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第5パケ 「警察官も裁判官も、おまえらみんなジャンキーじゃい!」
【筋トレ中毒のシャブ屋】
しおりを挟む第5パケ【筋トレ中毒のシャブ屋】
「警察官も裁判官も、おまえらみんなジャンキーじゃい!」
《これまでの粗筋…ある日来店したシャブ屋の権堂に気に入られ、権堂が意図的に間違えて購入した回数券売上差額を手にした小太郎は舞い上がり支払いに回す。権堂は小太郎を利用しようと心理作戦で懐柔し資金洗浄を行わせるが…》
資金洗浄の必要性を問うが、結局納得する答えもなく、気付けば無駄な世間話が始まっていた。
「ケンちゃんさぁ、何度も何度も刑務所に行ってさぁ、いい加減懲りないの?刑務所に居たら反省して立ち直ろうとか思わんの?」
「おっ!小太郎はん、今日はワシを説教する日でっかいな? もし囚人の中で反省する者が居るとしたらなぁ、カタギで初犯のもん位ですわ。ワシ等ヤクザはなぁ、なんぼ反省したかてやはりヤクザですわ。ワシ等は‘満期’以下で出ることはおまへんのや。名誉ある抗争の殺人で16年の刑打たれたとしますわな。それに模範囚として8年やそこらで出てみぃな? それはビビって泣いて、国家に尻尾を振るうて‘ワシ極道やめてカタギになりますさかいに堪忍しとくれやす’ゆう裏約束した証ですんや。男やめたゆう意味ですわ」
「ふぅん…。ほんでもテキトーゆうてでも早く出てきた方が賢くない?時間が無駄やんか?」
「確かに刑務所行ったら箔がつく時代でもないですわ。しかしなぁ刑務所ゆうんわ、えらい価値ある寄せ場なんですわ。刑務所に居てるんわ、どんな奴等ですかいな?」
「囚人か刑務官、後は所長とか?知らんけど」
「そうでんな。刑務所の職員やらを除いたら、100%犯罪者っちゅうことですわ。ワシ等、娑婆に出てからの人脈が、その後を生き抜く為には、えらい大切なんですわ。やから刑務所おる間に刑務官の目を盗んでメモ書き交換したり、連絡先記憶しながら、どんどんネットワークを広げてゆくんですわ」
「へぇ~。んなら、税金大枚注ぎ込んだ国家の矯正的目的とは真逆ですやん…」
「まぁしかし、カタギもヤクザも寄せ場では身を守る為に半分以上はハッタリかましてはるからね、でかいことゆうても娑婆出て調べたら、単なるパシリで役立たずゆうんも多いわな。俺はロシアやら北朝鮮やらルートがあるとか、過去には100キロのヤクを扱ったとか言いながら、単なるシャブ中やったりな(笑)」
「そか。見抜く眼力がいるね。しかし12年間も人脈作りばかりしてるの?」
「大体の極道はな、多動や注意欠陥の発達障害抱えとるさかいに、娑婆ではちょこまか動いてばかりや。刑務所では作業やら運動時間以外には書道やら簿記やら色々学習しまんのや。ワシは大体一回の刑期で300~500冊はややこし本を読みますわ。段々悪知恵もつきますがな」
「悪知恵かい!良い知恵学んで立ち直らんかい!(笑)」
「あかんのや。もう生来の気質みたいなもんやからな、何とも直らんわ。しかしワシ等みたいのんが街にのさばったらカタギはんに迷惑かけるさかいに、組織が強固な結束でワシ等に礼儀作法やら何やら教えてくれる訳よ」
「知ってる。何か前にテレビで‘山口組綱領!一つ!長幼の序を弁え礼によって終始す!’とか何とか言ってたね。儒教的だよね。でもさぁ、確か麻薬の扱いはあかんのでしょ?」
「せや、建て前は麻薬は触ったらあかんことになっとる。しかしな小太郎はん。麻薬が危険とか害悪ゆうんは、皆の勘違いや。コントロールされた情報による思い込みや。小太郎はんは麻薬やら覚醒剤やらをどんなもんと思うとりますの?」
「またまた妙なことを言って。覚醒剤やら麻薬ゆうたら危険極まりない、人間を廃人にする、世界で最も危険なクスリやろ!」
「せやな、それがコントロールされた皆の共通認識や。ほな、長なるさかいに話は‘6パケ’に行ってみよ~!」
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