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blue.74
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「のいは一途だな」
クールでスタイリッシュなデザインの、なんかカッコいい和泉さんの車の中で、脳内1人反省会を繰り広げていたら、和泉さんが運転席から頭を撫でてくれた。
のいのバカ。お父さんはないわ。
でもなんかこう、
むかむかとイライラとチクチクで我を忘れたというか。
奏くんの周りに女の子がいっぱいいるのはいつものことなのに。
「ずっと、…あおくんだよな」
「…え?」
和泉さんの声が少し寂し気で、その長い指が私の髪を一房絡めてするりと落ちた。
ちょっと待て、のい。
なんかすごく、ものすご―――く、勝手じゃなかろうか。
私、和泉さんのこと、…
「あの、あのっ! 私、和泉さんのこと好きです! 大好きです!」
言いながら自分が最低過ぎて悲しくなってきた。
それは嘘じゃないのに。
ホントにホントに好きなのに。
和泉さんの整った横顔が街の日差しを映して流れる。
「いいよ、分かってる」
和泉さんが片手ハンドルで私の頭を撫でた。
「…のいの、あおくんじゃなくてごめんな」
…和泉さん。
大きくて温かくて優しい手。
大人で頼れて守ってくれる。
…優しさが胸に痛い。
「でも、ずっと、のいが好きだから」
大好きな洋菓子屋さんのいずみちゃん。
ふわふわのマシュマロとさくさくのメレンゲでいつも私を笑顔にしてくれた。
いずみちゃんが本当に女の子だったら良かったのに。
何にも言えなくて、通り過ぎていく街並みにどこまでも胸が沈んだ。
「おサル、…老けたね」
ちょっと――――っ
それ、女子に言ってはいけないワード、堂々の第1位でしょう!!(のい調べ)
和泉さんのマンションに着くと、璃乙くんが安定の冷静さで出迎えてくれた。
「…元気そうじゃん」
その聡明な瞳に視線を合わせると、璃乙くんは一瞬瞳を潤ませて小さく頭を下げた。
「ママがごめんね」
「…璃乙くん」
なんかもうたまらなくなって、璃乙くんを力いっぱい抱きしめた。
この子の瞳は、どれだけ視たくないものを映してしまうんだろう。
母親が関わった事故の悲惨な映像なんて、発狂したくなるに決まってる。
「おサル、…」
璃乙くんが私の胸の中でもぞもぞして、
「ママより全然胸ないね」
言ったとたん、和泉さんが私から璃乙くんを引き剥がした。
ちょっと――――っ
それ、まさかの第2位でしょう!!
「璃乙。のいに触るの禁止」
「…ごめんね、イズミくん。先に触っちゃって」
ほんのり優越感をにじませて舌を出した璃乙くんを、和泉さんが無言ではたいていた。
璃乙。普通に元気じゃん!
クールでスタイリッシュなデザインの、なんかカッコいい和泉さんの車の中で、脳内1人反省会を繰り広げていたら、和泉さんが運転席から頭を撫でてくれた。
のいのバカ。お父さんはないわ。
でもなんかこう、
むかむかとイライラとチクチクで我を忘れたというか。
奏くんの周りに女の子がいっぱいいるのはいつものことなのに。
「ずっと、…あおくんだよな」
「…え?」
和泉さんの声が少し寂し気で、その長い指が私の髪を一房絡めてするりと落ちた。
ちょっと待て、のい。
なんかすごく、ものすご―――く、勝手じゃなかろうか。
私、和泉さんのこと、…
「あの、あのっ! 私、和泉さんのこと好きです! 大好きです!」
言いながら自分が最低過ぎて悲しくなってきた。
それは嘘じゃないのに。
ホントにホントに好きなのに。
和泉さんの整った横顔が街の日差しを映して流れる。
「いいよ、分かってる」
和泉さんが片手ハンドルで私の頭を撫でた。
「…のいの、あおくんじゃなくてごめんな」
…和泉さん。
大きくて温かくて優しい手。
大人で頼れて守ってくれる。
…優しさが胸に痛い。
「でも、ずっと、のいが好きだから」
大好きな洋菓子屋さんのいずみちゃん。
ふわふわのマシュマロとさくさくのメレンゲでいつも私を笑顔にしてくれた。
いずみちゃんが本当に女の子だったら良かったのに。
何にも言えなくて、通り過ぎていく街並みにどこまでも胸が沈んだ。
「おサル、…老けたね」
ちょっと――――っ
それ、女子に言ってはいけないワード、堂々の第1位でしょう!!(のい調べ)
和泉さんのマンションに着くと、璃乙くんが安定の冷静さで出迎えてくれた。
「…元気そうじゃん」
その聡明な瞳に視線を合わせると、璃乙くんは一瞬瞳を潤ませて小さく頭を下げた。
「ママがごめんね」
「…璃乙くん」
なんかもうたまらなくなって、璃乙くんを力いっぱい抱きしめた。
この子の瞳は、どれだけ視たくないものを映してしまうんだろう。
母親が関わった事故の悲惨な映像なんて、発狂したくなるに決まってる。
「おサル、…」
璃乙くんが私の胸の中でもぞもぞして、
「ママより全然胸ないね」
言ったとたん、和泉さんが私から璃乙くんを引き剥がした。
ちょっと――――っ
それ、まさかの第2位でしょう!!
「璃乙。のいに触るの禁止」
「…ごめんね、イズミくん。先に触っちゃって」
ほんのり優越感をにじませて舌を出した璃乙くんを、和泉さんが無言ではたいていた。
璃乙。普通に元気じゃん!
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