小太郎とシェリーのあふりか旅日記

新雪小太郎

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小太郎とシェリーのアフリカ旅日記 第七話

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洞窟にたどり着いた小太郎たちは、思った以上に広い空間を目の当たりにした。奥には小さな池があり、月明かりが水面に反射して神秘的な雰囲気を醸し出している。
「ここ、なんか映画のセットみたいやな。」
小太郎が周囲を見渡しながら呟くと、ケイタが自信たっぷりに言った。
「この洞窟、村の人だけが知ってる秘密の場所。ZEROpointも見つけられない。」
シェリーが腰を下ろしてため息をついた。
「ほっとしたわ。でも、これからどうするん?ZEROpointが私らを狙う理由、まだ分からんし。」
小太郎が腕を組んで考え込む。
「確かに、俺らがただの観光客やったら、あんなに監視する意味ないよな。何か裏があるはずや。」
すると、ケイタが池の近くで何かを発見した。
「これ、何?」
手に持ってきたのは、ZEROpointのロゴが入った小型の装置だった。
「うわ、またZEROpointかいな!こんなとこまで侵入してきとるんか!」
小太郎がそれを受け取ってじっくり観察すると、装置には奇妙な文字と数列が刻まれていた。
シェリーがそれを覗き込んで言った。
「これ、暗号ちゃう?なんか手がかりになりそうやん。」
ケイタが目を輝かせながら言った。
「村の長老なら分かるかも!あの人、昔からいろんな秘密を知ってる。」
「長老って…どんな人なん?」
小太郎が尋ねると、ケイタは不敵な笑みを浮かべた。
「会えば分かる。めちゃくちゃ面白い人。」
その言葉に少し不安を覚えながらも、一行は村の長老に会うため、洞窟を抜けて移動を開始した。
数時間後、たどり着いた村では、村人たちが火を囲んで談笑していた。ケイタが長老の家を指さしながら言った。
「あそこが長老の家。ちょっと変わってるけど、優しい人や。」
扉を叩くと、中から低い声が響いた。
「入れ、入れ。待っとったぞ。」
「待ってた?」
シェリーが驚いて尋ねると、中から現れたのは髪も髭も白く長い老人だった。だが、その服装はなんと、派手なアロハシャツにサングラスという出で立ちだった。
「うわ、アロハ長老!?」
小太郎が思わず突っ込むと、長老は大笑いした。
「アフリカの伝統も大事だが、こういう遊び心も必要なんじゃよ。で、何を相談したいんじゃ?」
ケイタが事情を説明し、例の装置を長老に見せると、長老は真剣な表情に変わった。
「これは…古代の呪術とも関わる技術かもしれん。ZEROpointは単に科学だけでなく、この地に伝わる秘術を利用している可能性がある。」
「秘術?それって何や?」
小太郎が問い詰めると、長老は意味深に笑った。
「それを知るには、この村の守り神の試練を乗り越えねばならん。」
「試練って…なんかヤバそうやな。」
シェリーが嫌そうな顔をするが、長老はアロハシャツを翻しながら言った。
「だが、その先にはZEROpointを止める鍵があるかもしれんぞ?」
覚悟を決めた小太郎たちは、試練の場へ向かうことになった。そこで彼らを待ち受けるのは、思わぬ敵と、新たな謎だった──!
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