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ようこそ摩訶不思議堂へ 饅頭屋
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🌀摩訶不思議な饅頭屋(まかふしぎなまんじゅうや)
ある日の昼下がり、
京都の裏路地にぽつんと立つ小さな饅頭屋に、大学生の真(しん)くんがふらっと入った。
看板には、金文字でこう書いてあった。
「摩訶不思議堂(まかふしぎどう)」
店の奥から出てきたのは、小柄なおばあさん。
白髪をお団子にまとめ、目は妙にキラリと光っている。
「坊や、どんな味がええんや?」
「うーん、普通のあんこでええです」
「ほな、“普通”なやつな」
そう言って渡された饅頭をかじると、
なんと──口の中にあんこじゃなくて、カレーが入っていた。
「えっ!? これ、カレーまんですか!?」
「せや。“普通”ゆうても、人によって“普通”はちゃうやろ?」
おばあさんは笑いながら、湯気の立つ急須を差し出した。
「ほな次、“不思議な味”にしてみるか?」
真くんがうなずくと、今度の饅頭は透明やった。
食べた瞬間、目の前の景色がゆらゆら揺れ、
気づけば──幼いころの夏祭りの夜に戻っていた。
屋台の灯り、金魚すくい、浴衣姿の初恋の子。
すべてが懐かしくて、胸があつくなる。
「……あのときに、もう一回会いたかったな」
そうつぶやいた瞬間、ふっと現実に戻る。
おばあさんはにやっと笑った。
「それが“摩訶不思議”や。
“まか”はな、“大いなる”っちゅう意味や。
つまり“摩訶不思議”っちゅうのは、
“めっちゃ深い不思議”っちゅうことや。」
真くんは少し考えて、笑った。
「つまり、人生そのものが“摩訶不思議”ってことですね。」
「せや。せやけど、不思議を楽しめる人が、ほんまの賢い人やで。」
店を出ると、路地裏は静まり返り、
振り返ったら──
そこにはもう「摩訶不思議堂」は、影も形もなかった。
🌕
その夜、真くんは久しぶりに夢を見た。
金魚すくいの金魚が空を泳ぎ、
おばあさんが笑いながら言った。
「ほらな、不思議は消えん。
信じる人の心ん中に、ずっとおるんや。」
ある日の昼下がり、
京都の裏路地にぽつんと立つ小さな饅頭屋に、大学生の真(しん)くんがふらっと入った。
看板には、金文字でこう書いてあった。
「摩訶不思議堂(まかふしぎどう)」
店の奥から出てきたのは、小柄なおばあさん。
白髪をお団子にまとめ、目は妙にキラリと光っている。
「坊や、どんな味がええんや?」
「うーん、普通のあんこでええです」
「ほな、“普通”なやつな」
そう言って渡された饅頭をかじると、
なんと──口の中にあんこじゃなくて、カレーが入っていた。
「えっ!? これ、カレーまんですか!?」
「せや。“普通”ゆうても、人によって“普通”はちゃうやろ?」
おばあさんは笑いながら、湯気の立つ急須を差し出した。
「ほな次、“不思議な味”にしてみるか?」
真くんがうなずくと、今度の饅頭は透明やった。
食べた瞬間、目の前の景色がゆらゆら揺れ、
気づけば──幼いころの夏祭りの夜に戻っていた。
屋台の灯り、金魚すくい、浴衣姿の初恋の子。
すべてが懐かしくて、胸があつくなる。
「……あのときに、もう一回会いたかったな」
そうつぶやいた瞬間、ふっと現実に戻る。
おばあさんはにやっと笑った。
「それが“摩訶不思議”や。
“まか”はな、“大いなる”っちゅう意味や。
つまり“摩訶不思議”っちゅうのは、
“めっちゃ深い不思議”っちゅうことや。」
真くんは少し考えて、笑った。
「つまり、人生そのものが“摩訶不思議”ってことですね。」
「せや。せやけど、不思議を楽しめる人が、ほんまの賢い人やで。」
店を出ると、路地裏は静まり返り、
振り返ったら──
そこにはもう「摩訶不思議堂」は、影も形もなかった。
🌕
その夜、真くんは久しぶりに夢を見た。
金魚すくいの金魚が空を泳ぎ、
おばあさんが笑いながら言った。
「ほらな、不思議は消えん。
信じる人の心ん中に、ずっとおるんや。」
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