やりにでも押し通せる立場に?

・・・頭の中で利益と不利益、メリットとデメリットが交差する・・・

なにげにリスクも高い・・・不良品なんて混じってたら下手したら首が飛ぶ・・・物理的に・・・

後ろ盾があっても俺は所詮平民なのだ。

「それは非常にありがたいです。ご期待に沿えるよう誠心誠意努めたいと思います。」

頼むぞアマゾン!何が起こっても不良品だけはやめてくれ・・・

心の願いと裏腹にニッコニコの素敵な笑顔のアーリア様でした・・・


帰り際、手土産にクッキーを持たせる俺、ポイント高くね?

大缶詰め合わせ 一撃 39000円の代物だ!

この程度の投資くらいエルディラント伯爵家のコネに比べたら安い安い

リスクより利益を取る俺の思考・・・裏目に出ないといいが・・・

え?これってフラグ?

「ルナの日を楽しみにしていますわ」

心の中を知る由もないアーリア様は嬉しそうにクッキーを持ってお帰りになられた

さぁ・・・嵐の幕開けだ・・・

「フィリアン、あのタイミングでお茶を出したのはグッジョブだったよ!」

褒められて嬉しそうにとがった耳をピコピコ動かすフィリアン

「ご褒美は何がいいかな・・・」

色々と考える・・・

そうだ!俺が師匠に貰って一番嬉しかった奴にしよう!


俺が貰ったのはカクテルを作る道具一式・・・

シェーカー

ボストンシェーカー

ミキシンググラス

ティン

バースプーン各種

ストレーナー

メジャーカップ

マッシャー

スクイーザー

ブレンダー

ミクソロジー


当時貰ったのはこんなとこか・・・

今でこそメジャーカップは使わなくなったが、初心者には必須だもんな・・・

初めて聞く道具もあると思うが、使う場面が来たらフィリアンには説明しよう・・・

渡されて聞かされても使い方がわからないはず。

早々壊れる物でもないし、いい道具は手になじんで一生物だ!

だからこそいい道具を選ぶ・・・


閉店後に渡してやろう・・・

こっそり購入し、インベントリに保持しておく。

フィリアンには甘いなぁ・・・俺

と言っても今の所従業員以上でも以下でもない接し方なんだが・・・



とりあえず仕事仕事っと・・・

閉店後のサプライズを思うと顔がにやけてくる・・・

フィリアンの事どんだけ好きなんだよ・・・俺・・・

まぁ、今の距離感も心地いいからもうしばらくはこのままで・・・

そんな感じで日も暮れていく・・・


ミスルトウの営業は日が暮れてからが本番である。

日中のカフェなんて店を遊ばせないだけのおまけだよ・・・とは本人の談

今なら言える!職業は?バーテンダーですってね

さぁいっちょ張り切っていきますかぁ!

って外は大雨・・・なんでやねん・・・

水の精霊は俺の事が嫌いらしい・・・


閑古鳥がハミングしてる俺の店・・・

ってか誰も歩いてねぇ・・・

こんな時に来るお客ってのは決まってあいつら・・・・だ

「あ~濡れた濡れたぁ・・・」
「暖かい物が食べたいね」
「ミッション終わっての帰り道に大雨とかマジで勘弁してくれ」

濡れたまま店内を歩かんでくれ・・・勘弁してほしいのはこっちの方だ・・・

「おふろはじゅんびできてるよ~」

気の利くハンティである。いい子に育ってる、うんうん・・・

うちのマスコットにそう言われたら風呂に入るしか選択肢が無い勇者一行

頷くと三人で風呂場に直行していった。

レンジでチンすればサラダだって暖かいぞ・・・そんな言い訳はさすがに効かないだろ・・・

この雨だ、客も来ないだろうし、無茶振りを覚悟しとくか・・・


濡れた店内を慌ててモップ掛けをするハンティ・・・

どうだ!これがうちの子だ!!いい子だろ・・・

自信をもって言いふらせるぞ・・・

親馬鹿・・・むしろ馬鹿親だな・・・


そうこうしてるうちに勇者達が店内に戻ってくる。

「今日はどうするかな・・・」
「鍋がいいよ!鍋にしよう!後は生中で」
「俺は山崎と生ハムで・・・」


カズキ!どうした?雨が降ってるのはお前のせいか?

「あと鍋と伝説の剣」

あぁ・・・やっぱりブレないな・・・伝説の剣って・・・

あるじゃん!庶民の味方100均ダ〇ソーにも本当に売ってる伝説の剣が!

「よしっ」と気合を入れると厨房に向かった

山崎18年をロックグラスに入れてカズキに出し、フィリアンに生ハムと生中を任せ鍋の支度に入る。


こんな日の鍋は・・・あ・・・カキなべ食いたい!カキの土手鍋にしよう・・・俺が食いたい、俺がルールだ!

そんな感じで材料を買い集める俺だった・・・


かくしてお望み通り鍋は完成、伝説の剣も用意した!

卓上ガスコンロを用意し鍋を運ぶ、取り皿はフィリアンに一任

〆はうどんか雑炊か・・。って感じだからご飯はまだ出さない。

「できたぞ!カキの土手鍋、それと伝説の剣」

「!?」

注目を集める伝説の剣・・・プラスチック製の例の奴

鑑定しても伝説の剣だ・・・殺傷能力皆無だ・・・

「嘘じゃないさ、鑑定してみな」

「やべぇ!確かに伝説の剣だ!」
「カズキにぴったりだね」
「・・・注文通りだけど、これじゃない感が凄まじいな・・・」

フェルを強引に工房から引っ張り出してくる。

錬金ヲタクになりつつある・・・全身からポーションの匂いもする・・・

「フェルは風呂が先だな・・・」

「さぁ!みんなでつつくか!」

フェルを置き去りにみんなで食い始める。

大丈夫、追加素材も用意してる!

余りこそすれ足りなくなる事はない・・・

余ったらインベントリに保存して酒の肴だ・・・

閉店後の晩酌は日本酒にしよう・・・そう決めた俺だった・・・


土手鍋もあらかた食い終わり、〆に入っている。

勇者リクエストはうどんでした。

そんな感じで閉店まで飲み食いしていった・・・

勇者達の支払いが毎回白金貨なのは無茶振りのお礼か?

だが!取れる時に取る!

まだまだ借金は残ってるんだ・・・


追伸・・・閉店後、フィリアンにサプライズプレゼントしたら泣いて喜ばれた。

バーテンダースキルを上げるためのレベリングをおねだりされました・・・

お客さまの指名でフィリアンがメインでシェーカーを振る未来が見えるぞ・・・

俺の立ち位置ヤバくね?

少しだけ不安を残してお茶会当日を迎える事になる・・・




時の流れはジェットスピードです。

ルナの日になりました・・・



さぁお祭りの時間だ・・・お茶会当日です。

朝から忙しい忙しい・・・

4席のテーブルとカウンターの椅子を撤去し少しでも広げる。

用意しておいた大きなテーブルを設置

こんな大改装もインベントリ様様である。

フィリアンの女性のセンスにテーブルセッティングは任せる!

俺は厨房でお菓子作りの総仕上げだ!

貸し切りなので他のお客様の事を考える必要は無い!

一般開店は夕方からって告知してある。


ハンティも掃除チェックに余念がない・・・

時間まではまだあるぞ!出すメニュー一つ一つ最終チェックをしていく。

いい出来のお菓子にニヤリと笑う俺・・・

こっちの準備はOKだ!どっからでもかかってこいやぁ!!



予定より早い時間に主催のアーリア様がご来店されました。

いい感じに仕上がってるテーブルを見て満足そう・・・

お眼鏡にかなったようで一安心する。

その後は次々に到着される縦ロール・・・じゃなくてお嬢様方・・・

お出迎えをしている俺、席に案内するハンティ、とりあえずレモン水をお渡しして間を繋ぐフィリアンといった感じで進行する。

ケインは今日は貸し切りだから駄目だと言って追い出させてもらってる・・・

冗談みたいな荒らされ方をする未来しか見えん・・・

貴族特有の長ったらしい挨拶に辟易しながらも笑顔で応対、

この多面性で学生時代のあだ名は阿修羅だ・・・

別に腕が6本あるってわけじゃないぞ・・・

予定してたお嬢様方が揃った所でアーリア様が挨拶をしてる・・・が。

俺は厨房でお茶の準備だ!

円形のジャンピングティーポットでいれたお茶を保温ティーポットに移していく

これでならフィリアンにもお茶を出させられる。お客様の人数が多いから苦肉の策だ。


まずは、ケインも絶賛のミックスベリーのスイーツテリーヌを出す

白ワインが絶妙なアクセントになってる自信作・・・


なかなかに好評だ・・・

後はテーブルの様子を見ながら出していくだけ、フルーツタルト、チョコタルトのセットに続き

素朴な懐かしい味わいのラムレーズン入りパウンドケーキ

甘くなりすぎた舌をリフレッシュさせる梅酒ゼリー

「そちてこちらが本日最後のお菓子となります、ブッシュドノエルです。」

外のチョコクリームにはカミュXOを、チョコレートケーキ生地にはマッカラン12年を

挟んだクリームにはラムレーズンを刻んだ物を使用している

ロールケーキを作りブランデー入りのチョコクリームで丸太の形に飾り付けている。

試食の結果、俺好みの味になった・・・癖はあるけど・・・

「丸太の形のケーキですわ!」
「かわいらしいですわ」

などと見た目のインパクトで掴みはOK

切り分けていく・・・一本5カットで6本作った・・・足りるはず・・・

一口食べて目を真ん丸にするお嬢様方

顔が真っ赤になってる子もいるが・・・大絶賛でした・・・

まぁ、これを月一とかでやられたらかなりしんどいけど・・・

出す物は出し終わったので俺は厨房に引っ込む。

ようやく一息つける・・・

軽く休憩を取った後、お茶出しをフィリアンに任せて手土産用の茶葉を用意する。

事前に予約を受けていたから慌てなくていい。

可愛い系の少し大きめなきんちゃく袋に茶葉を入れる

1人200グラムってとこだ。


目を離してるうちにお茶会の方はいい感じに終わりかけてる。

用意した手土産を持って挨拶に向かう。


「本日はご用命ありがとうございました、お楽しみいただけましたでしょうか?」

「素晴らしかったですわ!」「あのテリーヌは是非レシピを教えていただきたいですわ」「丸太のケーキは持って帰りたいくらいでしたわ」etc.etc

うん、手応えあり!

「我が家の専属に来ていただきたいですわ」

でたー引き抜きー・・・チラリとアーリア様を見る。

「確かに連れて行きたくなりますわよね、でも、それが許されるなら今頃ハルヒト様は領主様の専属になってますわ」

残念そうに言ってくれた。

そう、俺のバックには領主もいる、それを聞いて本当に残念そうなお嬢様・・・

「大変光栄なお話ですが、この店が大好きで楽しいのですよ」

とだけ言って手土産を配る

「本日お出しした茶葉にございます。よろしければお持ち帰りくださいませ」

アーリア様をチラリと見る

上手くいったお茶会に満足そうなアーリア様が〆の言葉を綴る

「本日は皆さん大変満足させていただきましたわ、また来させていただきますわね」

「はい、是非に!またのご来店、心よりお待ちしております。」

そうして嵐のようなお茶会が終わったのだった・・・


後日、手土産の茶葉に感動した各家の方が茶葉だけを買いに当店に押しかけてくれました・・・

ん~お茶専門の売り場・・・いるかな?

そんな事を思う俺でした・・・

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