【筋トレ中毒のシャブ屋】

Cozyもみっこ花子

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第4パケ 『マズローのクリーニング屋?』

【筋トレ中毒のシャブ屋】

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第4パケ【筋トレ中毒のシャブ屋】


『マズローのクリーニング屋?』



《ここまでの粗筋…ある日来店したシャブ屋の権堂に気に入られ、権堂が買う大量の回数券売上を手にした小太郎は舞い上がり、家賃支払いに回す。権堂が更に小太郎に触手を伸ばし資金洗浄の為に懐柔しようとするが…》



「ところでシャブケン。そのクリーニングはどないしたらええんですかいね? 俺には何でクリーニング何かが必要なのかさっぱりわからんのですよ。札は同じ札でしょ?麻薬売上何て書いてないですやん」



「小太郎はん。その呼び方はやめてもらえんかなぁ~。本職(ヤクザ)相手にその口ききよるサービス業者どないやねん…。まぁワシに任せておきなはれ。 例えばこないだの差額の297万円はどない使いましたんや? パァ~!と飲み食いや貴金属でも買いましたんか?」


「ギックゥ~!!バッ、バレてたの!? てっきりアホケンにはわからんのかと…」


「誰がアホケンや! いや流石にわかりますがな。あれはなぁ、あんたを見込んでボケたふりをしてましてん。あれ、どないしはったんでっか?」


「いや、その…。余りに生活が苦しいもんだから、2年分の家賃の先払いしましたわ」


「それでんがな! 流石はワシが見込んだ小太郎はんや! あれをもし豪遊で使ってみなはれ、こない貧乏くさい慰安所の豪遊なんかすぐに広まって必ず指されますわ! 早々税務署来てバレてしまうがな。しかし小太郎はんは、堅実に家賃として支払いましたわな」


「はぁ~。答えになってないわ。クリーニング何て、何で要りますの?おんなじ金ですやん」


「そら、税務署が入った時を想像してみなはれ、金庫に1億あっても、それが確かに宝くじやら遺産でもらったと出所証明できる金やなくて、怪しい金やったら、小太郎はんどない説明しますの?だったらうまいこと闇の金も正規の金に摩り替えた方が安心ですわな」


「ふ~ん。よくわからんけど。まあ汚すよりは奇麗にする方が気持ち良さそうかな?(笑)でも豪遊はしてないけど、一括支払いしたからヤバイんちゃう?」


「そら大丈夫ですわ。大家も馬鹿正直に無駄な売上申告はしよりまへんわ。毎月毎月、請求が確定してから売上にしますがな。小太郎はんもそうしなはれ。仮にバレたらなぁ、「15年間コツコツちタンス預金しとりました金です」ゆうたらしまいですわ」


「そうかな~?」


「これからはな、ワシが毎月1億ずつ持参するさかいに、小太郎はんは身内やら金持ちの客に、その1億で株式を購入してもらうんや。そしてな、それで利益がでたら、利益は全部くれてやりなはれ。但し元金は月末に返してもらうんや。元金はワシが指定する架空口座に振り込んでもらってやな、それを小太郎はんが、実質稼働しとらん国内外の会社の口座に振り込んでもろたらええですわ」


「ああ…ペーパーカンパニゆうやつやね。何かわからんけどやってみますわ」


「ほな、たのんまっせ。頼りにしてます。小太郎はん、これで欲求5段階説着々でんなぁ」


「欲求5段階説?なにそれ?」


「マズローの欲求5段階説知りまへんのか? トミーゆう精神分析医に訊いたらよろしがな?」


「きゃあ~!! 何でトミーばれてんの!?」


「こないだ小声でぼそぼそゆうてましたがな。まぁええですわ。欲求5段階説ゆうたら ‘人間は自己実現に向かって絶えず成長する’ ゆう説ですわ。小太郎はんは、向上心豊かでっしゃろ? 何やらヘンテコな作文ようけ書いて、アメブロやらに掲載してはりますがな? 人間はまず、生理的欲求として生命を維持は絶対的ですわ。そりゃ優しいお客はんから寄付で食えとりますわな。次は安全の欲求ですな。小太郎はんは、自分でもその辺りは達者でっしゃろ? しかしなあ、次ですわ。次わな所属と愛の欲求ゆうやつですな? 小太郎はんは独身やし会社組織にもおらん。ワガママやから友達なんか1人もおらん。すると、これが叶わんわな。しかしどや?今やうち(組)の一員でんがな! 小太郎はんのクリーニングが明暗を左右してんのや! これから大功労者やで! 英雄やで! そしたら更に自信もついて、皆からも認められて、承認の欲求はバリバリや! いよいよそしたらな、『他人に依存し他人から認められて叶う』欲求とはさよならや。金やら地位やら承認の欲求やら満たしたら、稼いだ金で小太郎はんは、世界を飛び回りなんでもできんのや! 自己実現の欲求や! 自分がなりたい自分になって! ありのままで生きて最高に平穏である状態なんや!! 自律的なんや!輝くんや!!」


(恐ろしい男だわ…)


その時の俺は、覚醒剤も使っていないのに、喉はカラッカラで、目はギラギラと輝き、腕の血管は浮きだし、何か凄いことが起こるのだと、鼻息が荒くなっていた。 


(トミー!! 俺は真実へと歩いてるかい! 俺は這い上がれるかい! 俺はまだバカと呼ばれているかい! )尾崎豊「シェリー」より 


第4パケ
【筋トレ中毒のシャブ屋】
おわり

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