Blue Bird ―初恋の人に再会したのに奔放な同級生が甘すぎるっ‼【完結】

remo

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こめかみに額に鼻の頭に頬に、くすぐったい気配がして目が覚めた。

和泉さんに抱きしめられて一つベッドで、
「もう寝ろ」
って言われたけど。

いや、死ぬよ。これ、余計寝れないヤツだよ。
ハイスペック男恐るべし。

と思っていたら、いつの間にか寝ていたらしい。

目を開けると和泉さんの伏せたまつ毛と形のいい鼻が見えた。
身じろぐと背中に回された腕にぴったりと引き寄せられて、髪の間に差し込まれた長い指で優しく撫でられた。

いいい、いいい、和泉さん?

長身の和泉さんにすっぽり包まれて、頭のてっぺんから足のつま先まで体温が伝わるくらい隙間なくくっついて絡まり合っている。

「…い」

和泉さんの艶やかで滑らかな唇が吐息のような声を漏らし、優しく甘くゆっくりと私の唇を食む。

うううわああ、あああああ―――――っ

本気で心臓が止まって跳ね起きた衝撃で後ろ向きにベッドから転がり落ちた。

「のい? 大丈夫か」

和泉さんが慌てて起き上がって私を抱き起こそうとしてくれたけど、気力で何とか上体を起こし、

「だ、…大丈夫です。全然。平気!」

両手を振ってみた。腰が抜けたみたいで立てない。

「…悪かった」

和泉さんはそんな私を見て漆黒の瞳を切なく揺らし、いたわるような表情をした。

「ぜ、…全然。あの、ちゃんと分かってます。間違えたって」

バカみたいに両手を振ってアピールし、何とか笑顔も貼り付ける。

和泉さん、麻雪さんと間違えたんだよね。
分かってる、分かってる。
ドントウォーリー、ノープロブレム。

「いや、…」

和泉さんは伸ばしかけた手を握りしめて視線を落としてから、何かを振り切るように顔を上げて私を見た。

「…さっき、お前の電話が鳴ってた。かけ直した方がいいだろうな」
「…はあ」

何だかよくわからなくて曖昧にうなずくと、

「用意が出来たら一緒に出勤しよう」

淡々とした口調で告げて、軽く私の頭に手を乗せた。

「はい」

大きな手が、温かさが、…胸に痛い。

和泉さんは麻雪さんに、
あんな風に優しくキスするんだな…

「…のい」

部屋を出る前に和泉さんが足を止めて、

「間違えたわけじゃない。…夢だと思ったんだ」

小さくつぶやく声が聞こえた。
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