最強剣士異世界で無双する

テルト王国編 第一章 王都スミ―レ

第94話 地竜退治 1

　翌日。

　今俺達は地竜が現れる所に来ていた。

「こんな所に地竜が現れるの？」

　確かに。

　だが依頼書に書いてあった場所はここであった。

　周りには何もない草原。

「モンスターが出る気配いすらしないよ」

　周りを見ながらそんな事を言う。

　だがこんな所でモンスターが暴れて誰が困るのか？

　そんな事を考えていた矢先に、

「お待ちしておりました冒険者様」

　どこからか女性の声が聞こえた。

　声のする方を見てみると、二十代くらいの着物を着た女性が立っていた、

「あなたが今回の依頼主ですか？」

「その通りにございます。冒険者の皆様、私のついてきて下さい」

　俺達女性についていく。そして連れてこられたのは小さな村だった。

「少しお待ちください」

　一礼して何処かへ言ってしまった女性。

「ケンイチ、なんか変じゃない」

　シェリーが耳もと囁いてきた。

　だがしかし、待ちの近くにこんな村があったとは驚きだ。

　すると、

「お待たせしました。こちらへどうぞ」

　先程女性が戻ってきて村の中でも一番大きい家へと案内される。

「お待ちしておりました」

　家の中には一人のおばあさんがいた。

「こちら、この村の村長をしているグレイシャ様です。そしてこちらが今回依頼を受けて下さいりましたケンイチ様がた一行にございます」

　俺は一礼して部屋の中に入る。

「早速で申し訳ないのですが今回の依頼に付いて聞かせていただいてもいいでしょうか？」

　俺は来て早々失礼だと思ったが、依頼の内容からするに急ぎかと思い聞いて見る。

「よろしいのです。これはつい二週間前の事です」

　それから村長がここ最近の出来事について話始めた。

　ほんの二週間前、事件は起こった。

　仕事の為に森の中に入っていった男達。いつものように森で木を切り木材を作っていると突然森の奥が騒がしくなってきた。

　何かと思い一人の男が確認に行きました。

　だがそれからしばらくしても戻ってくる事は無かった。

　それからしばらくの間同じようなことが続いていた。

　そして事件が起きたのは四日前、いつものように森の奥が騒がしくはあったがいつもの事と思い仕事を続けていたそうだ。いつもならしばらくしたら騒がしさも落ち着いていたのだが今回は少し違った。少しずつこちらへと近づいてくるように感じたそうだ。

　そして、事件が起きた。

　男達の前に大きな地竜が一体現れた。すぐに逃げ出したのだが、数人の男達は地竜に殺されてしまったらしい。

　戻ってきた男達もケガをしていてまだ寝込んでいる。

　今のままでは仕事に行けないのでどうにかして欲しいそうだ。

「このような事があったのです」

「分かりました。場所を教えていただいてもいいですか」

「かしこまりました。それでは案内役を一人付けます」

　一人も男性が呼び出された。

「この方達を例の場所まで案内して差し上げなさい」

「かしこまりました」

　一礼する男性。

　俺達はその人に案内されるまま村の裏にある森の中に入っていく。

　中に入ってしばらくの間は何もなくとても静かに涼しい何処にでもあるような森に思えた。

　本当にここに地竜なんかが現れるのだろうか？

「こちらになります」

　俺達は少し開けた場所へと案内された。そこには木を加工する道具が置いてありここで村の人達が仕事をしていたことが分かる。

「いつもは今くらいの時間帯に森の奥が騒がしくなってくるのですが……」

　丁度そんな事を言っていると森の奥が騒がしくなってきた。先ほどまで音もなくとても静かだった森の中、今は鳥たちの声や木の揺れる音など周りから聞こえる。

「これです。この音です」

　そして地面が揺れる音までもが聞こえる。

「私はこれで失礼します」

　案内してくれた男性はダッシュで村へと戻って行った。

　そしてそれからしばらくして俺達の前に地竜が現れた。