小太郎とシェリーのあふりか旅日記

新雪小太郎

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小太郎とシェリーのアフリカ旅日記 第八話

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試練の場に向かう途中、長老が急に足を止めた。茂みの中から月明かりが差し込み、彼の顔に影を落とす。その表情はどこか遠くを見つめているようだった。
「実はな…お前たちに話さねばならんことがある。」
長老の声はいつになく低く、厳かだった。
「な、なんや?まさか試練がもっと厳しいとか?」
小太郎が不安そうに聞くと、長老はゆっくりと振り返った。
「いや、そうではない。これはわしの家系に関わる秘密じゃ。実は──」
長老が言い淀んだその瞬間、シェリーが先を急かした。
「何なん?早く言ってよ!まさか宇宙人とか言うんちゃうやろな?」
「いや、そんな突拍子もない話じゃない。」
長老は軽く苦笑すると、深呼吸をして語り始めた。
「わしの母親は…実は日本人だったのだ。」
「はあ!?なんでやねん!」
小太郎とシェリーが同時に声をあげた。
長老は静かに語り続ける。
「母は戦後の混乱期にこの地に渡り、現地の文化に溶け込んで暮らした。だが、母の故郷である日本の文化や知恵も、わしにしっかりと受け継がれているのだ。」
シェリーが興味津々で尋ねた。
「それってどういうこと?お母さん、日本のどこの人?」
「富山県というところから来たと聞いておる。」
長老の言葉に、小太郎が驚いて目を丸くした。
「えっ、富山!?俺の地元やん!」
「なんと、そんな偶然があるのか。」
長老も目を輝かせた。そして続けた。
「母がよく話していたのは、富山湾や山々の美しさ、そして万葉集にまつわる歌の数々。ZEROpointの装置に刻まれた文字も、どうやら日本の古代文字に似ておる。」
「古代文字って…まさか!」
シェリーが装置をもう一度取り出して確認すると、小太郎が言葉を継いだ。
「それ、万葉仮名やん!俺、学校でちょっと習ったことあるで。」
長老が感心したように頷いた。
「そうだ。その装置が示しているのは、この地に隠された大いなる力。そしてその鍵を握るのが、日本から来たわしの母の知識と、わしの家系に伝わる秘術なのだ。」
ケイタが興奮気味に言った。
「それじゃ、長老が日本語知ってるのもそのせいなん?」
「そうだ。母がわしに教えてくれた言葉もある。」
長老が低い声で口にした言葉は、富山の方言でこうだった。
「こら、なんちゅうことしとるが!」
「なんでその言葉!?もっとかっこいい言葉にしてや!」
小太郎が即座に突っ込むと、長老は笑い声をあげた。
「冗談じゃよ。だが、この血筋と知識がZEROpointを止める鍵になるのは確かじゃ。」
こうして小太郎たちは、長老の驚くべき過去と、ZEROpointの陰謀を解き明かす新たな手がかりを胸に、試練の場へと向かった。果たして彼らはこの試練を乗り越え、サバンナの平和を取り戻せるのか──!?
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