無能と呼ばれパーティーを追放された俺だが、「無能とはいったい何のことですか?」俺は、精霊たちの力を使い無双し自分だけのハーレムを作り上げる!

夢見叶

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第三章 封印された少女

第四十八話 吸血鬼族のお姫様

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 鋼鉄の剣士との戦闘を終えた俺の元へ、ヒストリアとサーシャがやってくる。

「お疲れ様、お兄ちゃん!」

「凄い! 凄いです勇者様!」

 俺が鋼鉄の剣士を倒したことにかなりテンションを上げている。

 そんな二人をなだめていると、

 バキ! バキバキ!

 何かに、ひびが入る音が聞こえてくる。

 俺は、何処から聞こえてくるのかと思い、辺りを見渡して見る。

 すると、吸血鬼族のお姫様が、封印されている水晶にひびが入り始めていた。

「お兄ちゃん、もしかして」

「ああ」

「やっとなのですね」

 俺たち三人は、水晶が割れていくのを見つめていた。

 それから五分ほどが経ち、水晶全体にかなりのひびが入った。

 俺は、そんな水晶に近づいて吸血鬼族のお姫様と話した時のように手を触れてみる。

 すると、手を触れると同時に、水晶が砕け散り、中から少女が現れた。

  赤い目と長い金髪を持つ少女。

「姫様! 姫様!」

 少女へと真っ先に近づいていったのはサーシャだった。

 それに続き、俺とヒストリアも近づいていく。

 目をつぶって眠っている少女。

 俺は、サーシャに服を渡す。

「とりあえずこれでも着せとけ!」

 さすがに裸のままだといろいろと困る。

「ありがとうございます」

 少女に服を着せるサーシャ。

 その時、

「わ、私は・・・・・・?」

 少女が目を開き、声を発した。

「ひ、姫様! 姫様が目を開きました」

 目に涙を浮かべて大声で叫ぶサーシャ。

「少し落ち着け」

 俺は、サーシャの頭を撫でて落ち着かせる。

「は、はい!」

「お主は」

 俺に何かを言おうとしていたが、言葉を途中で飲み込む。

 そして、視線をサーシャに向ける。

「君は、竜人族の娘かの?」

「はい、姫様を助けに参りました」

「そうか。ご苦労であったの」

 その場で立ち上がり、礼を言う少女。

 それから少し辺りを見渡した後、俺の元へとやってきた。

「アルク殿、水晶に触れられた瞬間に、お主の力はある程度見抜いておったつもりであった。だが、まさか封印の間の守護者、鋼鉄の剣士を倒してしまうとは思わんかったぞ」

 話が入ってこない。

 水晶に触れて話していたときと、今のお姫様では話し方が全然違う。少女のような話し方から一遍、年寄りくさい話し方へと変わっている。

「どうかしたかのアルク殿」

「姫様の話し方がさっきと、全然違うから少し驚いていたんだよ」

「そうか、それはスマンかったの~。念話で話す時は昔の話し方が出来るのじゃが、どうも直接話す時にはこうなってしまうのじゃ」

「そ、そうなのですか」

 まあ、なれるしかないか。

「それとアルク殿、わしのことは名前で呼んでくれんか、その姫様と言う呼び方は少し恥ずかしいからの~。それと竜人族の娘とエルフの娘もな」

「ああ、分かったよリーヤス」

「は・・・はい、リーヤス様」

 少し緊張しながら答えるサーシャ。

「分かりました、リーヤス様」

 いつも通りの返事をするヒストリア。

 それから俺達は、ダンジョンを出る事にした。

 その道中には何もなかった。ただ、封印の間の前で出会った地竜に驚かれた。

 外からの光が入ってきている。

「お兄ちゃん」

「勇者様」

 二人が俺を呼ぶ。

「ああ、急ごう」

 出口へと到着した。そこには、竜人族の里人たちが出口へと集まっていた。

 何故いるのか?

「戻られましたか勇者様」

 最初に話しかけてきたのは里長だった。

「勇者様、後ろにおられる方は?」

 俺の後ろに着いてきているリーヤスを見て聞いてくる里長。

「吸血鬼族のお姫様です」

 それに答えたのは、サーシャだった。

「では、本当に封印は解かれたのか?」

「はい、無事に助け出すことができました」

 驚いている里長と、笑顔で答えるサーシャ。

「里長、場所を変えませんか?」

「そうだな」

 俺たちは、ダンジョンの入り口から里長の家へと移動した。

 そこでダンジョンの内での出来事と、封印の間で戦闘、水晶に封印された吸血鬼族のお姫様のことなどを話したところで、

「勇者様! この度は、まことにありがとうございます。我々の里を大量の魔物より救っていただいただけでなく、我が竜人族の悲願でもあった吸血鬼族のお姫様の封印の解除まで、なんとお礼を言ったらいいのか」

 礼を言いながら頭を下げる里長。

「里長、頭を上げてください。困っている人達を見て見ぬふりは出来なかっただけですので」

「ですが」

「お兄ちゃんは最強です。この程度のこと朝飯前なのです」

 なぜか俺でなくヒストリアが胸を張っている。

「そううですか」

 頭を上げる里長。

「勇者様方はこれからどうされるご予定ですか?」

 里長よりの質問。

 それに対して俺は、

「明日には、次の街へと向かうために一度、キリス村へと戻ろうと思います」

「そうですか、出来ればこの村にもう少しの間、居ていただけたら嬉しかったのですが、勇者様方がそのようにお考えなのであれば我々におとめすることは出来ません」

 少し悲しそうな顔をしながら話す里長。

 そこに、

「お父様! 私も勇者様方の旅についていきたく思います」

「ダメだ!」

 サーシャの言葉に対して、即答する里長。

「勇者様方に迷惑であろう」

「ですが」

 サーシャが言おうとした瞬間。

「俺たちは別にいいぞ」

「ですが勇者様」

「サーシャの実力はダンジョン内でも見せてもらった。それに旅の仲間が多いことに越したことはないからな」

 笑顔で答える俺。

「ならばわしもアルク殿についていこうかの」

「姫様もで、ございますか」

「ああ、それならサーシャはわしの護衛と言うことでいいではないか」

「分かりました。お二人がそこまで言われるのであれば私に反対することはできません」

 里長も認めてくれた。

「サーシャ、決して勇者様方に迷惑をかけるのではないぞ!」

「はい! 私頑張ります」

「頼りにしているぞ」

「サーシャよろしく」

「楽しい旅になりそうじゃの~」

 これにより話合いは終了。俺たちは新たな仲間を二人加えて、次の冒険へと出発するのであった。
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